日本の企業の99%が従業員100人未満の中小零細企業と個人事業主なんです。ところが、集客や広告手法については『大手』のやり方しか知られておらず、多くの中小・零細・個人事業主が広告宣伝の仕方で失敗しています。書店で見かける本も、コンサルタントの先生も大半が『大手の論理』でお話しされ、あたかもそれがよいと信じ切っている中小零細企業の社長さんが多いこと多いこと。社長が間違った戦略を取ると、従業員もそれに追随せねばならず『全社で間違いを犯すことになる』んですね。結果、モノが売れない時代ですから倉庫にはデッドストックの山・・・。こんな企業やお店があちこちにあると聞きます。いよいよ、ペイオフ解禁です。健全をうたってきた地銀・信金・信組の取引先にもデッドストックを抱えた企業やお店がたくさんあるはず。なぜ、こうなったか・・・を検証していきます。
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◆大手の戦術をマネするところがあとをたたない
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数年前『ランチェスターの戦略』について勉強したこ
とがあります。ランチェスターの法則とは・・・・?
2つの法則からなる戦闘法則
戦争中の強者と弱者の法則を、戦後は企業間競争のた
めの原則として広く活用されるようになりました。
第一法則とは・・・中小・零細がとるべき戦闘法則
局地戦、接近戦で武器が槍とか鉄砲とかの一騎討ち用
の戦闘法則で、企業間競争でいえば一点集中主義で大
手を蹴散らす法則なんですねぇ・・・。まぁいえば、
ポスティングやローラー作戦やらを地域を限定して行
うと効果が出てきます。
第二法則とは・・・大手がとる戦闘法則
戦線が広範囲で『総合戦』の場合の法則。いつ『敵』
と出会うかわからない『確立戦』で、近代戦争では、
遠隔操作を行い、兵力数が多い方が圧倒的に有利にな
るというものなんです。大手が新聞・折込・テレビ・
ラジオなどの媒体ミックスさせて広告宣伝する方法が
第二法則なんですねぇ。
大手は遠隔操作で確率戦を展開し短期決戦を狙う
要するに大手は体力があるから『物量作戦』を展開で
きるということなんです。中小・零細が大規模なチラ
シ作戦を行うと、売上高は上がるが、同時に広告宣伝
費などの経費が異常に跳ね上がり、粗利益が少なくな
るという現象が起きるんです。これを続けていると、
体力(兵力や資金力)不足でやられてしまう
先日も『カラー印刷』のお話をしましたが、このカラ
ー印刷こそが『大手の論理』なんです。今や、パソコ
ンの普及で一般にまで広くカラー印刷が行き渡りまし
た。印刷といえばカラーでやるものと思い込んでいる
人がほとんどなんですね。実はこれが危険なんですよ。
印刷物はもうひとりの営業マン・・・
そういう考え方をぜひ持ってください。あなたが経営
者ならば『同じ人件費がかかるとして、格好ばかりつ
けて大して仕事をしない営業マンを10人雇うのと、
地道にコツコツ開拓していく営業マン100人雇うの
と、どちらがいい』でしょうね。
私なら、地道でコツコツ型を100人雇います
たいていの経営者は、同じご意見だと思います。ここ
で印刷媒体の話に戻ります。広告宣伝費にかける予算
が10万円とします。同じ予算なら大切に使いたいで
すよね。普通の経営者ならそう考えますでしょ。
1)カラーならば1,000枚しか印刷できない
2)単色ならば30,000枚以上印刷できる
単色だと、カラーの30倍以上の枚数が印刷できる。
それだけ『新規顧客開拓の機会が増える』ということ
なんですねぇ。そう、私が『カラーフライヤー』に対
してとても否定的なのはこういうところに理由がある
のです。たかだか1000枚や2000枚のフライヤ
ーを知人の店に配置したところで、ほとんど効果がな
いのです。
効果がなければ存在しないのと同じなんです
新規で開店するお店の多くが、カラーのフライヤーを
1000枚ほど作り、20枚ずつ50軒の仲間のお店
に配置するでしょ。でも大半がイメージ先行で死蔵し
てしまい、最終的には廃棄処分される運命にあります。
もったいないですよね・・・
カラーフライヤーを作るのに、1回2万円くらいかか
ります。これを年間4回繰り返せば、合計8万円の損
失。配置にかかる時間を考えれば、損失高はもっと増
えます。企業ならば年間2百万円の損失に相当します。
これが『戦略の失敗』の事例になるんです
戦略の失敗は戦術ではカバーできない。いいかえれば
社長の失敗は、従業員ではカバーできないということ
と同じなんですね。あたりまえのことなんですが。
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▼さぁ〜現在の日本国全体の財政赤字はいくらかな?
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谷口集客技術研究所・谷口肇司(Taniguchi-Tadashi)
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