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人口カバー率100%の謎

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◆通話エリアのマジック
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◆昨日のSSN:


よく携帯電話やPHS会社が配付している『通話エリアマッ
プ』、ありますでしょ。




あの中で『人口カバー率』なんてのが載っていますね。




これは通話エリアの広さを表現しているのですが、携帯電話
の人口カバー率は98〜100%なんて書いてあるでしょ。
『人口カバー率100%達成』こんな数字をみると・・・、



日本全国津々浦々までエリアがカバーされている・・・と思
いますよね。



でも、現実には電波状態が悪いところが多々あります。

本当は面積カバー率でみれば全国土の50%未満なんです。




驚いたことに!




各市町村の役場で通話できれば『その市町村全体が通話エリ
ア化されたことになる』んですよ!!!!!

東京都を例にあげてみますと、

・区………23区
・市………26市
・町……… 5町
・村……… 8村
────────────
 ★合計:62市区町村

ここに『1240万人』が暮らしています。(2004年現在)

この各区役所・市町村役場の前に1基ずつ中継アンテナを設
置すれば、東京都内の人口カバー率は100%になってしま
うんです。




極端に言えば『62基』の中継アンテナを建てるだけで、
『人口カバー率100%達成!!』ということができる!




ま、これでは商売にはならないからあり得ないのですが、
人口カバー率という指標自体は『とてもアバウト』なものだ
ということなんですねぇ。

地方都市では実際に役場周辺しかエリア化されておらず、過
疎地域や山間部ではサービスが利用できない『圏外』になる
場所が多々。

都会で暮らしていると気づかないことですが、日本全体でみ
れば、色んな『知らないこと』があるもんなんですねぇ。

最近では、私の知人(放送局局長)が、送信所のメンテナン
スのために山の上に上がり、帰路で車が故障。連絡を取るに
も携帯が使えない(圏外)・・・。待つこと3時間、ようや
く『作業を終えて下山する役場の車』に救援を求めて無事に
下山できたというトラブルがありました。(局長行方不明事
件)




日本の電波行政も、まだまだ課題が多いですね。




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