エレクトーンを習い始めて、ざっと3か月目。練習や課題や宿題が出るものの『仕事』を理由に、けっこうサボっている。こんな体たらくでも、習い始めて2か月目に、インストラクターの先生に、いきなり『演奏会に出ろ』とプレッシャーがかかって、なんとなく演奏会をこなした。なんとも『インスタントな演奏家だ』と自分でも思う。だが、インスタントだからこそ、入門2か月目に演奏会に出るチャンスがいただけたし、こういう芸事は『表舞台の場数を踏むのも成長のひとつ』だと思う。インスタントでも場数を踏むのは、上達のためには大事な要素なんじゃあないだろうか。
【写真:インスタントの代表格、インスタントコーヒー。案外、好きである】
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◆正統派からみたら、邪道なのかも知れないが。
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エレクトーンの『舞台装置』には仰天する。
中に、オーケストラやバンドマンがいるんじゃないか・・・と、
それくらいの『すごい伴奏』が用意されている。
私がやることなんて『右手で主旋律を弾いて、
左手では1本指の和音を押すだけ』である。
伴奏を外した『自分の演奏だけ』を聞いたら笑えてしまう。
インスタントでも『ええじゃないか』と思う。
コーヒーにしても『凝り出したらキリがない』。
本格的にコーヒーを淹れようとしたら、
焙煎したての豆を挽いて、サイホンに湯を沸かし、
ヘラで『くりくり』回して・・・と『ド手間』がかかる。
朝、起きて、すぐにコーヒーを飲みたいとき、ド手間をかけられるか?
インスタントコーヒーなら、
とりあえず、やかんで湯を沸かして、
カップにあらかじめ用意したコーヒーの粒に湯を注げばOKだ。
それだけで、コーヒーのような飲み物が楽しめる。
弦楽器や打楽器、管楽器にしても『すごい練習量』がいるし、
演奏に至るには『指使い』や『息遣い』など『自力』でやらないと、
音にもならない。
高校時代、冷やかしでブラバン(吹奏楽部)に入り、
トランペットにチャレンジしてみたが、
マウスピースの練習が3か月も続き『タラコ唇』になって辞めた。
要は『鍵盤を叩くだけ』で音が鳴る。
そこに、加えて『ドレミファ・・・』の順に鍵盤が並んでいる。
弦楽器や管楽器、打楽器では『こうはいかない』。
本格派から見たら邪道と思われるのは・・・。
エレクトーンは商品名で、
一般的には『電子オルガン』の部類に入る。
そこに、デジタル技術が投入されて、
初心者でも『さも、やっています!』という雰囲気の、
あらかじめ作られた伴奏やら音色の変化、
その組み合わせやプログラミングが、
USBで記憶できたり再生できたりする。
そこから、自分なりに『少しずつハードルを上げる』のである。
今は、1本指で和音が鳴る設定だが、
次のハードルは『3本指』を使って『コードを正確に弾く』。
それと並行して『足鍵盤』の『ベース』を加える。
これができないと、電子オルガンの醍醐味に乗っかれない。
だが、今さら、この年齢で『音楽家になる』という気はないし無理だ。
どう考えても『オッサンのインスタントな道楽』だし、
若いころから楽器をやっていた連中にはかなわない。
今頃からギターやベース、ドラムスなんかを始めてみても、
オヤジバンドのメンバーにもなれないし、
ライブのステージに立つ・・・なんてことも無理な相談だ。
キーボードにしても『ツワモノ』がごろごろいる。
だったら、1人で疑似的な電子オーケストラを操る方が手っ取り早い。
実際、周囲にオヤジバンドをやっているグループがいるのだが、
結局は、仕事の都合で『なかなか全員が集まれない』のである。
ライブまでに、各自が練習して『間際に1〜2度練習する』のがせいぜい。
馬力のあるグループはCDなんかをプレスしたりするが、
そのうち『CDを売るためのライブ』と化して『意見の食い違い』が起きる。
そうこうしているうちに、バンド自体が空中分裂して解散・・・。
そんなことで貴重な時間を食うなら、自己責任の範囲で楽しめる方が精神的にいい。
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◆マニュアル車か、トルコン(AT)車か・・・のような。
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言って見れば、他の楽器は、車でいえばマニュアル車のようなもの。
電子オルガンは、車でいえば『フル装備のトルコン(AT)車』である。
フル装備のトルコン車は『運転がラクで、すごく快適』なのだ。
パワーウインド、リモコンミラー、パワーステアリング、
オートエアコンなど、今でこそ当たり前な装備だが・・・。
これだけAT車が普及したら『ATが邪道』なんて言う人はいない。
インスタントコーヒーがこれだけ普及したら、
誰も『邪道なコーヒー』とも言わない。
そういう種類の・・・という考え方も大事だ。
AT車は、そういう種類の車で、MT車は、そういう種類の車である。
インスタントコーヒーは、そういう種類のコーヒーなのだ。
まぁ、いえば『その人の好み』で選べばいいシロモノということだ。
今や、日常品化したものは『そういう種類のもの』という地位を確保した。
エレクトーンをはじめとする電子オルガンも・・・。
そういう種類の楽器、そう考えれば邪道でもなんでもないのである。
意外と、ピアノをやっている人からみたら、
電子オルガンは鍵盤が上下にあって、足鍵盤のベースもあって、
さらに、ペダルが2つもあって、
『どうやって演奏するのか、すごいなぁ』とも言われる。
こういうときは『電子オーケストラシステムを操っている』と答える。
それぞれの『良さ』というものがある。
アマチュア無線の分野で『モールス信号』での交信がある。
これとて、一般的にはタイタニック号のような、
『縦振れ式の電鍵』で打っていると思われている。
縦振れ式は『基本』だが、早く打てないし、疲れる。
実際の交信では『エレキー』と呼ばれる『横振れの電鍵』で打つ。
さらに、定型文なんかは『メモリーキーヤー』という機械に、
電文を『あらかじめ記憶させておいてボタン一つで送信する』。
加えて、補助的に『受信音』をPCに入力して『ソフトウエアで解読』もやる。
こんなやり方は、もうすでに『一般的に普及』しているのだ。
デジタル時代だからこそ、
いろんな分野で『入門のハードル』が下がっている。
先日も書いたが、何をするにしても、
まずは『最初に、いい先生につくこと』だと思う。
初心者や未経験者は『何から手をつけていいかわからないからこそ』
いい先生につかないと、後々の成長に差が出る。
インスタントな演奏家?ではあるが、
どうせ、この先30年も生きられるかどうかだ。
子供さんが楽器を習うのは『教育の一環』で、
私らオッサンが楽器を習うのは『道楽の導入』で、
まったく、意味合いや目的が違うのである。
大人の趣味は『カジュアル』がいい。
そういった視点から、カジュアルに道楽を取り入れるのは、
有意義な時間の過ごし方と言えまいか・・・。
だから、インスタントでも楽しめたら『勝ち』なのである。
いかがだろうか。
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▼ちきりんの日記▼
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
★なかなか、鋭い視点で、勉強になるよ★
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※知的刺激の材料として活用いただくために、
あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
発想や気づきを深めるきっかけにしていただければ幸いです。
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