●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●活き金の考察。

昨夕、いつもの『駅待機』でお客さん待ち。すると、4人組の作業服の兄ちゃんが乗ってきた。『どちらまで?』と聞けば『鴻池新田まで』。この場合、たいていが『食事』である。その中の1人が『おっちゃん、鴻池で美味い店、知らんか?』ときた。『仕事終わりのビールで焼き鳥とかやったら、何軒かあるで』と返す。案の定『教えて、教えて!』。タクシー乗務員は『街角経済コラムニスト』でもあり『地元のグルメ案内人』でもある。そうじゃないと、なめられるのである。

【写真:運営母体が『かしわ屋』の焼き鳥屋を紹介してやった】
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◆こうやって注文するんやで。そしたら『男が上がって、活き金や』。
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むこうもタメ口なら、こっちも少しはタメ口で返す。

 

わたし『あのな、チマチマとビールの注文なんかしたらあかんねんで』

兄ちゃん『へ?、ほな、どないしたらええのん?』

わたし『こう、注文するねん』

      ↓

店に着いたら、こうやって注文するのよ。

      ↓

・まず枝豆、人数分を大皿に盛ってきてぇや(300円×4人前=1,200円)。

・ほんで、焼き鳥盛り合わせを人数分な(800円×4人前=3,200円)。

ビールは、おかわり注文するのん、めんどくさいし、

ジョッキ8杯(4人×2杯=500円×8杯=4,000円)持ってきて

 

これだけで、店側にとって『8,400円の売上』が、瞬時にわかるわけ。

それで、最後に『締めの生ビール4杯注文』で、2,000円で合計10,400円。

 

盛り合わせにするのは『店側が早く始末したい品』が盛られる。

 

そもそも、焼き鳥の『部位』を『味わう』のなら話は別だ。

しかし、仕事の後の『一杯』で『メニューを見入る』のは『しらける』

どうせ、仕事のうっぷん晴らしが目的なのだし、

タクシーのおっちゃんに『教えて』と聞く程度なら、

正直なところ『腹が減ってたら、何喰っても美味い』のだ。

さらに、席のテーブルが『いっぺんに品が並ぶ』のがいい。

 

安いかも知れないが、テーブルは『豪勢』に見える。

 

安い店でも、ぱぱっと注文してあげれば、

店側にとっても『なかなか、やるやん、こいつ』と思うわけで。

一見客には『タクシーのおっちゃんに聞いてきた』と言わせるわけ。

 

店側も、誰から聞いたかが見当つくし、私が行ったときに『おおきに!』となる。

 

それが、安サラリーマン管理職が部下を連れて『一杯、いこうぜ』となると、

ちまちまと安けなく情けない注文の仕方になる。

 

どこの店でも同じくらいの支払いになるのだが『活きカネと死にカネ』が見える。

 

同じ店に通って、毎日3,000円落とす客も大事だが、

店側にしたら『小さい雑魚扱い』である。

私は、飲みに行くこと自体が『非日常』になってしまったから、

飲みに行くときは『ドカン』と使った方がいいのだ。

 

たまに行くから、大事にしてもらえる。

 

広告屋時代に部下を連れて『打ち合わせ』と称した飲みの場でも、

同じような注文の仕方をしてきた。

 

小料理屋さんとかだと、

女将さんが『毎度ご贔屓に、ありがとうございます』と、

手がすいたとき、こちらの席まで挨拶に来る

 

何も、北新地やミナミのクラブでなくてもいいのだ。

 

目端の利く『右腕の部下』には『これで精算しといて』と、

余分なおカネを預けて『わし、次、あるから』と、早々に退散。

部下らは『うっとうしい上司がいなくなった』方がいいに決まっている。

さらに『二次会の足しになるやろ?』と、余分に渡しておく。

 

これだけでも人心掌握が可能な時代だったし、今も本質は変わらないはずだ。

 

こちとら、部下に話を合わせた挙句にタクシー帰りでは、

身もカネも続かないから、とっとと退散して電車で帰る。

部下連中は、翌日に『経理で会議費にしてもらいましたわ』とちゃっかりしている。

 

『あほか!、誰が領収書もろてこい言うた!』と、形式的に怒鳴っておく。

 

『まぁ、カネもろたんなら、しゃあない。次の軍資金にしとこか』と、

右腕の部下に預けておく。

 

今は、こんな『昭和の上司』がいないから、部下がついてこないのですわ。

 

毎度おおきに。ほんじゃーね!!


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