Phoneの交信を聴いていると『あのRIGがどうだ、このRIGがこうだ』という会話が多いです。また、ムセン関係の動画も『モノのレビュー』が多く感じます。大事なのは『そのRIGやANT、周辺機器を使って、どんな体験をしたいか?』です。JARL-NEWSでは『体験運用』の記事が目立ちますが、体験を体感していない石頭のOMが、無資格の体験者に『どんな体験を享受させられるのか?』が、私は『はなはだ疑問に思う』のです。
【写真:無線業界に限らず、多くの方に伝えたいことが満載の一冊】
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◆どんな体験を望んで、カネを払っていますか?。
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写真の本は、もう20年以上も前に出版されました。
私が広告屋時代のバイブルにもなり、
著者の藤村正宏さんとも、大阪産業創造館で面談したことがあります。
藤村さんのセミナーには、何度も通ったのが懐かしいです。
・売り手:モノを売るな、体験を売れ・・・の視点が大事
・買い手:モノを買うな、体験を買え・・・の視点が大事
私は、広告屋時代の営業を思い出します。
昨日の記事で『FT-991A』を購入した人の話を書きました。
いったい、この人は『FT-991A』を使って『どんな体験をしたいのか?』、
私は、この局の交信を聴いて、毎度毎度感じます。
また、FT-991Aを購入する際『何に価値を感じ、どんな体験に期待したのか?』。
世の中の『売れている商品やサービス』って?。
すべてに共通しているのは『価値のわかりやすさ』です。
私たち消費者(生活者)は『もう、おなか一杯』です。
買おうとしている商品に『おカネを支払う価値があるか?』を、
感情的、本能的に『見極めて買っているはず』です。
逆にいえば『価値が伝わらないものは「売れない」』のです。
IC-905という差別化どころか『独自化』した『SHF機』が話題ですね。
話題にはなっていますが『価値が伝わってこない』のです。
価格が『高価』という面もありますが、
どんなに素晴らしい商品でも『その価値が伝わらない』ということは、
IC-905の価値は『存在しないのと同じ』なのです。
むしろ『IC-7300を買っていたら安心』という価値は認識されています。
これって『ルイヴィトンを買っていたら安心』だとか、
IC-7300も、ルイヴィトン同様に『世界各地で価値が認められたブランド』。
だから『おカネを払っても価値や値打ちが保証されている』という心理。
高価なおカネを払っても、価値が保証されているから売れているということです。
世の中で売れている商品は『価値のわかりやすいもの』です。
・ニアマの資格を取って、どんな体験がしたいのか?
・200Wをカネで買って、どんな体験がしたいのか?
・CWを使って、どんな体験がしたいのか?
・FT8やFT4などDigitalモードを駆使して、どんな体験がしたいのか?
・QSLカードの交換をして、どんな体験をしたいのか?
・1アマになって、どんな体験がしたいのか?
挙げたら、キリがないですね。
売れているかどうかは別問題として、
KENWOODの広告コピーは、やっぱり上手です。
『Worked! その喜びを知るDXerの選択』
『HFを愛するすべてのアマチュア無線家へ』
アマチュア無線家は『ある程度、スペックを読める』ためか・・・。
結局は、ICOMがよく売れていますが、
ICOMもYAESUも『まだ、ものづくりの範疇を出ていない文章』です。
ALINCOに至っては、もう『話にならない』と感じます。
FT8(Digitalモード)を始めると『どんな世界が待っているか?』。
PhoneやCWでは『ノイズ』しか聞こえないのに、
Digitalモードだと、ノイズに埋もれたデータをきちんと解析し、
それで、DXとの交信が成立するのですね。
小さな設備でも、DXerの仲間入りができ、DXCCも夢じゃなく実現する!。
FT-991Aを購入した局は、第四級アマチュア無線技士だそうです。
資格上『HFでは10Wが上限』になるのは仕方がありません。
当然ながら、50Wや50W超えの景色はわからないはずです。
彼曰はく『1アマの人がQRPをされるのに、びっくりした』とか。
4アマが、仕方がなくQRP運用をするのと、
1アマが、ハイパワーに飽きて、QRPやQRPpにチャレンジするのは、
似て非なりですし『飛ばし方が、根本的に異なる』のです。
1アマ局は、ハイパワーは体験済み。
JA1AA・故庄野OMがQRPpで、WAC(6大陸交信)の偉業を達成されたのは、
あまりにも有名な話です。
28MHz帯で『5mW・CWでWAC完成』ができるのですから、
私たちも、CWより有利なDigitalモードを使って、
自分なりの偉業を達成したいと思いませんか?。
私が『3アマ的運用』を提唱するのも・・・。
ホンマにニアマがないと体験できないのか?
