●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●始まったばかりの「値上げ」。

4月1日から、食用油などの『値上げ』が喧伝されている。テレビ報道では『値上げは子育て世代を直撃』とか言っているが、私ら世代にはなかった『子供手当』などがあるのに『何を言っているのか』と思ってしまう。さらに5月に入ったら『乳製品』や『紙類』の値上げが決まっている。値上げで騒ぐなら、亭主が勤勉に働いて、遊んでばかりいないで『プレミアムフライデー』など返上すべきだ。すでに印刷用の紙などは『1kgあたり平均15円値上げ』も決まった。だが、こんな値上げは『序章』である。



【写真:値上げは、食品にとどまらない】


従来の値上げは・・・


・原材料の高騰
原油価格の上昇


これが値上げ理由の『定番』だった。


確かに今回も定番理由は含まれている。
だが『円安』の影響も大きい。
生活用品の多くを輸入に頼っている。


円の価値が下がれば輸入にかかるカネは多くかかる。


加えて現地の生産要員の人件費アップなど、
すべてに、消費者負担に転嫁される。
その上『なんでもかんでも通販』という人が増えて、
物流がキャパ一杯だ。


通販関係者の読者もいるから心苦しい記事なのだが・・・。


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◆物流コストの高騰が一番の原因。
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日本の物流はトラック輸送なしに考えられない。


・長距離ドライバーの担い手不足
・小口宅配要員の成り手不足
・デフレ時期に、物流ドライバーが他業種に流出


もともと、トラックドライバーは『稼げる仕事』だった。


だが、デフレが長く小口単価も底値を打ち、
『トラックでは稼げない』と『他業種にドライバーが流出』した。
流出したドライバーも『すでに10年』を過ぎて、
『もう、トラックには戻らない』と言い切る。


加えて、若手がトラックドライバーに就かない。


そこに、なんでもかんでも通販で買う・・・という人が増え、
報道でも伝えられているように『不在』⇒『再配達』など、
二度手間が増えて『物流コスト』が余計にかかるようになった。
呆れるのは『生鮮食品』まで『通販』で『持って来させる』。
足腰の弱い高齢者ならわかるが『若い人』まで『買い物不精』になった。


みんなで、みんなの、首を絞めている。


深夜に帰宅してテレビをつけても『通販番組』ばかり。
嫌気がさしてラジオをつけても『ラジオショッピング』。
PCを立ち上げれば『スポンサーサイト』とやらの、
これまた通信販売。


そこに、素人が『オークション』で『通販の真似事』をする。


佐川急便がamazonを断ってヤマト運輸に移行して以来、
宅急便の配達業務にも支障が出ている。


もう、ここらで『一旦、買い物の仕方を見直す時期じゃないか』と思う。


なんでもかんでも通販が増えすぎて、
既存、老舗の通販業界も苦境に立たされている。
こんなことは10年前からわかっていたことだが、
誰も何の手も打たず『便利だ、便利だ』で、
ここまできた。


このままだと、日本の流通は『物流もろとも破たん』は火を見るより明らかだ。


ニートや、ひきこもりを引っ張り出して、
トラックドライバーに就かせればいいのだが、
彼ら自身が『対人関係が苦手』だの『自分の適性がわからない』だの、
とにかく、理由を付けては『働いたら負け』という考え方だから、
どうしようもない。


彼らは『対人関係が苦手』だから、不足するタクシー乗務員にも向かない。


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◆高学歴偏重をやめよう
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勉強嫌いが、大学進学するのもやめた方がいい。


どうせ、奨学金返済のためのカネを在学中から貯めたり、
ろくに登校もせずにアルバイト漬けになって、
卒業して就職後も、奨学金返済に追われる。


だったら、昔のように高卒で無借金で働いた方がいい。


誰もが『体を使うより、頭を使って仕事ができたら』と思うだろう。
そりゃあ、その方が『体はラク』だが、
実際に仕事をやってみれば『頭を使う仕事』も精神的にやられる。


