●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●売掛金の回収。

14日に乗せた女性客。所持金が底をつき『売掛』にした話を記事にしたのは最近だ。『翌日に振り込みます』と言っていたが、だいたい『こういう客は振込が遅い』のは経験値でわかる。案の定、翌日も翌々日も振込はなかった。しびれを切らして『まだ、入金確認ができていない』と電話をしたら・・・。



【写真:貸借対照表の上で、売掛金は『資産』になるが・・・】


電話の先から『振込先を書いた紙をなくした』という。


『振込先を書いた紙』とは『請求書』のことである。
20歳そこそこで地方から出てきて、
社会人1年生で世間を知らないのは織り込み済みだ。


請求書が出るということは『債権債務が確定している』のを意味する。



経理上、買掛金は『負債』に入る。


普通のタクシー運転手なら『感情的に詰め寄る』。


たかが1,880円の売掛金だが、
こういうことは金額の大小に関係ない。
自分の娘くらいの年齢の人に感情的に怒っても、
回収が遅れては元も子もない。


催促の電話にしても『タダではない』。


1、請求書を再発行して翌日に送金するか
2、即座に回収(集金)するか


本人に選択をさせた。


『今、家にいるのですぐに払えます』とのことだった。


集金先は待機駅から車で5分以内のところだったので、
領収証を作成して集金に向かい、
すぐに回収ができた。


『暑いから、とりあえず車に乗って』と乗車を促す。


集金のやりとりを済ませて、
請求書の『意味』を教えた。


わし『今回の1,880円は、わしが貸した金ってのはわかるね』
女性『はい、わかります』
わし『請求書が出てるってのは、わしが債権者であんたが債務者や』
女性『はぁ・・・』
わし『もし、うやむやに踏み倒したら延滞金も付くこともあるねんで』
女性『どういうことですか』
わし『スマホ代、踏み倒したら?』
女性『電話、止められますよね』
わし『再度、つながるようにしようと思ったら?』
女性『電話代、払います』
わし『電話代だけやったらあかんねん』
女性『なんでですか?』
わし『あんたが電話代払うまでの催促にかかるカネが延滞金で加算される』
女性『そ、そうなんですか・・・』
わし『悪質やったら、強制的に解約させられて、どこも契約できんようになる』
女性『そんなこと、あるんですか』
わし『スマホ代、分割で払ってる?』
女性『はい』
わし『踏み倒したら、機種代がローンの不履行で信用情報に流れる』
女性『個人情報なのに?』
わし『そんなもん、関係あらへん。どこからもカネ借りられへんようになる』
女性『どこからも、ですか』
わし『そうや。クレジットカードも作れん』
女性『・・・・・』
わし『急に、カネが入用になっても町金やら闇金しか借りれん』
女性『そんなん、いやです』
わし『そやろ。まぁ、知らんもんはしゃあない。作れるうちにカード作っときや』
女性『わかりました』



▲車などは『車両運搬具』という勘定科目に入れるのが一般的


私は、専門学校に行く前に、
一旦、高卒で自動車会社に就職した。
研修後に業者担当の営業に回った。


18歳で『約束手形』『小切手』の類に触れた。


手形や小切手は『当座預金口座』を持っていないと発行できない。
また、手形や小切手には社名のゴム印と社印を押すのが一般的だが、
大きな商いをしている会社は『社名が印刷してある』のを、
18歳の時に見て『すごいな』と思ったものだ。


振込の時代に当座預金などいるか・・・?


そんな意見も耳にする。
大きな商売をしていたら、
何百万円もの振込をATMでやることはできない。
ネット振込もある時代だが・・・。


集金人の目の前でチェックライターを動かした方が確実だ。


相手が集金に来るのなら、
その場で手形や小切手を発行した方が手間がいらない。
月末の支払日は銀行窓口も込むから、
並んで待って15時を過ぎた送金だと翌日の着金になり、
信用を落とす。


当座預金は『信用の証』だと思う。


今回の女性客は美容師で将来『店を持ちたい』という。
技術の習得も大事だ。
店を持つということは経営者になるということを意味する。


『店、持つなら、合間に簿記の勉強もしときや』



▲とっつきにくい印象の貸借対照表
 対照表だから『左右』で『資産』『負債』+『純資産』と対になっている。
 商売をしようと思う人は『これくらい』は読めないといけない。


いろいろ話を聞いているうちに、
ぜひ、成功してほしいと思った。


最後に『また、乗せてもらえますか?』ときた。


なかなか、いいご縁ができたように思う。


ほんまかいな・・・


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 あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
 『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
 発想や気づきを深めるきっかけにしていただければ幸いです。
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