●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●親切が「仇(あだ)」になる。

日本の農業技術は『ピカイチ』だと、同業者であるT交通のKさんが言っていた。その真骨頂は『品種改良』だ。ある村で、農業研修に来ていたオーストラリア人が帰国する際『記念に・・・』と農家の人が『苗』をプレゼントした。あくまでも『記念に・・・』という純粋な気持ちからだ。だが、その数年後には『日本ブランドの果物や野菜が現地で高値で取引されていた』のである。その出所は『件の研修に来ていた人がもらった苗』だった。『農業研修』とは名ばかりで、実は『産業スパイ』であったのだ。その一件があってから、Kさんの村では『素人は村に入れない』と、閉ざされてしまっている。



【写真:素人に玄人のノーハウを伝授したらロクなことがない】


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◆今や、相当な問題になっている日本ブランドの海外生産。
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国内で数百円の農産物が海外では富裕層向けに数万円の高値がつく。


極端な話、1粒が300倍の高値になるという、
グリコのキャラメルもびっくりという、
ウソのようなホントの話が『日本ブランドの危機』として、
課題に浮上している。


東南アジアの国で『現地生産あきたこまち』が売られている。


それも、日本の『それ』に引けを取らない旨さだ。
タネや苗だけじゃあなく『農法』まで『ぱくられている』。
農産物はタネや苗だけじゃなく『土づくり』や『水の配分』など、
相当にきめ細やかに手をかけないと『ブランド』が維持できない。


私がネイチャークラブNPOに参画していたのを知っているKさん。


Kさんいはく『趣味の範囲で、公開されている農法ならいい』。
だが『それでも、収穫時期なんかは教えられない』と言い切る。
それもそうだろうと思う。


売り場に並ぶ『食べごろ』を見越して『いつ、収穫するか』。


こんな風に『カネに直結する情報は教えない』のがプロである。
私ら、タクシー乗務員とて『誰が、どこで仕事をしているか』は、
概ね把握しているのだが『いつ、どのタイミングでいい客が乗るか』は、
自分で現地に出向いて、自分でいろいろ試して失敗しながら身につける。


単純そうな『駅待機』でも『その駅のローカルルール』がある。


新参者が、急に駅に入ってきても『相手にしない』。
時間帯によって『並び方』が3パターンもある駅で仕事をしているが、
こういうのは『にわか』に入ってきたヨソのタクシーには教えない。
最低でも3か月は『そこで寡黙に仕事をしてクレームもなければ』が、
絶対条件である。


Kさんは言う。


NPOってのは、けっこう疑われる。
 うちの村にも、なんかわからない団体がやってきて、
 手伝わせてほしい、とか言ってきたが、
 青年会で協議して、断った。
 それが、純粋な団体だったらいいのだが、
 なんか胡散臭い提案書なんかを引っ提げてきた。
 製造業の産業スパイ以上に農業の産業スパイはタチが悪い
 なんせ、農業の場合はタネや苗を植えるだけで日本ブランドが拡散する』。


耕作放棄地も『課題』ではあるが・・・。


当面、耕作の予定が立たないのなら、
いっそのこと『雑木林』に戻すのがいい。
これも、Kさんの村の考え方である。


どの業界もプロの領域に素人が入り過ぎるのは、あまりよろしくない。


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▼ちきりんの日記▼
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