●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●サービスとクレーム。

各界で『クレーム』が激増している。あるマーケティングの専門家が『世の中が便利になり過ぎると、怒りの沸点が下がる(些細なことで怒る)』と言っていた。確かにそうだ。顧客満足を追求するのは結構だが、全ての顧客の満足を追求したら『矛盾』が起きる。さらに『自分は大事にされていない』と拗ね始める。その矛先は『お客さま相談室』だ。相談室を持っているような大企業は、気が済むまで顧客満足の追求をすればいいのだが、そこまで人員の確保ができない中堅以下の企業は、クレーム対応が即座に業務に支障をきたす。鉄道が数分遅れただけでも『どうなっているんだ!』と駅員に詰め寄り、ツィッターで『電車遅れている、なう』などの愚痴が始まる。便利さも『ほどほど』がいいのではないかと思う昨今だ。



【写真:ほどほどにしないと、ツケは受益者に回る】


ある外国のホテルは顧客満足の追求を徹底的にやっている。


顧客満足を追求すると随分、
経費がかかるのだが、
その分、カジノで収益を上げたり、
施設内の飲食費やATM手数料を引き上げたりしている。


徹底するなら、これくらいやってちょうどだ。


面白いのは『タクシー』である。
駅のタクシー乗り場から乗ってくるお客さんや、
道端でタクシーを拾って乗って来られるお客さんは、
意外と『普通』である。


ところが、電話をかけて呼ぶタクシーとなると・・・



スマホ?なにそれ?。ナウい!の頃の方が、まともだった。


多くの場合『いつも同じタクシー会社を利用する』ため、
顧客側も『毎月、お宅のタクシーに何万円も払っている』と、
上客意識が働く。


混雑時に、なかなかタクシーが到着しないと、即苦情である。


また『お迎えに上がりました』とお声掛けをし、
乗務員はドアの前に立ち乗客を出迎える。
ドアを開けて開口部の上(天井)に手を添えて、
『頭を打たないようにお気を付けください』とか、
『お召し物をドアを挟まないように』とか、
『それでは、ドアを閉めさせていただきます』などと言うのが、
各社の社内規定になっている。


こういうのを『ドアサービス』というのだが・・・


サービスも過剰になると、
乗務員が降りずに車内からドアを開けて『どうぞ』とやると、
顧客は『〇〇という運転手は横着だ』と、
これまた、すぐに会社に苦情の電話が入る。
ドアサービスを怠けた運転手は、
駅前で自社の広告ティッシュ1,000セット配布などの、
ペナルティが課せられる。


ペナルティで勤務態度が改善されると思っているのが笑える。


わざわざ遠路はるばる迎えに行って、
迎車の手数料など『たかだか300円』が上積みされる程度だ。
『小学生の遠足のおやつ代』程度の迎車代で、
過剰サービスを要求される。


顧客満足の追求が、いかにバカバカしいか・・・。


1、サービスの質を上げ過ぎると
       ↓
2、客の怒りの『沸点』が下がる(些細なことで怒る)
       ↓
3、かつて不便な時代、沸点は100℃だったのが
       ↓
4、いまや沸点は40℃くらいまで下がっている
       ↓
5、その怒りとて、客観的にみたら『大変幼稚』である。


無線配車などをやっていないタクシー会社は、
意外と苦情が少ない。
皆無とは言わないが『回り道された』とか、
乗務員の接客態度があまりにもひどい場合くらいで、
流しや乗り場のお客さんは『タクシーなんてこんなもの』と、
ある程度は『期待できない』ことをわかっている。


選ばれるタクシーを目指しているところは・・・


軒並み、赤字が続き『東京資本』の大手に買収されている。
無線配車の顧客を持っていて、
経営が思わしくないタクシー会社は、
おしなべて、東京の日本交通や福岡の第一交通に身売りしている。


東京のタクシーも変なサービス?をしている。


乗ったとたん『〇〇交通の△△がご案内します』とかいう。
東京の乗客は『それが普通』になっているから何も言わないが、
私ら関西人からしたら『自己紹介はええから早よ、車、出してよ』と思う。


自己紹介など、行先を聞いてルート確認してからでも十分だ。


だいたい、自己紹介などしなくても、
乗客から見えるところに乗務員証が掲示してある。
見たらわかるものを、わざわざ自己紹介する慇懃無礼さに呆れる。
急ぐからタクシーに乗るのだから、
余分なことは言わないで『さっさと走ればいい』。


何でもかんでも『東京式』になると関西人は反発する。


どうも、便利さや『東京式』の過剰なサービスが、
怒りの沸点を下げているのは間違いなさそうだ。


ほんまかいな・・・


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