●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●消費者と労働者。

三波春夫の『お客さまは神様です』が流行語になった時代がある。そのフレーズだけが独り歩きして、いまだに盲信している。特に違和感を感じるのは病院に行ったときだ。いつの頃からか『患者さん』と言わずに『患者様』とか言うようになった。この流れは『あらゆる商分野』に蔓延し、医療機関や役所などを除いて『おカネを出す側』を『お客さま』と、全てに『さま付け』と崇めている。少し前に、暴言を吐く東京に帰るの乗客のことを書いたが、そのヤカラは『お客さまは神様だろ!』とか言ったので、『えらい、ガラの悪い神様でんなぁ』と返してやった。何だか、殺伐として『仕事を通じた生きがい』など過去のもので『消費者としての生きがい』に偏っているように感じるのだ。



【写真:消費の生きがいより、労働の生きがいの方が輝いているはずだ】


今日は、こんな投げかけをしたい。


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┃1、自分は労働者としての生きがいを感じているのか
┃2、自分は消費者としての生きがいしかないのか
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顧客第一主義・・・マーケティング屋がよく使うフレーズだ。


私も、広告屋時代に客先でのプレゼンなんかで、
『お客さま第一主義の・・・』とか言っていた。
もちろん、正論ではあるのだが、
このフレーズも近年は歪んでいる。


お客さま・・・歯が浮くフレーズ。


ホテルや百貨店のスタッフが、
『お客さぁ〜ん!』とか言ったら笑いものだが、
商店街のおっちゃんやおばちゃん、
タクシーの運転手が『お客さま!』とか言えば、
これも、少し違和感がある。


職種によりけりだが『お客さん』でいい。


私も、普段は『お客さん』で通している。
たまに『お客さま』と言った方が喜びそうな乗客の時は、
恭しく『お客さま』だの『かしこまりました』とか言うが。
現場の兄ちゃんに『さま』だの『かしこまりました』とか言うと、
『おっちゃん、何を気取ってんねん』と返される。


相手に合わせるのが一番だ。


私たちは『労働者』と『消費者』の両方の立場を併せもっている。
だが、働くことでの『生きがい』を感じていることが少なくなった。
どうも、消費者としての生きがいに偏り過ぎだ。


遊ぶために働く・・・


まぁ、そういうのも若いうちは結構なことだが、
いい歳をしたオッサンが『遊ぶために働く』などと言っていたら、
ちょっと『どうしたものか』と思われる。


その労働自体が『劣悪化』している。


顧客第一主義が進むと、
どうしても消費者の立場が強くなり、
商品の値段が下がり、
賃金が上がらない。


労働者の雇用環境より消費者の好みが優先される。


これを『ニーズだ』『ウォンツだ』というのも理解できる。
そうしないとモノやサービスが売れないのも事実だし、
株主の支持も得られないこともわかっている。
高い利益を確保して労働者にも手厚い待遇の会社は稀だ。


大きなジレンマを感じている人が多いはずだ。


消費者の立場にならないと『〜様』になれず、
働き甲斐がない不毛な労働の比重が増えていく一方だ。
ほんのわずかなスペシャリストを除いて、
労働者は『消耗品』に成り下がってしまった。


非常に厄介な悪循環だ。


現在のところ、10〜20年先に、
今の時代を仕切っている高齢者が姿を消して、
社会保障費の負担が軽減されるまでは、
抜本的な解決策が見当たらない。
せめて、仕事を通じて『生きがい』『やりがい』を、
少しでも見いだせられる雰囲気が必要ではないか。


1、自分は労働者としての生きがいを感じているのか
2、自分は消費者としての生きがいしかないのか


あなたも、じっくり考えてみてほしい。


ほんまかいな・・・


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※知的刺激の材料として活用いただくために、
 あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
 『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
 発想や気づきを深めるきっかけにしていただければ幸いです。
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