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●カーボンロッド釣り竿アンテナの問題点とプラスチック業界の知見

ムセン雑誌はじめ、ブログや動画サイトで『カーボンロッド釣り竿アンテナ』が話題です。私は昨年『カーボンロッド釣り竿アンテナに一石を投じる』という記事を書きました。内容は下記のリンクをご参照ください。さて、折れる折れないの議論が静かに交わされていますが、多くの方が『電気的な視点ばかり』です。確かに、アンテナとしての導通性は『良好』と感じます。しかし、折れた事例も、そこそこの頻度で発生しています。50W程度で破断した事例もあれば、FT8で100W運用しながらも『まったく問題なく使えている局』もいます。なぜなのかな・・・と、プラスチック業界の知人に聞いてみると。

●カーボンロッド釣り竿アンテナに一石を投じる。 - ●OTA(On The Air)

●カーボンロッド釣り竿アンテナに一石を投じる。 - ●OTA(On The Air

しつこいですが、カーボンロッド釣り竿アンテナは『山岳移動』などで『超軽量化』をはかり、なおかつ『QRP』なら『使いたければどうぞ』という感覚です。何度も書いています...

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◆カーボンロッド釣り竿は『CFRP』というプラスチック素材です。
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電気的特性の実験・検証はOM各氏にお任せします。

 

カーボンロッドは『CFRP』というプラスチック素材です。

要は『カーボン(C)の繊維強化プラスチック』ですね。

プラスチック素材で気を付けないとならないのは『融点』です。

 

振り出し釣り竿の『継ぎ目』に『容量』が発生し、

そこが『コンデンサの働き』を起こし、

発熱して破断することまでは、多くの方が『なんとなくわかる』でしょう。

CFRPを詳しく知る(#3 CFRPの樹脂特性-熱可塑性樹脂)

CFRPを詳しく知る(#3 CFRPの樹脂特性-熱可塑性樹脂)

熱可塑性樹脂について 加熱して一番粘度が低い時を比べると・・・ 熱可塑性樹脂はドロドロ 熱硬化性樹脂はサラサラ CFRPにすると熱可塑性樹脂の方が不利に感じるが、なぜCFR...

CFRP.media

 

▲プラスチック業界の知人に教えてもらったCFRPの解説サイトです。

 

カーボン釣り竿の主成分がカーボン(炭素繊維)として、

プラスチックが『つなぎ剤』になり、射出成型されているとします。

カーボンが何%、つなぎ剤のプラスチック含有量が何%なのか、

そのプラスチック素材の『融点が何度(℃)なのか?』。

 

接合部に『C(容量)』を持たせないような工夫をして発熱しなければいい。

 

CFRPで用いられる『プラスチックの融点』が、

素材にもよりますが『概ね200~250℃で溶融解』と、

プラスチック素材を扱う人が言います。

接合部の『C』が発熱、発火しないように、

容量を持たせない、あるいは容量を極力小さくするのが大事だと、

私の知人は強調していました。

 

何Wだから大丈夫、何Wだから危険・・・そういうのもあるでしょう。

 

・50Wでも発熱が原因で破断した事例もある

・100WでFT8運用しているが、まったく問題なしという事例もある

 

カーボン製の『自動車用ラジオ受信アンテナ』もありますから、

アンテナ素材としては『電気的、高周波的にも大丈夫』です。

課題は、各人が『発熱させない工夫』や『素材の把握』でしょう。

 

また、給電部の処理に銅箔テープを使用する等の配慮(工作)は大事です。

 

実際に、HF帯のCWロールコールでのキー局が、

カーボン釣り竿アンテナを使用し、

長時間の送信が災いして、

接合部の破断でマンションの上層階から落下した事故も発生しています。

 

高周波的な実験も大事ですが『プラスチック素材の融点』も意識すべきと考えます。

 

ちなみに、プラスチック素材を『つなぎ剤』にして、

金属粉やセラミック粉にプラスチック素材を練り込み、

射出成型することで『金属のようなプラスチック』や、

『陶器のようなプラスチック』という新素材も開発されています。

 

・割れないプラスチック

・抗菌効果の高い(銅粉が主成分)プラスチック

・牡蠣殻、もみ殻、コーヒー殻等『廃棄されるもの』が再生されたプラスチック

 

こういうものも、私たちの知らないところで生まれています。

 

 

フリーブレンド工法の第一精工舎

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独自技術のフリーブレンド工法で、プラスチックの新しい使い方を提案。廃材の利活用と減プラスチックによりCO2削減に貢献します|株式会社 第一精工

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毎度おおきに。ほんじゃーね!!

 

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