そんなことはないと、体験できているからこそ、
多くの方に『3アマ的運用』を提唱しているのです。
3アマの運用をきちんとやらず『ニアマ』になっても、
中身が『ときには、4アマ同等やないか?』と揶揄されることもあるから、
もっと、きちんと『3アマの運用をやりなさい』とキツく言う側面があります。
3アマ的運用でも『DXerの体験』くらい『誰でもできる』のです。
私が『AWARDをやれば?』と提唱するのも『体験を積む提案』です。
・WASA-HF
・AJA
この2つを、大きな目標に掲げてチャレンジしていけば、
・WAC
・ADXA-Half
・DXCC
・ADXA 等々、いろんなAWARDが完成していくことでしょう。
国内では
・AJD
・JCC
・JCG
・WAJA
他にも、いろんなAWARDが完成していきます。
もちろん、外国系のAWARDにも、
GLを埋めていくAWARDもありますし、
JARLのように、書類を作らなくても、
外国のQSLシステムの有料会員になれば、
簡単な申請だけで、AWARD自体は無料で認定してくれるものもあります。
どんなAWARDをやるかは、その人の好みで決めればいいと思っています。
アマチュア無線の多くは『見せびらかしの体験』です。
RIGやANT、周辺機器を『見せびらかす』のか、
GetしたAWARDを『見せびらかす』のか、
あるいは、取得した資格を『見せびらかす』のか・・・。
本当は、電離層反射の不思議を体験できることに醍醐味や価値があります。
・地球規模どころか、
・太陽と地球、地球を取り巻く電離層の効果や『いたずら』を体験し、
・宇宙規模で遊べる『壮大な大人の遊び』じゃないかと思っています。
その体験を実現するために、資格や機器類が必要ならば揃えていくものです。
Wkd&Cfmの集大成が『AWARD』という形で残すもの。
AWARDは目標でもありますが『通過目標』です。
決してAWARDが『目的』になれば『おかしなこと』になります。
当然、インチキも出てくるのは、火を見るよりも明らかです。
開局や再開局のブームも、すでにピークアウトしています。
私は、ブームがこようが、ブームが去ろうが、
自分なりの遊び方、つまり『飽くなき体験を追う』ことで、
ブームには関係なく『コアな遊び』ができるものと思っています。
アマチュア無線は『文化(カルチャー)の宝庫』です。
その宝物に気付くには『モノに照準を当てるのではなく体験を積むこと』です。
JARLが、いくら『体験運用』の記事を並べようが、
ホンマモンの『体験』を『実感』していない人たちが、
したり顔を『はーい、体験運用していまーす』とかやったところで、
子供さんたちの体験者は『ちょっと変わった思い出づくりができた』くらいの認識でしょう。
夏休みに『じいちゃんばあちゃんの家で、花火を見た!』ってなレベルです。
メーカーも、出版社も、連盟も、
いつまでも『ものづくり』に固執した発信の仕方ではなく、
モノを買うな、体験を買え!の視点に切り替えないと、
そろそろ『ヤバい状況が目前に迫っている』のを認識すべきでしょう。
しつこいですが『モノを買うな、体験を買え!』の視点を持ちませんか?。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
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