大阪の商売人は『儲かりまっか?』と聞かれたら『ぼちぼちでんな』と答える。『ぼちぼち』を額面通りに受け取ったら『何とか、収支トントンですわ』だが、実際は、結構いい感じで儲かっている。だが、そこを、あからさまに出すと『同業者の妬み』や『税務署へのチンコロ(密告)』やら、目を付けられて税務監査で『ごっそり』といかれる。だから、ぼちぼち・・・と誤魔化すのだ。なかなか便利な言葉である。
【写真:タクドラが警察を避けるように、商売人は税務署の存在がキライだ】
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◆社長は、債権者であり、債務者でもある。
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長いこと会社経営をしていると、
社長個人のカネを会社に突っ込むこともある。
運転資金が足りない時に、
社長自身の資産を会社に入れざるを得ないこともある。
特に、社員への給与は『最優先で、待ったなし』だ。
給与の支払いが不履行になれば、
事件扱いになって社長が逮捕されてしまうこともある。
それくらい、社員の給与は優先度が高い。
仕入れ先への支払いを後回しにしても社員の給与が優先なのだ。
個人の資産を『会社の運転資金』に回したら『どうなるか』。
カンタンに言えば『資産が移動するだけ』である。
個人の資産が、会社の資産項目に入るだけ。
社長自身がバリバリでキャッシュフローが回っているときはいい。
ところが、人間には『寿命』がある。
仮に、社長が『くたばった』として、
30年ほどの間に『運転資金』に個人資産が回ったら、
その積み上げた合計金額が『相続の対象になることがある』。
今や、相続の控除なんて、知れている。
先日も、どこぞのジャンク屋の若大将が、
夫人に『ボクより先にこの世を去らないでね』とか言って、
茶番劇の『女主人のブログ記事』のことを書いたが、
一家心中でもしない限り『一緒に寿命を迎えることはない』。
たいてい、平均寿命のとおりオトコの方が先にお迎えがくる。
残った夫人は『亭主からの相続』が発生する。
個人の資産は会社に移動して累積で相当額になっている。
さらに、その会社の資産とて『帳簿上のことだけ』で、
すでに運転資金として使ってしまっていたりして、
実際にはカネがない。
生きててこそ、亭主。召されたら後家。
生きているうちは社長である亭主が金主になって、
会社に『事業主貸付』を行う。
会社は『事業主から借り入れ』を起こしている。
つまり、社長自身が債権者であり債務者なのだ。
通常は、金融機関への返済を優先するから、
会社から事業主への返済は『後回し』になり、
社長本人が『くたばったとき』に『相続の対象』を聞かされて仰天する。
まぁ、抵当に入れるような資産もないなら相続放棄したら済むのだが。
だが、オトコという生き物は『ええ恰好しい』で家人にはカネの実話をしない。
仮に金融機関からの借り入れで『わけのわからん根抵当権の設定』がある、
これまた『よくわからん保証人』なんかになっていたら仰天では済まない。
そういうことをわかっていないと『社長』なんて体裁だけの話だ。
人間はスーパーマンにはなれない。
仕事、個人、そして家族のすべての分野で、それぞれ目標を設定し、
それをクリアしていくと、論理的にはどんどん成長できそうな感じがする。
実際には、仕事がうまくいけば、家庭が歪む。
家庭がうまくいき、仕事もうまくいけば、個人の欲求が犠牲になる。
不完全な存在だから人間で許すことが、本当の強さ。
そこまで、考えている人は少ないと思う。
さて、けったくそ悪く、脱退したネイチャークラブNPO。
このNPOとて、設立2年間『主宰者個人名義の銀行口座』で資金管理していた。
本人は、本業の『株式会社葛之屋名義の口座』と分けているから、
それでいいとでも思っていたのだろう。
あるいは、会社も、個人も、NPOも『いっしょくた』だったのかも知れない。
通常、個人名義の口座を他人に見せることはしない。
NPOの総会にしても会計報告やら決算にしても『帳簿ベース』で進める。
極論をすれば『二重帳簿』にしておけば・・・。
法制度の免税で脱税もできる。
株式会社葛之屋のカネをNPOに移動させて、
テキトーな具合で『会社の方を赤字決算』にすりゃあ、
うまいこと免税(脱税)も十分に可能だ。
だが、私ら素人でもピンとくるのだから税務署はもっと厳しい。
こういうところが『手の内が見え見え』であり、
佐々木小次郎のつもりが『小物』で『雑魚』で、
所詮は『めだかすくい』だという所以だ。
さらに、K市からの助成金をN市内での事業に転用しようとした。
これが表沙汰になれば『詐欺』の嫌疑もかかる。
NPOにも監査や調査も入ることにもなりかねない。
あたりまえだが、役員に名を連ねている人は、
税務署や助成金を出した自治体からも、
いろいろと事情聴取をされる。
事情を聞かれるのは、平日の昼間である。
普通に会社勤めをしている人には厄介だ。
主宰者も、理念に同意して活動している人も、
悪気がなくても『脱税や詐欺に加担してしまう懸念がある』のだ。
そういうことを含めた指摘もしたが『文句を言う人はいらない』ときた。
とにかく、会計処理を含めて『すべてが雑』なのは、
必ず、税務署の監査にひっかかり『いもづる式』になる。
理念や信念、行動も結構だが。
監査にひっかかるくらいなら『何もしない方がマシ』である。
忙しい本業を止めて監査や調査に立ち会うのがいいか、
飛び火しないうちに『身ぎれいなまま距離をあけるか』。
よく検討して判断しないといけない。
まぁ、あくまでもフィクション的な一例だが・・・。
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▼ちきりんの日記▼
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
★なかなか、鋭い視点で、勉強になるよ★
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