●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

★苦悩のミスターB<4>

jf3tbm2005-09-21

【写真:こんな古い車でも何とか部品の調達も可能なのだが・・・】


大手都銀のM銀行出身のミスターBは、やめるやめるといいながら結局は通算17年間を谷町界隈にある製版屋で過ごした。企画会社を買収し営業所を出すまでに事業を拡大したものの、戦略なしの戦術先行で一事が万事『走りながら考える』という無策ぶり。それが全て裏目に出て5年後に企画会社は休眠し営業所も閉鎖となった。親会社のC社から出向先のY製版に赴任したときの従業員数は100名を超えていたが、平成17年度には20数名が残るのみとなった。『企画から納品までの一貫生産を・・・』というかけ声も虚しく、ついには『印刷機を持たない印刷屋』しか残る道はなかった。製版関連の機械も次第に老朽化し機械メーカーからは『これ以上メンテナンスできない』と突き放される。さらなる展開を模索するミスターB・・・次はどんな手でピンチを抜けるのか・・・?


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◆印刷屋でもないのに刷版機を導入する謎とは…!?
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カラー印刷をかけるまえに『色校正』という工程があ
ります。その色校正とて、実際の印刷機に巻き付ける
のと同様のアルミでできた『版』を作ります。




これを刷版(さっぱん)といいます




この刷版の機械がもう寿命を迎えています。メンテも
部品供給も限界に来ている状況なんですね。いつ壊れ
てもおかしくない状況になっています。




やっぱりCTP(コンピュータ・トゥ・プレート)や!




ミスターBは全従業員に宣言した。今の印刷物の版下
は95%がパソコンで作られた『ディジタルデータ』
です。これを従来は『フィルム出力』して、特殊な薬
剤が塗布されたアルミ板に紫外線を当てて製版します。




この工程を『写真製版』といいます




ミスターBは『残った20数名は製版しかできない現
実』を認め、製版機材の設備投資の勝負に出るのです。
導入にあたり従業員のうち2名を『導入委員』に任命。




導入後の使い道を考えろ・・・と指示した




製版現場しか知らない従業員に『使い道を考えろ』と
は非常に酷な課題である。ミスターBからすれば、
今までフィルムを出していたのを直接『板』に出すだ
けやないか・・・というものだが、これが現場には大
きな波紋を呼んでいる。




他の印刷機にはなかなか転用しにくいシロモノ




価格下落が激しい色校正用にしては償却するには気が
遠くなる話です。かといって、次の工程の印刷に回す
にしては『印刷機に合うピン穴』を空けなければ使い
物にならない。




印刷機を持っていてはじめて効果がでるシステムだ




印刷は全て外注加工に頼っていて、顧客から売値を激
しく叩かれる。加えて外注先への価格交渉もギリギリ
の状態。粗利益は10〜15%しか確保できない。




そんな状況で高額なCTPを導入するのは無謀な課題




では、どうしてそんな芸当をしようとするのか・・?




答えは簡単である。親会社のC社から機械を購入する。
当然、支払いはリース契約になる。リースの支払いは
交渉して半年くらいの猶予をもらう。




それだけではない




機械を購入する・・・という条件で、親会社のC社か
ら『長期の貸し付け』を受ける・・・。ここが狙いな
のだ。何期も赤字決算を出している以上、金融機関か
ら融資は受けられない。ならば、まだ信用のある親会
社が借り受けて、それをY社に回してもらおうという
もの。つまり『延命措置』というわけだ。




会社というものはなかなか潰れない




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谷口集客技術研究所・谷口肇司(Taniguchi-Tadashi)
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