●OTA(On The Air)

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●意外にしんどい高給取りの生活


【写真:高給取りは連棟の中古物件には住んでいない・・・】


タクシーの乗客には『大手企業の高給取り』も乗ってくる。
金曜日の終電直後には『この手』のお客が多い。
京橋から枚方市八幡市あたりまでと『けっこうオイシイお客』だ。
まぁ、だいたい同じ方向の人が乗り合わせてくるのだが、
その会話が興味深いのだ。


高給取りは生活が意外にしんどい・・・ようだ


年齢的に『中堅社員』となれば、
年収800〜1,000万円くらいだろう。
この辺の年収だと枚方あたりのベッドタウンに、
新築で購入した『持ち家』ってのが定番である。


不思議と『おしなべて新築』なのだ


多くの人は『年収いくら?』と他人の年収が気になる。
考えてみれば多くの場合『生活のための運転資金』であり、
話題の中身は『キャッシュフロー』に過ぎない。
ここに『高給取りなのに幸福感が感じられない』理由があるように思う。


一体、オレの人生は何なんだ!と感じている人が多い


駅近にはすでに住宅が立ち並んでいるから、
丘陵地を開発した高台くらいしか新築が建たない。
駅からバスに乗り換えないと家にたどり着けない。
さらに終バスの時間は早いから、
うっかり残業などしようものなら毎日がタクシー帰りになる。
まぁ、タクシー代も含めた高給取りなのだろう。


住宅、自動車、保険、教育資金・・・聞いているだけで閉塞感が募る


この4つが家計を圧迫している。
今どき『新築』の家だと3,500万円くらいが相場なのか。
こいつを定年まで30〜35年かけて払っていく。
大手企業なら融資の審査も通しやすいし、
まぁ、なんとか定年までに払い終えれば自分のものになる想定だ。


あくまでも『大過なき想定』だ


流行りのソーラー付きで『売電でローンを楽に・・・』と、
策略に乗ってみたものの『売電』したとて『収支トントン』。
まぁ、環境に配慮して無駄遣いをした分は、
売電やら減税で『トクした気』になっているが、
そんな余分なものを買わなければ、
手元におカネが残っているはずなのだが・・・。


こういう点も住宅政策が上手(うわて)だと感じる


新築の家が『必要』なのではなく『ほしい』から買う。
自動車も『必要』ではなく『ほしい』から買う。
保険のおばちゃんが『契約がほしい』から契約する。
我が子には『いい学校をでてほしい』から学資を費やす。
家の雰囲気にふさわしい高級家電を買い揃える。
でも家電はあまり使わず外食も多くてエンゲル係数が高い。
さらに月一くらいで『つきあいゴルフ』などに参加する。


うちは、こういう生活の『圏外』だから客観的に話を聞いている


もっとも『こういう生活を望む人がいる』から、
日本経済が回っているのは否定しない。


しかし、だ。


その家庭の財務諸表を頭の中でシュミレーションしたら、
けっこう気の毒な感じがしている。
高給取りは『さらに上』の『おカネ持ちへの憧れ』みたいなのがあって、
年収1,000万円程度で『ベンツ』なんぞを買ったりする。
そのほとんどがガレージで『塩漬け』になっている。


一度『貸借対照表』でも作ってみたら・・・と思う


住宅などは一応『資産』で計上できるものの、
購入代金は『長期借入金』だし、
高級外車にしてもサラリーマンでは経費で処理できない。
おカネ持ちへの憧れが強いから、
休日には定期的に家族で外食をする。
さらに亭主は『会社の愚痴』をこぼすために、
週末には同僚たちと『飲み会』を開く。
ランチもほぼ毎日が外食なので
どうしても家計の中でも『食費がかさむ』ことになる。


エンゲル係数が高くなるということだ


生活費の中で食費を占める割合をエンゲル係数というのだが、
この係数が高いほど『生活水準が低くなる』と広辞苑に載っている。


おカネのことにはみんな興味があるが・・・


おカネといっても多くの人が収入や年収のことばかりに気がいく。
しつこいかもしれないが収入は『フロー』に過ぎない。
フローの話ばかりに目が行くが『ストック』については、
なかなか語られない。
フローとストックを合わせて考えていかないと、
いろんなおカネの問題は解決しないと思うのだが・・・。


いやはや、高給取りがお想像以上にしんどい生活とは少々驚いている


タクシー乗務員のフローは小さいが、
酒やギャンブルさえしなけりゃ、
あんまりおカネを使う機会が少ないから、
意外とフローとストックができている人も多いのも、
改めて実感している昨今である。
一見客とはいえ乗っていただいたお客さまだから・・・。


大過なく定年まで勤められることを祈るばかりだ


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大阪・大阪近郊の耕作放棄地を開拓・開墾して、
都会と里山をつなぐ活動を展開しています。
通称『みんたく団』と呼び、河内長野に『みんたく畑』を開拓中です!
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