●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

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2年ほど前に、ライドシェアの話題が浮上した。当時、接点があった『ネイチャークラブNPO』の追随勢力者が『ライドシェアは、これからの働き方になるかも』と、Facebookで能天気な書き込みがあって憤慨した。このところ何度も書いているが、今の社会は『素人が玄人の領域に入り込み暴走している』と感じる。



【写真:乗り場と、ピッタリ合わせた停止が素人にできるのか?】


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◆プロは、当たり前のことを、バカにせず、ちゃんとやる。
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A:当たり前のことを
B:バカにせず
C:ちゃんとやる


これは、どの業界でも言えることだ。


ライドシェアやウーバーなどが話題だが、
素人が空き時間を利用して、
スマホのアプリ経由で仕事を請け負い、
お客を目的地まで運ぶというスタイルだ。


果たして、こんなものがうまくいくのか?


当然、普通免許の一般人が行う旅客運送事業だから、
二種免許を持っているタクシー・ハイヤードライバーと比較しても、
接客はもとより『ルート設定』などには、
不手際が起きるのは『火を見るより明らか』である。


ライドシェアが安いのは『不手際の前払い』だ。


今のところ、ライドシェアは『安い』というイメージだが、
ルート設定にしても『グーグルマップ上のナビゲーション』で走るし、
私らから見たら『明らかに遠回りルート』のことが多い。
道を熟知していない素人がやることだから仕方がないが、
乗客側からしたら『有償である以上、プロでしょ!?』と厳しい見方になる。


場合によっては、タクシーより高い運賃を要求される。


一種免許者と二種免許者では、
車体感覚や車幅感覚も違うし、
おしなべて一種免許者の運転は『雑』である。
もちろん二種運転者でも『雑』なのがいるが、
そういう人は『定期的に免許停止処分』を受けている。


私らは『マンホールを踏まない運転』まで心がけている。


マンホールの僅かな段差が『振動』を起こし、
ひいては『乗り心地』に影響を及ぼす。
大型車がよく通る道路は『轍(わだち)』も多いし、
そういうところでは『車が跳ねないように減速する』のである。


ただ単に乗客を目的地に送ればいいというものではない。


そこには、密室の息苦しさを和らげるトークしかり、
どんなボロ車に乗っても『最小限の揺れ』にとどめる努力、
目的地まで、最短かつ適正料金で安全に送り届ける使命がある。


素人が、そこまでできるのか?


かといって、タクシー・ハイヤーが、
そんなに儲かるような商売ではない。
仮に、東大阪から生駒まで送るとする。


運賃は、概ね4,000円くらいだ。


そこから、消費税、会社のピンハネ分、
社会保険の控除などを差し引いて、
ざっと50%程度が乗務員の給与に反映される。


手の上に乗るカネは2,000円ほどである。


ときには、高速で帰ってくる場合があるから、
そこは自己負担なのでざっと600円を差し引くと、
正味の取り分は1,400円程度だから『大して儲からない』のがわかる。


ときには、やらない方がマシと思うこともあるのだ。


それでも『あたりまえのことを、ばかにせずに、ちゃんとやる』のがプロ。
その領域を『目新しさ』だけで『新しい働き方云々』の議論は、
ちょっと、玄人を愚弄した発言ではないか・・・と思うのである。


どの業界でも、玄人の領域を素人が侵すのは感心できない。


自動運転なんかも話題だが、
万一、酔客が車内でおう吐した場合や、
目的地も、ルート確認も『あいまい』な場合がある。
寝込んで起きない酔客などはどうするのだろう。
また、吐しゃ物を処理せずに『そのまま次の客を乗せる』のだろうか?。


自動運転は技術的に可能かも知れないが『実態に沿わない』と思う。


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◆写真で見せる、プロの駅待機。
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▲乗り場から、1〜2歩で乗れる位置に車を止める。


足が痛いお客さまもいるから、徒歩は最小限である。
縁石と車の間隔を空けているのは『車いす』でのご乗車も想定しているのだ。
時には、大きなスーツケースやキャリーバッグを積み込むときのスペースでもあり、
また、見送り客と乗客との『別れ』のスペースにもなる。
ただの、無駄な空間ではない。



▲歩道にはみ出さず『ピッタシ』に止める。


前に出ると歩行者や自転車が営業車に当たることもある。



▲ミラーの位置から、歩道との境界を読む。


歩道との境界は、白のコンクリートの線。
応用したら信号の停止線ピッタシで止められる。



▲詰め詰めだが、人が1人、普通に通れるスペースを空けておく



▲待機場に並ぶときは、前車と詰め詰めに寄せる。


前車のナンバーの『大阪500』だけが読める位置で止める。
もっと狭い駅だと『運転席から前車のナンバーが見えない位置』まで詰める。
こうしないと、最後尾の車両が、待機場から後部がはみ出す。


かといって、寸止めはしない。前車が発進時に下がってきたら、こっちにぶつかる。


一般車だったら、3台くらいしか入らないスペースに、
私たちは、毎日何回も当たり前のごとく、
写真で示した感覚で『5台』を待機場に入れて客待ちをするのである。



▲こういうシステム導入も『ライドシェア対策』で、
 各社、積極的に配車システムに力を入れ始めた。


まぁ、それでも、時代の流れで『淘汰』されるかも知れないが。
とはいえ、今のところは『素人に踏み込まれない努力』を、
みんなやっているのである。


プロは、あたりまえのことを、ばかにせず、ちゃんとやる、である。


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▼ちきりんの日記▼
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
★なかなか、鋭い視点で、勉強になるよ★
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 あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
 『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
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