【写真：破綻寸前のころのフェスティバルゲート。警備員とホームレスしか見かけなかったが、オープン当初は『トライアル客』でいっぱいだった・・・集客の素人（信託銀行）が運営するとこういうことになるという見本だ。本当にもったいない】
過去に私が関わった商業施設（北陸の日帰り温浴施設や遊戯場など）も連休前とかに大々的に広告を投下して、オープンしました。でもこれって、大きな間違いなんですね。今の時代に合わなくなってきているってことなんです。それは今までの考え方です。だって、これがその施設の致命的なキズになる可能性が高いからです。あなたがお客さんになってみたところを想像してみてください。（フェスティバルゲートがどんな時期にオープンしたかはよく知りません・・・m(_・_)m）
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◆商いはリピートされてはじめて成り立つんですね
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あなたは家族で、新規にオープンした話題のショッピ
ングモールにでかけたところです。オープンとゴール
デンウィークが重なって、ものすごく混んでいます。
そろそろお腹がすきました
いろいろとお店を見てまわり、お昼ご飯を食べようと、
あるレストランに入りました。２０分くらい並んで、
やっとの思いで、席に座れました。
注文をします。
カンタンにすませようとパスタを注文しました。
・あなたは『カルボナーラ』
・家族の方は『ボンゴレビアンコ』
・お子さまは『ミートソース』
注文してからずいぶんたちますが、なかなか料理が出
てきません。
『忘れられたんかな・・・』
もう２０分もたちました。ウェイトレスは忙しそうに
動き回っています。声をかけても『少々お待ちくださ
い』と、歩きながら相手にしてくれない。
『おいおい、どないなってんねん？』
いくら穏和なあなたでも、かなり頭にきています。そ
して、信じられないことですがオーダーしてから４０
分後にお子さまの『ミートソース』が、やっと来たん
ですね。次に『カルボナーラ』、そして『ボンゴレビ
アンコ』・・・。しかし、『ボンゴレビアンコ』は、
『ボンゴレロッソ』になっていた。
オーダーミス・・・。
これは実話です。本当にあった話です。
恐ろしいですよね。どうですか？あなた。
こういう店にまた行きたいと思いますか？
『二度と行くもんか！』そう思いませんか？
そうなんですね。
オペレーションが慣れていないんですよ。
オープン直後は、
どんなにシュミレーションして、
どんなにリハーサルして、
かなり訓練しても、
慣れていないんです。
オープン直後の施設は、だまっていてもお客さんがた
くさん来るんですよ。みんな興味がありますからね。
オペレーションが慣れていない状態で、たくさんのお
客が来る。放っておいてもお客さんが来る時なのに、
なぜゴールデンウィークにオープンするんでしょう。
これはもう最悪
お客さんを満足させるような対応ができないってこと
です。お客さんは、すべて『トライアル客』です。
『どんなお店なのかな？』
『どういうサービスをしてくれるのかな？』
要は『試し』に来ているわけです。
厳しい目でチェックされているわけですよ。
『オペレーションが慣れていないから、しょうがない』
と思ってくれる心の広いお客さんは、まずいない。
たくさん来たお客さまを満足させることができないば
かりか、最悪の場合、悪い評判がたってしまう。
『二度と利用してくれないお客を、たくさん作ってる』
そういうことに早く気づいてほしいですね。
『そんなの非常にレアなケースだよ。ウチは大丈夫』
そう言っているあなた。
それならば、いいんですよ。
完璧なサービスを提供できるという自信があれば、
好きな時期にオープンすればいいんです。
でもね、鳴り物入りでオープンした大型温浴施設でも、
あの六本木で、ホスピタリティが最高といわれオープ
ンした外資系ホテルでも、そういう体験をした人がた
くさんいるんです。
信じられないほどオペレーションがダメ。
『もう二度と行くものか！』という体験です。
ゴールデンウィーク前や夏休み前にオープンするとい
うことは、確かに売上や利益は取れるし、賑わいも出
ますよね。でもそれは幻想なんですよ。そんな売上は、
『目先の利益』です。
お客さんのことより、自分の目先の利益を考えている
ってことでしょ。長期スパンで考えないと、繁栄はあ
りません。
あの『ディズニーシー』がオープンしたのは
何月だったか覚えていますか？
夏休みでもなく、
ゴールデンウィークでもなく、
年末でもなく、
９月の末
だったんですよ。スタッフたちにしっかり経験を積ま
せ、万全の体制で次の年のゴールデンウィークや夏休
みを迎えられるようにしたんですね。
『リピーターが命』
ということをよく知っている。さすがはディズニー、
ってところでしょうか。
商いで大切なこと・・・
お客さんに何度も利用してもらえるかってことですよ
ね。そして女性にリピートしてもらえる商品・サービ
スがこれから成功していくんです。
こういうふうに考えてくると、
女性をターゲットにすることはメリットあるなって思
いますよね。世の中に女性優遇サービスがこんなに多
いのも、わかるような気がしませんか・・・。
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▼オススメの１冊
『なぜ彼女はこの店で買ってしまうのか』
著者：藤村正宏さん（『体験を売れ』でお馴染みの）
発行：ＰＨＰ研究所
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谷口集客技術研究所・谷口肇司（Taniguchi-Tadashi）
jf3tbm@yahoo.co.jp
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