●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●日本人なら「英語教育」より、再度「国語」。

いつも登場する『葛之屋末兵衛』が1年ほど前にFacebookの投稿で『大学時代の第二外国語でドイツ語を取っていて云々・・・』とあった。第二外国語がドイツ語なら、第一が『英語』だ。私も高校時代『英語の授業が週に8時間』もあったのだが、まるで話せない。葛之屋末兵衛の語学力がどの程度なのかわからないし、関心もないが『大学でドイツ語』ときたら『多少は自慢話』になる。だが、彼から『一度、サシで話をしよう』という内容のメールが届き『これが大卒で、社会人、それも零細企業とはいえ「代表取締役社長」が書く日本語なのか・・・』と唖然とした。



【写真:外国語など、自分が便利なように習得したら十分である】


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆まずは、再度『国語』だ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


幼年期からの『英語教育議論』が盛んだ。


確かに、国際化が進み『英語が必要な場面』も増えている。
私たち、タクシー乗務員でも『英語ができたら便利』と思う。
だからといって『英語で苦労』などしたことがない。


今の外国人観光客は『スマホ』で目的地を示すのがほとんどだ。


彼らはタクシー乗務員に『雑談』など求めていない。
本当に英語で困ったときは、
英会話ができる人に電話して通訳を頼む。


これで十分に対応できている。


特に、タクシーの外国人乗客の目的地は『ホテル』が多く、
そこに直接電話をかけて『事情を話し英語に堪能な職員が対応してもらう』。
私らが、ブロークンイングリッシュで『あたふた』するより、
通訳してもらい日本語で伝えてもらう方が、
よほど的確で『間違い』も起きない。


まぁ、4大新卒のタクドラも徐々に増えている時代だ。


私らから見れば『4大の新卒者=私らよりは英語が話せる』だろう。
彼らが率先して、将来の業界を担ってくれればそれでよい。
だが、その大卒や現役の大学生の『国語力』の方が心配だ。
加えて『大手企業の社内公用語が英語』も話題になったが愚の骨頂だ。


ある飲食店で、マニュアルどおりの大学生アルバイトの対応。


・〇〇で、よろしかったでしょうか?
・ご注文の〇〇に『なります』。
・1,000円『からの』お預かりで。
・お返し、320えんになります
・〇〇で『けっこう』でしょうか?


小学生と話をしているのか、と思ってしまう。


・〇〇で『よろしいでしょうか』
・お待たせいたしました(ご注文の)〇〇でございます。
・1,000円のお預かりで、
・320円のお返しです(お釣りは320円です)
・結構ではなく『よろしいでしょうか』(相手言葉と自分言葉がちぐはぐ)


この体たらくを目の当たりにするたび『英語より国語じゃないか』と危惧する。


葛之屋末兵衛が『メシ食いながらサシで話しましょう』なんてのは、
いくら親しい中でも自分より年齢を食っている人には失礼である。
こういう場合は『一度、お時間をいただいて食事でもいかがでしょうか』だ。


いい大人が『食事の誘い』を受けて、無口で差し向かいなどあり得ない。


多くのSNS記事を拝見して感じるのは、
写真を大きく扱い『〇〇してみた』以上、終わり。の投稿。
こんなことを言っては大変失礼だが、
家庭での会話が希薄だったのではないか・・・と感じる。
おしゃべりができるのだから、
頭の中で『口語体⇒文語体の変換』くらいできんのか?。


育った家庭は、メシ・風呂・寝る、など『親が「単語」しか話していない』のか。


私らの夫婦間でも『悪いけど、紙(ティッシュ)1枚取ってくれる』と、
最低限『何を、どうしてほしいのか』を相手に伝える。
これが『箸』『紙』『水』『お茶』『新聞』『8(テレビのチャネル)』といった、
単語だけの発声だったら『まともなコミュニケーションにならない』。


