【写真：今日も行く行くスキャナーおじさん（イメージ）】
大手都銀Ｍ銀行ＯＢのミスターＢは出向先の大阪・谷町にある製版屋の『次の時代に向けた大改革』を断行した。営業所を作り数字が伸びないことを理由に制作現場に営業回りを強要したため従業員全員が退社するハメに・・・。仕方なく社内から営業所勤務を募り再スタートとなった。その社内の異動希望者は現場でスキャナー一筋３０年の職人さん。そこに加えて老眼が進み、現場の仕事からは離れていたという。そのスキャナーおじさんを営業所長に起用したらいったいどうなるのか・・・。
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◆わしかていっしょうけんめいやってんねんや〜〜〜
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スキャナー歴３０年のオッサンを、
営業所の管理人に起用したミスターＢ。
自分は大手都銀Ｍ銀行出身であるから、
銀行の支店長と同じようなことを言って、
無理難題をスキャナーおじさんに要求する。
スキャナーおじさんにとっては、
初めての経験♪
学校を卒業して以来、
カラーポジとスキャナーしか触ったことがないオッサンに、
やれ『営業してこい』だの『集計表はどうなっている』だの、
『今月ナンボいくんや！』だの、
スキャナーおじさんは『パニック』になった。
そりゃあたりまえですやん
それでもスキャナーおじさんはがんばった。
がんばったけれど営業経験がないから、
交通費すら確保できないような遠方の顧客からでも呼ばれれば、
『ほいほい』と出向いていくんですなぁ〜〜〜〜。
こんなもん交通費で赤字やないかーーーーーーーっ！
ミスターＢは営業会議で机を叩いて怒鳴った。
スキャナーおじさんは、
怒鳴られるどころか褒めてもらえると思っていた。
悲しいかな営業経験がなく、
『指し値』で受けるのが顧客満足と思い、
言いなりになっていた。
スキャナーおじさんが反撃に出た！。
わしかていっしょうけんめいやってますのや〜〜〜！
ミスターＢはひるんだ。
おもむろにマイルドセブンを取り出し火をつけた。
さらに声のトーンを落とし、
スキャナーおじさんにこう言った。
これではあんたの給料すら出まへんにゃ
営業会議は『沈黙』になった。
非常に居心地の悪い空気が流れた。
結局、ミスターＢがマイルドセブンを１本吸い終わり、
『今月の数字報告会』に移り、
時間とともに散会。
スキャナーおじさんは営業所に帰っていった
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