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夕方の情報番組で『借金数億円の31歳女性起業家、カンボジアで逆転・・・?』みたいな内容の特集が放送された。



【写真:心意気はいいのだが・・・】


カンボジアでビジネス逆転を狙っているという特集だった。


1、ホテル経営(賃貸物件改装中)
2、胡椒の栽培(一部は稼働。第二弾は手つかず)
3、養豚場経営(疫病で豚の半数が死亡)


暗礁に乗り上げている。


この女性は、なかなか英語が達者で、
英語が堪能な現地のカンボジア人男性(既婚)をブレインに、
彼女が描いているビジネスをサポートしてもらっている。


だが、日本と行ったり来たりでマネジメントがし切れていない。


着眼点は、いいと思ったのだが、
いかんせん、海外でビジネス展開をするには、
直感的すぎてビジネスプランになっていないのが残念。


また、現地人の国民性へも考慮が甘い。


賃貸物件のホテル改装は遅れているし、
プールのタイルも指示通りの色味ではない結末。
胡椒の栽培も第一弾は『なんとか』軌道に乗りつつあるが、
第二段の耕作放棄地?は『荒れ地』のままで、
任せておいたスタッフが『勝手に辞めた』ので頓挫。


養豚も疫病で描いたとおりにならない。


現地人に紹介してもらい、
肉牛に関心を持った彼女だが、
50頭を飼育したいとか言い出す。
だが1頭あたり1aの面積が必要で、
50頭になると50aの面積がいる。
牧草を育てたり、想像以上に大変で肉牛の飼育はやめた。


よくいる、起業家のパターンだ。


31歳で数億円の借金ってのも『演出か?』と疑いたくなった。
憶測だが、英語が堪能だから大学の英文科卒か留学経験がありそうだ。
テレビでは『10年ほどかけて50歳代には借金を完済したい』という。


数億円の借金がある割に、悲壮感がない。


私なら、国内で作った借財が数億円にも上れば、
間違いなく『バンザイ』して『人生の再建』を考える。
こんなことで『一か八かの勝負』で借金を増やしていては、
まともな思考でビジネスの絵など描けないのではないか。


カンボジアのホテルも農園も養豚場も『借金』で確保している。


暮らしぶりは『大阪にあるマンションの実家』だし、
テレビに登場した母親は『専業主婦』で、
娘には自分で生きるすべを身につけなさいと教えてきたとかいう。


数億円の借金をするに見合った担保はどこにあるのだろう。


ビジネスの計画だけでカネを貸す『お人よし』はいない。
こういう特集は『やらせ』か『演出』で『誇張する』傾向がある。
話半分か、半値八掛けくらいでちょうどだと思うのだが、
本当に数億円の借財があるのなら、
もう少し他人の言うことにも耳を貸して、
思いつきで商売を広げようとしないことだ。


ビジネスオタクは、すぐに多角化したがる。


番組の終盤では、軌道に乗りつつある『胡椒』の販売を、
国内向けにプレゼンテーションするシーンが映ったので、
地道に『まずは、成功事例をひとつ作る』に専念してほしいと感じた。


番組中でも実業家が相談に乗っていた。


・中途半端
・儲かりそうな入口ばかり見つける
・海外でのビジネスをなめている


実業家からは辛口のコメントが出たが、当然だ。


いつも、この欄で書いていることだが、
中小企業と屏風は『広げ過ぎたら倒れる』のだ。
ビジネスオタクは『あれも、これも』『あっちも、こっちも』と、
とかく、すぐに手を広げて『にっちもさっち』もいかなくなる。


まぁ、数億円の借財も信じるとして。


異国の地にビジネスチャンスを感じる直感には敬意を感じる。
また、後先を考えない行動力にも脱帽だ。
きっと、強力なビジネスパートナーが現れ、
何とか軌道に乗ることを祈っている。
現在、利益の可能性が数値化が全くなされていない点が、
すごく気にかかるのだが・・・。


▼番組の映像はこちら▼
●借金数億円の女性起業家、カンボジアで・・・


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