今やドライブに欠かせないカーナビ。ご存知の通りGPSってのを搭載していて、位置情報は極めて正確になってきた。ところでGPSを詳しく語れる人は少ない。ここで、少しGPSについて説明をしてみたい。GPSとは《Global Positioning System》衛星測位システム。アメリカ国防総省が軍事用に開発。1990年代から民間用途での利用が可能になり、航空機や船舶の測位のほか、自動車のカーナビゲーションシステムや地理測量など、広く利用されるようになった。
【写真:10年前と比較してカーナビ価格は1/10になった】
民間用途の利用が始まったのは1990年代。
何が契機でGPSが民間に開放されたのか・・・?。
案外、知る人が少ない。
1983年9月1日未明に起きた大韓航空機撃墜事件がきっかけだ。
大韓航空機撃墜事件の概要は、
ニューヨーク発アンカレッジ経由ソウル金浦空港行き、
大韓航空007便が旧ソ連の領空侵犯したとして、
ソ連空軍機のミサイルでサハリン沖に撃墜された事件だ。
原因は乗務員の自動航法装置入力ミスとされている。
数分後にアンカレッジを出発したロス発アンカレッジ経由金浦行きの、
同じく大韓航空015便が007便を追いかける形で飛行していたが、
風向や風力が全く異なるにもかかわらず『誤差の範囲』として、
位置確認を行わず正規の飛行ルートから大きく外れ、
ソ連領空を侵犯した。
東西冷戦時代は『無許可でソ連領空を侵犯したら撃墜される恐れあり』だった。
この事件は、便名の007から『スパイ説』も出たが、
貨物機ならともかく『乗員乗客269名』の命を懸けて、
スパイ行為も非現実的だ。
また、燃料費節約で一番北側の航路を取った・・・という説も出たが、
日本円で数十万円程度の燃料費を節約するほど、
大韓航空が経営に切羽詰ってはいない。
航法装置の入力ミスで結論付けられた。
大韓航空は、この事件で世界中のメディアに、
機体や社名ロゴが何度も流れ、
風評被害も加わって客離れが起きた。
結果的に莫大な費用をかけて、
機体カラーや社名ロゴなど『CI全般』をやりなおすことに。
位置確認が容易になるよう軍事用に開発したGPSが民間に開放される運びになった。
今や、スマホでもナビゲーションシステムが利用でき、
とても便利な時代になったのだが、
33年前の悲劇がきっかけになったのは知られていない。
269名の犠牲のもとに今の便利がある。
※大韓航空機撃墜事件は金賢姫工作員の爆破事件と混同されるが、
爆破事件は、ソウルオリンピック妨害工作で行われ、
撃墜事件とは全く別物である。
また、銃撃されムルマンスクに強制着陸された事件もあり、
東西冷戦時代には、いろいろ事件に巻き込まれた。
ある意味で大韓航空は『気の毒な航空会社』だと思う。
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※知的刺激の材料として活用いただくために、
あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
発想や気づきを深めるきっかけにしていただければ幸いです。
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