私が『関ハム』に行かない『もうひとつの理由』を述べます。あまりにも『枝葉の話が多すぎ』るからです。私は『元広告屋』なので『関ハム出展者は「誰に、何を」』の目線で見ています。おおかたが『手段』の提示ばかりで『得るものがない』と感じています。販売側も買い手側も『迷っている』のを肌で実感します。ほとんど『富士の樹海ですか?』とまで感じています。
【写真:一度、迷い込んだら生還できにくい『富士の樹海』。】
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◆枝葉の話が多すぎるから、みんなが迷うのです。
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DXをやって、AWARDをやらなかったら『何やって遊ぶねん?』と感じます。
DXerは、各人が『中間目標』を立てて、
それに向かって『設備増強』しています。
アマチュア無線は趣味なので『投資回収できる分野ではありません』から、
私は『設備投資』という表現は不適切と思っています。
私は『趣味の分野で「設備投資はあり得ない」』と考えています。
また、再開組の中には、
4アマや3アマでは格好悪いから『200W免許のために2アマを取る』とか。
本来は『きちんと第四級、第三級』をやって上位級を目指すのが王道です。
ところが、昨今の傾向は『そう』ではなく『恰好』で上位級を目指す人が増えました。
どこそこまで飛ばしたいから200W免許が必要、という理屈ならわかります。
特に再開組は休眠中の数十年分の空白期間を『カネで埋めている』に過ぎません。
確かに、今さらアマチュア無線を始めようと思う青少年は希少です。
業界は『青少年の新規開拓』より『年配者の休眠顧客』を開拓する方が、
営業経費も、抑えられます。
どの業界も、似たようなもんです。
ちょっと、マーケティングの話をします。
マーケティングでは『4P』が語られます。
・プロダクト(どんな商品にするか)
・プレイス(どこで売るか、どう売るか)
・プロモーション(販促、PR、広告などをどう展開するか)
・プライス(販売価格はいくらくらいにするか)
4Pはマーケティングの常識ですが『ここには顧客がいない』です。
本来、4Pのマトリクスのど真ん中に『顧客(カスタマー:C)』を入れます。
ところが、おおかたのマーケティングの4Pは『C』を入れていません。
ムセン界に限らないのですが『カスタマー』や『コンシューマー』を切り離し、
4Pだけが『独り歩きする』のですから『売れるものも売れない』ですし、
あるいは『売れても、売れ方が「いびつ」な構造』になっています。
ムセンの交信を聴いていても『バズワード』が多いですね。
まるで『樹木の枝葉が多すぎ』で、幹も見えない『樹海』状態です。
中には枯れていく樹木もあれば、
それはそれで『結構なこと』だと思いますが・・・。
樹海に迷い込んだ人は『現在地もわからない状態』に陥っています。
実際のアマチュア無線の運用自体が『樹海』ともいえます。
話題の『IC-905』にしても『4Pで作られた製品』と感じます。
ICOMが持つ技術力は日本が誇れるテクノロジーだとは思いますが、
単に交信時の(あるいはTwitter)での『バズワード』に過ぎません。
普通に考えて『飛ばせる技術がない人が60万円も払って買う品なのか?』。
アマチュア無線の王道は『やはり電離層反射で遊ぶHFでのDX』でしょう。
・FT8なら50Wでできるところが
・CWだと500W必要だったり
・SSBとなれば1kW以上必要だったり
・50MHzでEUまで飛ばすなら、FT8でも最低200Wで7エレ八木がいる、とか
こういうのも『単なる手段』ですが『実効性のある話題』が不足していますね。
ムセン界で決定的に不足しているのは『教育システム』です。
資格取得に関しては、何とか形はできていますが、
そこから先は『運用の中身は資格が担保する』という総通の考え方があるのみ。
本来、JAIA等『業界団体がタッグを組んでやるもの』ですが、
ヤエスがを脱退した以後、日本のアマチュア無線界がハチャメチャになっています。
開局したはいいものの『枝葉が多すぎて、おおかたが樹海にハマる』のです。
よく『アマチュア無線はいろんな楽しみ方がありますからねぇ』と耳にします。
確かに『そのとおり』ですが『それ、ニューカマーが言うセリフか?』と感じます。
あれこれ手を出したい気持ちは、一定理解しますが、
ごちゃごちゃ言っとらんで騙されたと思ってAWARDをやれよ、と思います。
無線雑誌もスポンサーありきの『商売』ですから、
当然、新商品を紹介しています。
それを、わざわざ『波の上でいう』から『バズワード』になるわけです。
ホンマ、AWARDをせんで『何をやって遊ぶねんよ』と本気で訴えたいです。
アマチュア無線大国のアメリカ人でも『地道にやっている』のです。
ここまでやるのは、JAの環境下だと『たぶん無理』です。
とはいえ『少しでも「そこに近づく努力は必要」だ』と私は思います。
ま、枝葉が好きなら『死なない程度で、勝手に樹海に入ってください』です。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
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