今まで封印してきたことがある。記事に書くか書かまいか、悩んだ。
【写真：JL123便の機体番号はJA8119】
遡ること約７年。前のタクシー会社に入ったとき、
『今日から、しばらくこの車に乗ってください』と会社の指示を受けた。
その車のナンバープレートの番号は『８１１９』で、
社内番号が『１２３号車』だった。（８１１９は廃車に伴い登録抹消済）
『何か、イヤな番号だけど、仕方がないか』と指示どおりに乗務した。
乗務して一か月ほど経ったとき、
東大阪から乗せた乗客を千日前のビックカメラ前で降ろし、
ドアを閉めようとしたら、
ヒンジ（ちょうつがい）が、
金属疲労で折れてドアが宙ぶらりんになった。
『ほら、言わんこっちゃない。イヤなことが起きた』
ビックカメラが建っているところは、
かつて『千日前デパート』があり、
1972年（昭和47年）に火災が起きて、
死亡者118名、負傷者81名という、
日本のビル火災史上、最悪の大参事が起きた場所だ。
『なんで、こんなところで・・・。何かが呼んでるのか？』
▲みんなが知るこの場所で、44年前に大参事が起きた。
宙ぶらりんになったドアのまま営業運転を継続できず、
現場の近くのコンビニで『強力な粘着テープ』を購入し、
ドアが落下しないよう応急処置をして、
会社に戻り『修理依頼』の手続きを取った。
翌日にはドアの修理が完成していた。
その後、しばらくは平穏に営業運転をしていたのだが、
５年ほど前に東大阪市上石切町にある、
『ホテルセイリュウ』で乗客を降ろし、
駅に戻る途中で『タイヤ』が『わだち』に取られ、
車内が激しく揺れ、今まで経験したことがない『めまい』に襲われた。
ホテルセイリュウの常務さんがJL123便事故で亡くなっている。
めまいが収まってすぐにかかりつけの病院に駆け込んだ。
直接原因は『高血圧』『180／105mmHg』といわれた。
私自身、霊感もなく『単なる偶然』だと思っているのだが、
何となく気持ちがよくないので、
営業車の変更を願い出た。
123号車から122号車に配車を変えてもらった。
番号としてはJL123便と『上り下り便で対』になっているJL122便は、
共に、事故以来『欠番』となっているから、
この122号車も、少しイヤな番号だった。
法人タクシーにしては珍しいクラウンの６気筒エンジンを搭載し、
乗り心地の良い『ハイヤー仕様』のいい車だった。
こいつが、豊中でバックファイヤーを起こしエンジンが壊れた。
整備さんが分解してみたら、
検査で交換して間がないタイミングベルトが破断していた。
エンジン内部もシリンダーがイカれて、
あえなく廃車になってしまった。
エンジンが壊れた場所が大阪空港の進入路の真下である。
こんな偶然があるのだろうか。
そんなことが続いていた頃に、
昔から何となく気になっていたJL123便の関連本と出会った。
▲天空の星たちへ（青山透子著／マガジンランド刊）
書評は書かないが、
何かを感じるものがあるのだ。
著者は元日本航空客室乗務員で、
事故機のクルーとともに仕事をした方である。
JA8119には何度となく乗務され、
当時の国内線乗務員なら誰もが乗務した馴染みの機体だそうだ。
中でも、厳しい先輩や優しい先輩、
そして可愛い後輩を事故で亡くし、
事故の真相を追い求めておられる。
私自身は当事者でも遺族でもないのだが・・・。
JL123便に関連したサイトで、
『空だけでなく旅客輸送に関わる方は、
ぜひ、御巣鷹の尾根に参ってほしい』と書かれていた。
私が経験した各種の故障は特別な暗示ではないと思っている。
だが、旅客輸送に関わる仕事で生計を立てている以上、
御巣鷹の尾根、信楽高原鉄道、JR福知山線脱線現場など、
多くの英霊がいらっしゃるところにお参りし、
安全運行について改めて考える機会を持ちたい。
はたして、一連の故障は何だったのだろうか。
▲在りし日のJA8119
改めて、犠牲になられた方のご冥福を祈り、
日々の安全運行に精進したいと思う。
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※知的刺激の材料として活用いただくために、
あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
発想や気づきを深めるきっかけにしていただければ幸いです。
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