さらに言えば『私は箸ちゃう(違う)!』と家内は怒るだろう。


例えば、子供が親に『水』とだけ言ったら『水がどうしたんや?』、
そして『水が飲みたい』と言えば『なんで水が飲みたいんや?』。
子供は『のどが渇いた』と言うだろうから、
さらにしつこく『なんで喉が渇くん?』まで聞いて言葉を引き出す。


ただ喉が渇いているのか、発熱があるのか、親なら見極めないといけない。


・人間ならではの『情緒』
・物事を考える能力
・自分の考えを主張する能力


社会生活を営む上でのコミュニケーションは『言葉』で身につくものなのだ。


葛之屋末兵衛が『農業を通じて人の再生』とか能書きを垂れているが、
人の再生の以前に自分自身の『言葉を通した成長』や『個人としての自立』の方が先だ。
また話しが飛ぶが、タクシーの乗客で『目的地を「新地」』とだけ言う人がいる。


ほとんどが『梅田に近い「北新地」』を指すのだが・・・。


布施や鶴橋など『近鉄沿線』の乗客は、
地元愛もあってか『今里新地』を指す場合がある。
また京阪沿線で守口や門真の乗客は『滝井新地』を『新地』という人もいる。


・客『新地』(まで、くらい言えよな)
・私『北新地のスエヒロ前でよろしいですか』
・客『うん』(子供か?)


愛想もそっけもない会話だが大事なコミュニケーションである。


もっとも『単語』のように『新地』しか言わないお客は、
言っちゃ悪いが『あんまり育ちがよろしくない』感じが伝わってくる。
まぁ、タクシーの場合『コミュニケーションの主役は乗客』だから、
そっけないお客には、必要最小限のことしか言わないのが無難。
せいぜい『お急ぎでしょうか』『高速を使いますか』くらいだ。


話しが横道に逸れたが。


日本で生活し、日本語を『公用語』として使う社会で、
まともに自分のことや要求が伝えられないのに、
幼少期からの英語教育など『本末転倒』ではないか。
日本語すら、関西弁ですら『崩れている』状態で、
英語でコミュニケーションを取ったり、
物事を考えたりするなど『至難の業』だし『無意味』だと私は思う。


子供の言葉を引き出すのは『親の役目』だ。


その努力を怠って『カネを払って英語塾に通わせる』など、
親が子供の教育の放棄か親の自己満足としか思えないのである。
私が社会人になって少しだけ外国語を学んだのは・・・。


アマチュア無線での海外局との交信のため
・航空無線を聞くのに通信内容を理解するため
・タクシーの業務上で乗客のオーダーを理解するため


これだけである。


今さら、カネを払って真剣に英語を学ぶ気など全くない。
なぜなら『必要がないから』だ。
業務上で本当に困ったときは、
プロの『通訳サービス』を使った方がいいのである。


5W3Hを含めた言葉でのコミュニケーション、それも国語で。


私は、SNSなどのネットサービスでの『個人が情報発信』には賛成だが、
世代に関係なく『国語力の低下』『文章力のなさ』に愕然としている。
繰り返し強調するが『国語すら操れない人に英語など不要だ』。
国語も一定レベルに達して『付加価値的に英語を学ぶきっかけ提供』なら、
幼少期からの英語教育も意味が出てくると思うのだが。


文科省も『総理のご意向』ばかり議論しないで、しっかり考えてほしい。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼ちきりんの日記▼
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
★なかなか、鋭い視点で、勉強になるよ★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
※知的刺激の材料として活用いただくために、
 あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
 『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
 発想や気づきを深めるきっかけにしていただければ幸いです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright:(C)2017 Ota-Tadashi All Rights Reserved.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



━━<AD>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


地下鉄:門真南駅/JR鴻池新田駅/京阪:門真市駅周辺での、
夜間タクシーのご用命はお気軽にお電話ください。


電話:080−6187−8665


・営業時間…18:00〜翌2:00
・定休日……毎週火曜日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━































※下記の広告は本記事とは無関係です。