●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●食育を考える

jf3tbm2008-04-23


最近、食育なる言葉を頻繁に聞きます。

しかしながら単なるブームでしかないのではないか…と思うのは私だけでしょうか?。

食事が西洋化して、
それが『いかにも悪い』みたいな風潮があります。

そこに『取って付けた』ような『和の文化』だの『文化の継承』というのは、
ちょっとおかしいと感じてしまいます。

そこに加えて『食育』を唱いながら、
『ランチはパスタ』とかだったりします。

食育を子供向けの教育みたいに考えている人が多いですが、
実は大人、とりわけ『団塊世代』に食育をしないといかんのではないかと考えます。

団塊世代の方々からは、
私らの親世代とは異なり、
『戦後の食糧難』の話題は出ません。

それもそのはずで、
団塊世代の方々がモノゴコロがついたころには、
食糧政策が軌道に乗りはじめていて、
味こそ不味いものの、
脱脂粉乳などは安定供給されています。

私らの世代は、
親もそのまた親も、
戦時体験の話題に始まり、
空襲の話し、
占領下の食糧難の話しが延々と続きます。

私は少年時代にボーイスカウトに在籍し、
わずかな体験ではあるものの食糧難体験をしました。

野営での食糧は全て配給です。

限られた食糧でいかに工夫して、
美味しくかつ、
たらふく食べるかという、
命をつなぐためのパズルみたいな体験でした。

飯合で炊いたご飯の一粒一粒が、
命をつなぐための糧であるという体験。

そこでのおかずは、
野草の天ぷらだったり、
冷や飯にかける塩だったり。

食育の基本は『家庭料理』でしょう。

ダシから作った汁もの、
主菜や副菜、
そして主食のご飯です。

食育という題目を掲げるならば、
まずは自分の家の冷蔵庫自体を見直すことが大事です。

一昔前ならば業務用クラスの大型冷蔵庫を使っていませんか?。

食材が冷蔵庫で腐っていませんか?。

生ゴミが出ていませんか?。

包丁は自分で研げますか?。

最少限の水で洗いモノをしていますか?。

外で食育など格好つけて言いながら、
家の中身はコマーシャルベースに乗せられた家庭が非常に多いでしょう。

食育を唱うならば、
ランチはパスタではなく、
家庭料理の弁当です。

弁当すら作っていない者に食育を唱う資格なし。