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●アマチュア無線とフリラ無線の文化相違

ライセンスフリー無線(以下、フリラ)出身でアマチュア無線を開局した方は『フリラー目線』で、アマチュア無線に飛び込み『カルチャーショック』を受けることが多いと聞く。そこには『かつて義務付けられた備付書類』などがカルチャーとして今もなお『残っている』ことに起因することが多いと感じる。
 

【写真:熱心なアマチュア局なら『業務日誌』は必須アイテム】
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◆交信して、おわり・・・ですか?。
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フリラ出身のアマチュア局は、たいてい『こんなこと』を言っている。
 
QSO(交信)だけでいいじゃないか
QSLカード(交信証明)の発行は強制じゃないでしょ
・ログ(業務日誌)なんて、めんどくさい
・ハンディ機1台での開局、何が悪い
・でも、いろいろやってみたいです
 
あのー『アマチュア業務』なんだし、もう少しカルチャーを学んでほしい。
 
かつては『無線業務日誌』は『備付書類』として『義務化』されていた。
さらに『正確な時計』だの『電波法令集抄録』の備付も『義務』だった。
もっといえば、従事者免許を取得する際『医師の診断書』も必須だった。
 
かなり厳格だったのが『簡素化』されて『現在に至っている』。
 
フリラ出身の方は、どうしてもフリラ文化に馴染み、
きちんと『ワッチ(受信)』をせずに、
アマチュア無線の交信に飛び込んでいく。
 
ベテラン局は『こいつ、フリラ上がりやな』と、すぐにわかる。
 
例えば『JF3TBM、大阪府大東市「自宅固定」から...』という言いまわし。
昔は、わざわざ『~大阪府大東市常置場所から』とか言っていた。
しかし、移動運用でもなければ『こちらはJF3TBMです、どうぞ』でいい。
また、移動運用でも『JF3TBM、ポータブル3』というアナウンスを、
かつては『そう言いなさい』と電波法令に書いてあったが、
これも簡素化され、法令自体『効力を失っている』のである。
 
私は、家の近所からの運用なら『こちらはJF3TBM、どうぞ』で通している。
 
すでに『効力がないこと』を『わざわざ言う必要もない』からだ。
まぁ、明らかに強力な電波を送っていると取られるような移動運用なら、
『こちらはJF3TBM、大阪府大東市移動』とか言うが、
 
そんなものは『ケースバイケース』でいい。
 
私は原則的に『交信証明(QSLカード)』を発行するから、
そのカードに『移動運用地を明記しておけば済む』。
ところが、フリラ出身の方は『QSLカード』を用意せず、
また、JARL(日本アマチュア無線連盟)も非会員が多く、
加えて、業務日誌も付けるクセがついていないためか、
 
交信して『はい、さよなら』。
 
確かに『個人的興味で無線通信の探求を楽しむ』のがアマチュア無線
しかし『どこそこと交信できた!』と自慢したとて、
QSLカードなり『交信証明書』を発行してもらわないと、
その交信自体が『ウソか本当か、判断のしようがない』。
 
だから『業務日誌』と『交信証明書』は『セット』なのだ。
 
・交信日時
・交信相手局
・信号強度や明瞭度
・交信周波数
・交信した電波形式
・移動運用なら『移動地』
 
これらを『明記』して『相違ない書類』を発行する。
 
現在は、紙のカード以外に『電子QSL』も発行可能だが、
登録手続きも、少し煩雑だし『まずは紙カード』を用意した方がいい。
日本アマチュア無線連盟も『諸問題』を抱えているから、
連盟に入りたくないという気持ちもわからなくはない。
しかし、連盟に入ればQSLカードを転送してくれるサービスも受けられる。
 
交信の都度『カード交換はしていません。No Cardで』とやっていれば。
 
長くアマチュア無線をやっている私たちから見たら、
『一体、どんな目標を立てて続けていくのだろうか』と不思議に感じる。
コンテスト、アワード、いろんな『目標』を立てやすいのだが、
それでも、5年10年と長く続けていくのは、難しいものだ。
 
結局、自分で世間を狭くし、短命に終わる道を自分で作っている。
 
カード交換をしないのは『個人の勝手』だ。
だが、身だしなみ同様『相手のため』を考えれば、
QSLカードを発行するのは『至って普通のこと』である。
単に『自分の時間潰し』で交信に付き合うヒマ人は限られている。
 
こういうコトをいうと『ヒエラルキー』だの『資格カースト』とか言われる。
 
・年数
・資格
・社会的地位
 
そんなものは、趣味の世界には存在しない。
 
 
紙の業務日誌から、電子ログに落とし込むと後々、楽しみがある。
 
私の場合『月に100局から200局のペース』で交信をこなす。
単純計算で年間だと1,200局から2,400局交信。
ここには、国内局だけではなく『海外局』との交信も含まれる。
 
自分の電波が、どこまで遠くまで飛ぶかを探求するのは一番楽しい。
 
・飛ばないのか
・飛んでいるが、相手へ届かないのか
・届いているが、混信で取ってもらえないのか
・届いているが、信号が弱すぎて取ってくれないのか
 
こういった経験も踏まえ『アンテナの改善』やら『セレクト』をする。
 
フリラの場合は『交信できた!』で終わることが多々。
目的は『交信すること』なのだろうか。
アマチュア無線の場合は『交信した後のフォロー』に『楽しみ』がある。
 
自室に1人で楽しめる趣味だが『交信相手』がいないと成り立たない。
 
相手が『何を求めているのか』を考えて運用をしないと、
結局は『自己満足』で、一定数の無線機や周辺機器を買って、
そのうち、仕事が忙しくなったり、生活パターンが変わると、
よほど強靭な無線への欲求がないと『去っていく』のである。
 
熱心なアマチュア無線家でも『残るのは10%ほど』だ。
 
大事なのは、既存のアマチュア無線家と張り合うのではなく、
自分の『遊び方』を見つけて、長続きさせるコツを身につけること。
もっと言えば『教育機関がないアマチュア無線界』ゆえに、
ほとんどが『独学』で『自分スタイル』を作る必要がある。
 
そのためには『多くの経験値を積むしかない』と、私は考えている。
 
せっかく『世界に通用するコールサイン』を手に入れていながら、
QSLカードは発行しません、強制じゃないでしょ、とか、
くだらない屁理屈をこねて世間を狭くする前に、
 
とりあえず、諸先輩方の運用をマネていろいろ経験を積むことだろう。
 
海外局を追いかけていけば『パワー不足』の壁にぶつかる。
そこを打開するには『上級資格を取得してハイパワー局になるか』、
あるいは『アンテナや運用地を変えるなり「工夫」で乗り越えるか』。
 
自ら『世間を狭くするには、まだ早い』と、私は思うのである。

今日も読んでもらって、毎度おおきに!!
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