●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

◆市場規模の小さい地方のコミFはどうすればいいのかな?

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8)地方・郊外の市町村はどうすればいいか・・・?
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今年は、大雨・洪水・地震などの大きな災害が日本列
島を襲いました。『災害時にはラジオで情報を得る』
ことも、なんとなく定着してきました。


同報性で考えれば、全市町村にコミュニティFMを整
備するのがいいのですが、郊外に行けば行くほど放送
エリアが拡大する割に『市場規模』が小さいために、
放送局の維持管理が大変になります。(都市部よりも
情報不足の地方の方がコミFの需要はあるのですが)


市場規模が小さいと、役所・役場の税収も少ないのは
当然で『3セク化してやりたいのはやまやまだが、税
収が少ないのでとても予算が組めない』というのが実
情です。


結局は、従来の『防災無線』に変わるものを当てはめ
ていくしかないのでは・・・と思います。


1)新簡易無線を用いた『自治会放送システム』
2)特定小電力無線を用いた『無線中継システム』


これらを普及させつつ『予備回線』として、アマチュ
ア無線のレピーター(全国に2千基ほど稼動・要免許)
などを活用して補完するしかないような気がします。


そういえば昔はあちこちに農協や漁協の『有線放送』
があって、いろんなお知らせをしていましたね。


私は、あの『有線放送』こそが『コミュニティ放送
の原点だと思います。それを、現代版に置き換えて構
築することこそが急務だと考えています。


                  【おしまい】

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◆コミFが災害対策ならば・・・
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コミFのスタッフは『災害時に備えて・・・』とおっ
しゃいます。考え方はよくわかります。確かに、老朽
化した防災無線に取って変わるメディアとしては使え
ます。


防災なのよ〜と言っていた矢先『新潟中越地震』が発
生しました。このとき、被災地ではラジオの持ち出し
ができず、せっかくの情報放送も聞けず・・・という
状況が何日も続きました。(スタッフも被災している
んです)


日本コミュニティ放送協会などが、各コミュニティF
M放送局に対し『余っているFMラジオの寄付』を呼
びかけ、なんとか2000台程度のラジオが確保でき
たそうです。(1局あたり平均100台強の寄付)


今回の地震でいろんな教訓があると思います。


もちろん被災地からの状況を聞くのが一番ですが、考
えられるものがたくさんありますから、少し列記して
おきましょうか。


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◆要は『情報収集機器』の整備でしょう
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1)特定小電力用レピータ…………………………4基
        @150千円×4基=★600千円
2)レピータ対応特小トランシーバー………500台
       @30千円×500台=★15百万円
3)特小トランシーバー……………………1000台
      @10千円×1000台=★10百万円
4)手回し発電ラジオ……………………10000台
      @5千円×10000台=★50百万円


これだけばらまいておいても、有事・災害時に使える
のは、10%未満なのです。だから、いっぱいばらま
くわけですな。


合計すると75・6百万円。これらを、コミF通しで
売れば、販売手数料が20%あったとしても、コミF
には15百万円以上残るじゃないですか。


いっぺんに売ろうとせず、専任スタッフを置いて、3
年がかりで取り組んでもその人の年収分くらいは会社
に残ります。(でしょ?)


レピーターとレピーター対応のトランシーバーなんか
は、自治体とFMが保有すれば済むことだし、ならば
予算組みにしたって3年で割れば年間5百万円で済む
んですな。(日常から使わないとだめですよ)


普通の特小トランシーバーと手回しラジオは、一般向
けですから、これは防災意識の高い生活者に買ってい
ただく。平時のうちに、民間で救援隊なんかをFMの
下部組織(支援組織)として作り、消防組合消防本部
と連携して、少し遊びの要素を含めたイベントで、通
信訓練や救援訓練をしておく。可能であればアマチュ
ア無線連盟の各支部とも連携して『通信訓練』を行う。
一家に1台では足りない場合は、例えば親子セットで
無線機を合計2台持つ。(行楽先でも大活躍♪)


無線機2台で20千円。
手回しラジオが5千円。
全部合わせて25千円。


これで、少しは安心が買えるなら私は安い買物だと思
いますよ。


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◆ラジオショッピングとは・・・
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コミFも、収益を上げていくためにラジオショッピン
グに取り組んでいるところが増えています。ざっと、
100局くらいは何らかの形でラジオショッピングに
参画しています。


で、そこで売っているのが化粧品だのサプリメント
の、そんなんばっかしなんですよ・・・。(ふぅ〜)


防災なのよ〜がコミュニティFMならば、防災用品を
売ってもいいんじゃないでしょうかねぇ・・・?。


だったら、上の通信機材のセットや、コンパクトにな
るアルミ蒸着加工された寝袋とか、コッフェルのセッ
トとか・・・そういうものを売らなくっちゃ〜〜〜。


コミFも、流れてくるものをそのまま受け流すんじゃ
なく『こういうものを探してほしい』と、どんどん通
販会社にリクエストしないといけない。


要は局の立ち上げ時のコンセプトとずれてきているか
ら(さらに受け流しっ放し・・・)、そりゃなかなか
売れませんよね。




私はそう思います。



コンセプトに合ったものなら、売り方にも力が入るし
まず自分達が『いいなぁ〜』と思わないと、そんなも
ん誰が買いますかいな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!



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谷口集客技術研究所・谷口肇司(Taniguchi-Tadashi)
jf3tbm@yahoo.co.jp
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