●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

★苦悩のミスターB<4>

jf3tbm2008-04-04

【写真:こんな古い車でも何とか部品の調達も可能なのだが・・・】


大手都銀のM銀行出身のミスターBは、『こんな会社は、もう辞める、もう辞めるんや』といいながら、結局は『通算21年間』を、谷町界隈にある製版屋で過ごした。企画会社を買収し、営業所を出すまでは順調に事業を拡大したものの『戦略なしの戦術先行』で一事が万事『走りながら考える』という無策ぶり。それが全て裏目に出て5年後に企画会社は休眠し営業所も閉鎖となった。親会社のゴミテツクズ社から出向先のヤンキー製版に赴任したときの従業員数は100名を超えていたが、平成17年度には20数名が残るのみとなった。『企画から納品までの一貫生産を・・・』という『かけ声』も虚しく、ついには『印刷機を持たない印刷屋』しか残る道はなかった。製版関連の機械も次第に老朽化し機械メーカーからは『これ以上メンテナンスできない』と突き放される。さらなる展開を模索するミスターB・・・。ミスターBとヤンキー会社に『神風』は吹くのか・・・?。それとも神風特別攻撃隊の如く敵艦に体当たりで自滅するのか・・・?。


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◆印刷屋でもないのに刷版機を導入する謎とは…!?
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カラー印刷をかけるまえに、
『色校正』という工程があります。
その色校正とて、
実際の印刷機に巻き付けるのと同様の、
アルミでできた『版』を作ります。




これを刷版(さっぱん)といいます




この刷版の機械がもう寿命を迎えています。
メンテも部品供給も限界に来ている状況なんですね。
いつ壊れてもおかしくない状況になっています。




やっぱりCTP(コンピュータ・トゥ・プレート)や!




ミスターBは全従業員に宣言した。
今の印刷物の版下は95%が、
パソコンで作られた『ディジタルデータ』です。
これを従来は『フィルム出力』し、
特殊な薬剤が塗布されたアルミ板に紫外線を当てて製版します。
この工程を『写真製版』といいます




まぁ『プリントごっこ』と似たような光学処理です




ミスターBは、
『残った20数名は製版しかできない現実』を認め、
製版機材の設備投資の勝負に出るのです。
導入にあたり、
従業員のうち2名を『導入委員』に任命。




導入後の使い道を考えろ・・・と指示した




製版現場しか知らない従業員に、
『使い道を考えろ』とは非常に酷な課題である。
ミスターBからすれば、
今までフィルムを出していたのを、
直接『板』に出すだけやないか・・・というものだが、
これが現場には大きな波紋を呼んでいる。




他の印刷機にはなかなか転用しにくいシロモノ




価格下落が激しい色校正用にしては、
償却するには気が遠くなる話です。
かといって、次の工程の印刷に回すにしては、
印刷機に合うピン穴』を空けなければ使い物にならない。




印刷機を持っていてはじめて効果がでるシステムだ




ヤンキー社の印刷業務は、
全て外注加工に頼っていて、
顧客から売値を激しく叩かれる。
加えて外注先への価格交渉もギリギリの状態。
粗利益は5〜10%程度しか確保できない。




そんな状況で高額なCTPを導入するのは無謀な課題




では、どうしてそんな芸当をしようとするのか・・?




答えは簡単である。
親会社のゴミテツクズ社から機械を購入する。
当然、支払いはリース契約になる。
リースの支払いは交渉して半年くらいの猶予をもらう。
要するに『飛ばす』のだ。




それだけではない




機械を購入する・・・という条件で、
親会社のゴミテツクズ社から、
『長期の融資』を受ける・・・。




ここが狙いなのだ




何期も赤字決算を出している以上、
金融機関から融資は受けられない。
ならば『まだ与信枠がある親会社』が借り受け、
そのカネをヤンキー社に回してもらおうという画策。
つまり『延命措置』というわけだ。




会社というものはなかなか潰れない




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