昨日の記事からの継続的内容である。若年層の雇用情勢を好転させるには『雇用の流動化』が挙げられる。多くの企業は『消耗戦』で青色吐息。さらに『起業家の95%は5年以内に経営破たん』という『実態』も。
【写真:理由は、起業に向かない人が起業するからだ】
ときどき『なんでタクシー乗りをやっているんだ』と思うことがある。
まぁ、理由は簡単で『起業に失敗したから』である。
ただ、『失敗したら、それなりに食える道はある』と、
案外、楽観的な面も幸いして『つぶし』は効いた。
やってみれば、案外と接客はおもしろいし、
テキトーにやっていても『相応のリターン』にはなる。
見栄を張って起業して資金繰りに悩むよりはずいぶんマシである。
だが、本当は、新たな産業を興す必要がある時代である。
新たな産業が起きれば、
新たな消費需要が創出される。
そうなれば『新たな雇用が生まれる』ということだ。
雇用を流動化させる必要が迫っている時代だと思う。
残念ながら、新たな産業が生まれない本当の理由は、
本来、産業を興すことができる優秀な人材が固定化されている。
わかりやすく言えば『大企業の正社員』や『公務員』など、
安定的な道を選んでいるのが大きい。
当然だと思う。
起業家は『ハイリスク・ハイリターン』とかいうが、
それは、事業が軌道に乗ってからの結果を、
希望的観測で見ているに過ぎない。
実際は『超ハイリスク・ノーリターン』かも知れない。
今、優秀な人や利口な人は、起業の道など選ばない。
安定した職業は『ローリスク・ミドルターン』だ。
仮に年収が800万円の中堅大卒社員の人。
今の座を降りて『起業に失敗したとき』に、
正社員に戻るにはハードルが高い。
ワーキングプアに転落する懸念も強い。
もっとも家業を継ぐとかいう『基盤』があれば話は別だが。
起業は『片道切符』である。
本来は、起業に失敗しても正社員に復帰できる労働市場があれば、
優秀な人が、どんどん起業にチャレンジできる。
そんな環境が整ってくれば『起業の気運』が高まり、
雇用も流動化して経済も活性化する。
残念ながら、そんな環境になっていない。
一番上にのしかかる『年金ニート』をはじめ、
既得権益にしがみつく『ノーワーキングリッチ』がいて、
本当は流動化させられる優秀な人が、
『がんじがらめ』になっている。
こんな状態で『起業』という言葉はお題目にもならない。
・商品力
・営業力
・企画力
・広報力
・経理力
・資本力
・資金調達力
・交渉力
・戦略と戦術
起業するには『いろんな条件』が立ちはだかる。
いくら、会社での経験が長くても、
例えば仕入れと販売だけの経験しかなかったら、
利益の認識も『粗利』で浮かれてしまい、
従来、手にしていた年間800万円の『純利』に程遠いことに落胆する。
あるいは、回収サイトが長く『運転資金』に詰まった時点で、
いきなり『借金生活』になってしまう。
こんな片道切符は、自爆する特攻隊である。
繰り返すが『優秀な人』が起業する環境整備が大事である。
仮に起業に失敗しても復帰できたり、
それ相応に『つぶし』が効く環境が必要なのだ。
だが、今は『ただの自己責任』で『誰も手を貸してくれない』。
これが『起業市場』の実態である。
細かい話だが・・・
健康保険にしても、正社員だと社会保険がある。
仮に、入院などで就労できない時期が発生しても、
傷病手当(賃金の60%)の補償がある。
消耗戦でも組織に所属しておくのは、
それなりに『安心』が保たれるのである。
これは、タクシー運転手でも同様なのだ。
補償を捨てて、片道切符を手にする人がどれだけいるだろうか・・・?
その打開のためにも『世代内での扶養』が実現しないと、
ますます、事態は悪化の一途だと考える次第だ。
<海外では>
・雇用問題の責任:国家
・経済活動の責任:企業
<日本は・・・>
・雇用問題の責任:企業
・経済活動を支援:国家(国が企業を支援している・・・)
こんな状態では、だめじゃないの・・・?
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あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
発想や気づきを深めるきっかけにしていただければ幸いです。
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