非常通信を掲げたアマチュア無線クラブが多く存在します。災害時を想定した・・・という大義名分があり『行政当局と協定書を交わしたレピーター設置許可』を得た、地域クラブやJARL登録クラブも存在します。しかし『災害時を想定したアマチュア無線の活動って、おかしくないか?』と感じているアマチュア局も多数います。災害時の想定も結構ですが『AコールのOMがたくさんいる社団局なら「アマチュア無線の遊び方を、もっと提示したら?」』とのご意見もたくさん聞いています。今日は、そういった方々の『非常通信に対するご意見』を残しておきたいと考えます。
【写真:いちおう、JARLもガイドラインは決めているものの・・・】
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◆非常通信は、原則『業務無線でやれ』です。
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災害時のためのアマチュア無線の訓練・・・。
一見『いいこと』をしている感が満載ですね。
しかし、私らの趣味は『災害時』など想定していません。
一応、考え方に関しては総合通信局や、
考え方は示していますが『本来の目的外通信』を意識しています。
はっきり言えば『目的外通信』で『グレーゾーン』です。
ある市に『市役所庁舎にアマチュア無線のレピーター設置設置を許可した理由』を、問いました。
<回答の一部を抜粋>
『本市は〇〇クラブと災害時の情報収集・伝達に関する協定書を交わしている』
『災害発生時には協定書に基づき、本市が要請を行った際、アマチュア無線を利用した情報収集・情報伝達が可能であり、公益性が高いと判断したことから<中略>無線中継設備の設置許可を現市長名で設置許可を出した』
まぁ、お役所らしい優等生の回答ですね。
しかし『総務省』の考え方<抜粋>を示しますと・・・。
『電波法(昭和25年法律第131号)第52条第4号の規定に基づく非常通信』
『判断は、アマチュア局の免許人が判断する』
『非常通信は状況に応じて柔軟に行えるもの』
『アマチュア局の免許人は、あくまでもボランティアという性格で非常通信を行う』
と、あります。
法に照らせば『いちいちJARLが判断するのか?』になります。
実際に、四六時中『JARLの担当者が待機』などしているわけもなく、
災害発生時に、アマチュア局がレピーターを使って、
協定書があるから・・・と、
管理団体が勝手に『非常通信』ができるとは、考えにくいです。
非常通信を行えば『80条1項』に基づき管轄総通の局長宛『報告』が必要です。
ま、役所と協定書を交わした大義名分は『実際には役に立たない』のが実情でしょう。
▼総務省の考え方は、こちら▼
総務省 電波利用ホームページ|その他|アマチュア局による非常通信の考え方
▼JARLのマニュアルは、こちら▼
https://www.jarl.org/Japanese/2_Joho/2-4_Hijou/emergency-communication-manual.pdf
私は『法に沿って判断し、ボランティアでいいのだな』とも解釈しています。
かといって、なんでもかんでも『いいことやってる感の演出』は、
自分の趣味の正当化で、家族に対して、近隣に対しての『目』くらいの、
単なる『自己満足』でしかないと、感じます。
地域貢献は『いいこと』だと思います。
ならば、無線に限らず『下校時の子どもの、交通安全見守り隊』もあれば、
いろんな『参加方法』もありますね。
災害も、気にしておく必要がありますが、
そんなにしょっちゅう起きるものか・・・?、です。
そもそも『あんたが非常通信やって、まともに機能すんのか?』とか、
言っちゃなんですが『足手まといになりそうなジジババ』が運用して、
正義感振りかざして無線運用してる間に『とっとと避難所に行け』とか、
そういうことも、大いに感じます。
特に、高齢者になればなるほど『避難所への行動が遅い』のです。
例えば、1995年発生の『兵庫県南部地震』。
本震での犠牲者より、その後の火災等での犠牲も多かったと、
資料等で確認できましたし、その後に起きた幾多の災害犠牲者も、
たいていが『避難所に行かないから犠牲になった人が多い』のです。
アマチュア無線を使用した『災害時の通信確保』は『絵にかいた餅』です。
法に照らせば『昭和25年』の『古い法律』が『そのまま適用』ですし、
アマチュア無線を使った災害時の『大活躍』は、
1964年に発生した『新潟地震』で新潟の現場から、
東京の報道各社とのやりとりが、クローズアップされました。
・非常時の通信
・他人からの依頼の通信
新聞各社の報道とはいえ『営利団体』からの『通信依頼』ですから、
今の時代の『いわゆるコンプライアンス』に照らせば、
新聞各社がこぞって法令違反を犯した、という状況でしたが、
まぁ、牧歌的な時代だったのか、お咎めなしで『シャンシャン♪』でした。
アマチュア無線を使った非常通信というもの自体、否定はしません。
・災害時の通信は、目的外通信であること
・他人からの依頼(通常は違法)での通信が起きる
・交信の相手方がアマチュア局と異なる場合もある
こういうコトを『わかってやっているのか』と、大いに疑問です。
・非常時の通信に対する『マニュアル』が手元にない
・非常時の通信訓練すら、やっていない
そもそも、通信時に『非常(ヒゼウ)』を発したら、どうすべきか?。
この設問自体『わからない』という『1アマ、2アマ』が、わんさかいます。
こんなの『電話級(現4アマ)の講習会』でも習う内容です。
私ら、古株級からみたら『わかって当然』と感じる『2アマ』ですら、
電信に関しては『T(ー)とE(・)しかわかりません』と言い放つ局も。
そんな局が『4,630kHz(A1A)』の免許を受けているのですから、
ヘソで茶が沸く茶番劇だと揶揄する局も、多くいます。
講習会で第二級までは取得できる時代ですから、仕方がありませんけど。
ジジババの『社会貢献ごっこ』にしては、カネと手間が、かかり過ぎですね。
しつこいですが、災害時を想定したアマチュア無線でのロールコールも、
否定はしませんが『肯定』も『しづらい』のです。
そんなに『社会貢献』がやりたいのならば、
書類さえ揃えば法人格が得られる『一般社団法人』でも設立して、
デジタル簡易無線等をメインに使用した運用や普及を図ればいかがでしょう。
ライセンスフリーの無線の方が『整合性がある』と感じますけどね。
私は『災害通信は行政以外、誰も最後の責任は取らないだろうな』と感じます。
▼JARLの非常時の通信マニュアルは『通常の移動運用』にも通ずる内容▼
https://www.jarl.org/Japanese/2_Joho/2-4_Hijou/emergency-communication-manual.pdf
大事なのは『非常』という『言葉』を発した際の『責任の取り方』です。
4,630kHzの免許を受けていても、
和文の電信など『できる局は、ほんのわずか』です。
ほとんど『飾り』で『形骸化』しています。
アマチュア無線は『アマチュア局との交信でアマチュア業務』です。
私も、そう言いながら『テキトーな運用』をしていますが。
基本は『遊び』ですから、
遊びを仕事(非常通信の訓練)を、
アマチュア業務っぽくやるのは『単なる自己満足』だと考えます。
ま、細かいことはともかく『そこそこでいい』、
私は『そう』とも思っています。
無線を使った『非常通信の備え』は、
まずは『デジカン』等の『業務無線』でやればいいのです。
アマチュア無線を使った災害時のコミュニケーションは、
生きるか死ぬかの『最後の手段』ではないでしょうかね。
そんな『最後の手段』のときに、
ジジババが大活躍できる・・・実現すれば『素晴らしい』ですが、
どうせ『足手まといになるに決まっている』と感じます。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
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