どんな職業でもカンタンな仕事はない。


そこに加えて『返済不要の給付型奨学金』の枠が拡大される。
それはそれで結構なことだが『審査』は今以上に厳しくすべきだ。


企業側も、大卒に過度な期待をし過ぎないことも大事だ。


大卒者は専門学校卒と異なり『即戦力』にはならない。
多くの企業が『はき違え』している。
確かに、記憶力や暗記力など『地頭のよさ』はレベルアップしているが、
卒業しても『専門技術』は何一つない。


そんな連中に『即戦力』を期待する方が間違っている。


どんな職業も『みんなの役に立っている』のだ。
世の中に役立つことをしているから仕事になって、
お給料という形で報酬を得られる。


勉強は好きではないが、努力と根性は負けない人もいる。


物流ドライバーは年功給などないが、
若いうちに稼いで、次のステップに移るという、
従来のような雇用形態に戻す必要がある。


大学は、大学に行って、やりたい勉強がある人だけが行けばよいのだ。


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◆まとめ
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就職氷河期の雇用の受け皿だった『飲食業界』も『縮小』に転じた。


白木屋、魚民、笑笑、山内農場などを展開する、
モンテローザ社も、相当数の店舗を閉店している。
一悶着あったワタミも、一足先に店舗閉店を進めた。


たぶん、今後は『コンビニ』の統廃合で閉店が増えるだろう。


飽和状態を超えて『過剰出店』は『潰し合い』になり、
あるはずの店が急になくなって、
利用者が迷惑する。


もう、雇用の受け皿業界などという考え方は捨てた方がいい。


かつての物流を担ったドライバーの多くは、
身体がラクなタクシーなどの他業種に転向し、
すでに『高齢者』の域に入った。
まだ、比較的若い50歳代のタクシードライバーも、
『トラックには戻らない』『トラックには行かない』という。


新規参入のドライバーも少なく需給バランスが崩壊寸前だ。


足腰が悪い、買い物に不便、買い物に行く時間がない・・・、
そういう人は、従来通りに通販を利用したらいいと思う。
だが、ちょっと外出したら買えるものなら、
自分の足で『買い物に行くことだ』。


・自分で買い物に行く
・産地に行って買い物をする
・とにかく外出をする
・自分の都合で再配達させるなら『再配達料』を払う
・再配達料がイヤなら『自分で集荷所へ』取りに行く
・郵便局での『局留め』など『受け渡し場所拠点』を充実させる
・トラック輸送に依存せず、鉄道貨物を増やす
・郵便局の局留めのように『駅留め』の扱いを再開させる
・安易に、通販を利用しない


とにかく、物流のキャパシティはギリギリなのだ。


今後、アメリカのトランプ大統領が『何を言い出すか』次第で、
さらに、いろんな物価が上がる。
まぁ、物流のキャパを誇張した報道も目に余るし、
ひょっとしたら『これが、インフレ政策のひとつ』かも知れない。
だが、確実に物価は上昇しているし、今後も上昇する。
上昇の序章のうちに、手を打たないと・・・。


1980年代並みのインフレ不況になっても知らないよ。


余談だが、10年後には、
タクシーの台数も半減するだろう。
何しろ、タクシードライバーの半数は『高齢者の嘱託』である。


乗務員の確保は『まったく、補充できていない』のだ。


・10年後、タクシー料金は『かなり高くなっている』。
・当然、遠距離割引など『廃止』されている。
・足りない台数の補完に『ライドシェア』が一般化されている。
・ライドシェアとタクシーの『棲み分け』ができている。
・大卒のタクシードライバーが『普通』に仕事をしている。


私は、少し残念な気がしながら『10年後には、そうなるだろう』と見ている。


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▼ちきりんの日記▼
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
★なかなか、鋭い視点で、勉強になるよ★
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 あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
 『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
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