●OTA(On The Air)

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●ゆとり世代は使えないのか?

一昨夜乗ってきた40歳代のサラリーマン二人組。『ゆとり世代って、ホンマ使えない』という。『欠勤するにしてもメールで連絡してきたり、ひどいときにはLINEで「今日、休みます」やもんなぁ』ときた。さらに、『運転手さん、どない思います?』。そこで、『ホンマに使えんのやったら、ゆとり世代なんか採用せんかったらええんとちゃいますんかいな』と答えた。そして『会社の教育制度はどうなってますねん』。結局は『そこなんよなぁ』で落ち着いたが。



【写真:一般的に、ゆとり世代は、こういう評価になっているらしい】


新人類と言われた私ら世代から見ても『ゆとり』は『さらなる新人類』だ。


批判はカンタンだが『つかえない』という、
原因を見てみる必要がありそうだ。
原因があるから、結果がある。


因果応報だ。


ゆとり世代が学校に行く頃には、
すでに大人がmixiなどのSNSで遊んでいた。
当時はPCでのアクセスが主体で、
ケータイ対応になったのは『ここ10年来』くらいだ。


高校生くらいになればケータイを持ち始めただろう。


SNSは未発達だったが、
連絡は料金が高くつく『電話』よりも『メール』。
ご存知の通り『メール』のやりとりは辛気臭い。
私らの年代だったら『アポを取って会う』のを選択するが、
ゆとり世代が学生時代にコミュニケーションを取るのに、
寝間でも連絡を取れるメールが普及したのも、
何でもかんでもメールで片づける原因のひとつだろう。


このクセがつくと『面倒くさい行動は億劫になる』のだ。


特に用事もなければ『家』にいて過ごせる世代なのかも知れない。
私らの頃よりも家にいて過ごせる遊びも豊富だ。
わざわざ『ひきこもり』のレッテルを貼らなくても、
日常的に家にいて遊んでいたら『ひきこもり』も普通のことだ。
私らのころは『ひきこもる場所すらない』のだ。
ケータイさえあれば『わざわざ出かける必要もなく会話ができる』。


このクセを職場に持ち込むと『面倒くさいヤツ』のレッテルを貼られる。


時には『お悔やみごとのお知らせ』までSNSで一斉に流れる。
私らは『すごく違和感がある』のだが、
思春期にSNSやメールのコミュニケーションが当たり前だった年代は、
『仕方がないんちゃいますか』としゃあしゃあという。


世代ギャップの根底に『コミュニケーションの取り方』があるようだ。


まぁ、SNSやメールで連絡を済ませるのに違和感がない人同士ならいい。
古い考え方と指摘されるかも知れないが、
一番のコミュニケーションは『会うこと』だし、
会うのが叶わない場合は『電話での会話』の方が、
はるかに意思疎通が図りやすい。


手段がSNSでも十分な意思疎通が図れれば構わないと思う。


世の中には『いろんな年代の人』や『いろんな価値観の人」がいるし、
もうひとつ言えば『いろんなコミュニケーションの方法がある』。
そこらを『適材適所、見極められればいい』。


何でもカンでもIT頼みでは芸がなさすぎる。


1、社長:団塊
2、役員:団塊の弟子、団塊ジュニア
3、部長:新人類
4、課長:バブル
5、係長:氷河期(団塊ジュニア
6、主任:プレッシャー
7、新人:ゆとり&さとり



こういう世代構成の企業って多くないか?


実際、氷河期は『能無しバブル』とけなすし、
新人類は団塊親子をけなす。
昔から『世代ギャップ』ってのは、
けなしたり、そしったりの対象になる。


本当に、ゆとりが問題なら、文句は文科省に言えばいいのだ。


ゆとりが使えずバカだというそしりはよく聞く。
でも、ゆとりの中でも国公立大学を卒業している連中は、
たくさんいる。


一概に、ゆとりがバカだとはいえない。


詰め込み教育の世代だろうが、
ゆとり世代だろうが、
賢いヤツもいるしバカもアホもいる。
ゆとり教育で円周率を『3』と教えたのが通説だが、
実際には、円周率の近似値が『3.14159・・・』も知っている。


社会人で使えるようにするには『会社の教育制度』の在り方だ。


ゆとりの価値観では『SNSって便利ですやん』だが、
そういうのでは納得できない人がいることも教える必要がある。
また、家でこもっていても楽しいことがある連中がいるが、
実際のところは『誘ってほしい』『誘ってくれたらいくかも』だ。


家にいてもいいのだが、ホンネは寂しい。


不景気が長く続いたから、
アソビも『飲み会』や『バーベキュー』くらいしか思いつかない。
アソビ自体が少ないのだから経験も少なく工夫のしようがない。
経験が少なければ知識のストックも少なくなり、
必然的に知恵を絞ってもどうにもならない。


知識のストックがなければ知恵はわかない。


1、経験
   ↓
2、知識
   ↓
3、知恵 こんな流れだろう。


どれもが不足していたら『出てくる企画・提案もチンケ』だ。


人に会う絶対数が不足しているから、
『叱られたら委縮し、甘やかすと調子に乗る』のは当たり前だ。
これは、ゆとり世代に限らず、
どの時代の若者にも言えたことだし、
実際に私らの若い頃も同じだったのだ。


どの時代も、若者は犠牲者になるのである。


固定電話しかない時代に、
彼女に連絡を取るにも、
親に会話を聞かれるのがイヤで、
10円玉を握りしめて駅前の公衆電話ボックスに通うなど、
今の若い人には『何のことかさっぱりわからない』と思う。


自分の親はクリアできても『相手の親』をクリアせねばならん。


中学生が『〇〇さんのお宅ですか。夜分遅くにすみません。
△△中学〇年〇組の□□と申しますが、〇〇さんいらっしゃいますか』なんて、
今では『セールス電話のアポ取り』みたいな電話をして取り次いでもらった。


相手の親がつないでくれるか、切られるか、ドキドキものだ。


どうやって『祇園祭に誘い出すか』とか、
『週末デートに引っ張り出すか』とか、
ケータイがない時代ならではの思い出である。


今は、LINEとかで『親をすっ飛ばして連絡が取れる』。


ゆとり世代は、そういう『コンビニエンスな時代』に育っているから、
コミュニケーション音痴と言われるのも仕方がない。
だが、ここらで『いろんな価値観の人や世代違いの人』の意見も聞くようにしないと、
言っちゃあ悪いが『世代の中で、こぢんまり』としてしまう。


20年も経てば年下に『クソ使えん、ゆとりのオッサン』と言われかねない。


私らの年代は、おしなべて団塊世代とは『そり』が合わないそうだが、
意外と仲のいい団塊世代の人も多いのだ。
私のタクシーのリピート顧客の半数が『団塊世代』でもある。
これは、新入社員時代に『相手の懐に入り込め』と、
これまた『団塊世代の上司に叩き込まれた』賜物でも言おうか。


そういう指導・教育や苦言を呈してくれる人がいるか否かで人生は大きく変わる。


ほんまかいな・・・


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