●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●万人ウケのマーケティングなどない。

テレビの情報番組で『〇〇百貨店がリニューアルし、コンセプトは団塊世代向けの・・・』とかいう。こういうのを聞くと『出た!また、団塊世代向け』と思ってしまう。笑わすのが『夫婦でゆっくり買い物ができるように、通路を広く・・・』だの『椅子を並べて・・・』だの『紳士物と婦人物が同じフロアに配置して・・・』とかぬかす。たいてい、買い物ってのは、オッサンは退屈するし、何十年も夫婦をやっているオールドカップルのすべてが『睦まじく買い物』なんかするのか?。まぁ、たまに、仲良く買い物を楽しむご夫婦も見かけるが、たいていのオッサンは近所のパチンコ屋や喫茶店で時間を潰し、買い物が済んだら奥さんから電話がかかってきて『お父さん、3階の本屋さんのとこにおるから』と、そっけない連絡があって、オッサンは『はいはい、すぐ行く』とめんどくさそうに腰を上げるのが一般的だ。団塊世代に限らず、夫婦の買い物ってのは、亭主からすればめんどくさいものなのだ。



【写真:デパートのチラシより、近所のラーメン屋さんのチラシの方が上手い】


大東市近郊で本格自家製麺のらーめんを楽しみたい方へ』


ターゲットを絞り込み、
優れたキャッチコピーだと感心した。
それにひきかえ百貨店が、
いまだに『〇〇世代』と、
年齢層別のマーケティングをやっているのは、
完全に『思考停止』していると思う。


件の百貨店に行っても『何がどう変わった?』としか思えん。


確かに、団塊世代の多くは購買力がある。
だが、この世代も含めて高齢世代は、
今までいろんなモノを買ってきたから、
目が肥えている。


世代別マーケティングしかできないのなら・・・。


団塊ジュニア向けの店舗展開を考えるべきなのだが、
悲しいかな『団塊ジュニア』の雇用が冷えていた時期が災いし、
百貨店も広告代理店も団塊ジュニアの社員が少ない。
その結果、いまだにバブル世代あたりが牛耳って、
団塊ジュニア世代が『どーゆーもんが欲しいか』なんてのが、
全くわかっていないのである。


そして、苦肉の策が・・・。


『中国人の富裕層向け云々』だ。
このフレーズを聞くたびに、
『出た!また、中国人の富裕層マーケティング!』と、
思わずテレビにツッコミを入れてしまうのである。
要は、中国人の成金&プチ成金目当てなのだな。


もう、へそで茶が沸く、茶番劇だ。


爆買いも『一時的』で、
今年に入ってからは便座や炊飯器を抱えて、
タクシーに乗ってくる中国人は見なくなった。
中国人のリピーターも堅実で、
『自分が欲しいもの』を買っていく。


3か月ほど前にヨドバシで時計売り場なんかは好調だった。


極論すれば、わざわざ百貨店で買い物をするモノがあまりない。
私ごとで恐縮だが、10年ほど前にスーツをフルオーダーしたが、
百貨店に出入りしている神戸の『テーラー』に直接オーダーした。
こうすれば、百貨店がピンハネする分が浮くし、
いかに、百貨店が暴利をむさぼった商売をしていたかが、
よくわかった。


万人ウケなんて、時代遅れだと思う。


私ら世代の女性陣は『ルイヴィトン』や『プラダ』なんかの、
誰が見ても『ブランドもの』とわかるカバンを持ちたがる。
だが、団塊ジュニアあたりの持ち物を見たら、
軽くて、機能的で使いやすく、
かつオシャレで誰も持っていない、
自分だけの逸品を探し当てて使っているのが目立つ。


カバンやサイフに熱を上げる世代は限られている。


かといって、カネがないのか・・・といえば、
そうでもない。
生活の『多様化』とはよく言ったもので、
多様化が進化して、いい意味で『オタク化』しているのだ。


女子のオタクは外目にはわかりにくいのだ。


私より若い層は就職氷河期を経験し、
多少は『あきらめ感』もあるのかも知れないが、
限られた可処分所得で『いかに有意義に過ごすか』の術を身につけている。
昔のように、カネを使えば楽しめる・・・という人は、
減少しているのではないだろうか。


自分が『没頭できる何か』には惜しみなくおカネも時間も工面する。


近年『鉄子』なる『鉄道ファンの女子が増えた』とメディアが騒ぐ。
鉄道の分野は幅広く『写真』『車両』『駅』『乗る』『キップ』さまざまだ。
こういう接点ができたのだから、
男子も積極的にアプローチをすれば、
価値観が近い恋人ができそうなものなのだが、
どうやら、男子は自己満足で終わってしまうのが残念だ。


今どきは、女子の方が積極的に働きかけないと男子が動かない。


いつだったか伊丹空港に出かけて飛行機を見に行ったのだが、
航空マニアの女子の姿も多く見かけた。
中にはオッサン顔負けの高画素のデジカメに、
長い望遠レンズをつけて飛行機の写真を撮影する女子もいた。


いっちょ、おちょくってやろうと声をかけてみた。


その女性は30歳代で『航空写真にハマって数年』だと言っていた。
そこで『次の到着便、知りたいか?』と聞いたら、
『知りたいです!』と目を輝かせていた。


『これ、聞いてみて』(航空無線を聞かせた)


無線は『ジャパンエアー133、5DME』とか言っている。
要は、大阪空港の管制エリアで伊丹空港の8km手前にいるという、
位置通報を行っているのである。
JL133がどんな機材を使っているかは、
JALが発行する時刻表をみたら見当がつく。


『この機械、高いんですか?』と航空女子が聞いてくる。


おおよその価格帯と販売店を教えてあげて、
『まぁ、ネットでも買えるから調べてみ』と答えた。
航空女子は『こんな世界(航空無線)もあるんですね』。


たぶん、どこかの販売店で購入したと思う。


私が独身だったら『気が済んだらお茶でもどう?』とか、
いわゆるナンパしたと思うのだが、
家内といっしょだったので『それじゃ!がんばってね』と別れた。


航空女子は、あくまでも一例だが・・・。


多様化した趣味がオタク化し、
さらに女子にまでオタクが拡大しているのだが、
女子の場合は『一定のオシャレも楽しむ』から、
外見からは非常にわかりにくい。


まさに、隠れオタクである。


韓国ドラマしかり、
K−POPしかり。
いったん、ハマると『とことんやる』のがオタクだ。


百貨店では、悲しいかな『オタクマーケティング』は無理だろう。


年齢別マーケティングってのは、
もう、時代にそぐわない。
30代OL向け・・・。
こんなの、さっぱりわからない。


どんなオタクがあるか・・・調べ倒すのも面白いと思っている。


ここに気づいた企業は、
けっこう、生き残っていけるんじゃないかと、
ふと、思った次第である。


とにかく、万人ウケのマーケティングなどないのだ。


ほんまかいな・・・


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