あまたある会社や組織。苦言を呈するならば『いい会社、悪い会社などない』。あるのは『いい代表者か、悪い代表者か』だ。特に、中小・零細やNPO法人に至れば『代表者の能力が、その組織の能力の天井』である。こういうことを書くと、また『揚げ足取り』だの『修行が足りん』とか、クソ生意気なことを言われることはわかっている。では、聞くが、組織の業績が低迷するのはなぜかわかるだろうか?。
【写真:事業計画は『代表者』が脳みそに汗をかいて考えるものだ】
サイレントクレーマーという言葉がある。
要は、黙って、その会社や店、組織から離れていく人だ。
なぜ、サイレントクレーマーが存在するのか、
真剣に考えたことがあるだろうか。
答えはひとつ。『組織がお客さまの方を見ていない』に尽きる。
私のように『そんなことをしていたら潰れるぞ』と苦言を呈する者は、
『文句言い』だの『評論家はいらない』だの、いろいろ言われる。
だが、ひとつ言えるのは『サイレントクレーマの代弁』に過ぎない。
かねてから題材にしているネイチャークラブNPO。
NPOの代表者は『ジャンク屋の若大将』で、
ジャンク品を集めて、主にネット販売で収益を上げている、
いっぱしの株式会社の社長さんである。
会社の方の方針や経営計画などは知る由もないが。
ことNPOに関しては、周囲に催促をされて、
はじめて事業計画を作ったりしていた。
こういう点を見たら理念は立派だが『無方針』である。
今は、事業計画があるのかどうか、わからない。
代表者が『方針発表』もできない組織は、組織の体をなしていない。
さらにおもしろいのは『何をやってもいい』というのが方針だという。
何をやってもいい、というのは『放任』でしかなく、
みんな、やりたいことをやる・・・というのが方針だそうだ。
こんな状態だと、みんなの気持ちは『放射状に広がって散っていく』。
『やりたいことをするなら、わざわざ組織に属する意味があるのか』
トップは組織の最高責任者である。
その最高責任者が、組織の未来を決める『方針の樹立』と『目標設定』を、
他人任せにして『あなたは何をしてくれるのですか』という質問がきたが、
言いかえれば『代表者の責任回避』、もっといえば『責任者の怠慢』でしかない。
事業計画は『最高責任者自身のの責任と意志』で作り上げることこそホンマモンだ。
できあがった事業計画に基づいて『目標達成』をチェックしたのだろうか。
チェックもしないのなら事業計画など立てる必要もないし、
そんな程度の組織なら『さっさと、解散したらいい』と思っている。
事業計画の意味を真剣に考えているのだろうか。
この計画は、トップの決意を表明したものであり、
定期的な目標達成のチェックは『トップの執念の表れ』でもある。
もっと言えば、このNPOの『わかっていない部分』は、
トップ自身が『任せ方』を間違っている点だ。
何をやってもいい・・・これが、組織運営での大きな間違い。
任せられるのは『目標への「実施」』である。
だが、実際に任せているのが『やることの決定』である。
トップの方針が、ふらついているから、
メンバーは『自分のやることを自ら決定して実施している』。
いい組織も、悪い組織もない。いい代表か、悪い代表か、それだけだ。
わかりやすいように、ネイチャークラブNPOを題材にしているが、
読者自身の会社に当てはめて考えれば、
私が言っていることが大筋で外れていないことがわかっていただけると思う。
そういった『環境整備』こそが『すべての活動の原点』なのである。
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▼ちきりんの日記▼
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『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
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