●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●大丈夫か・・・、社会起業家。

私が決別したNPO法人の『仲良しネイチャークラブ』。活動の軸は『耕作放棄地の再生』がふれこみだった。当然、どこかの『地域』にある放棄地だ。こういう場合、何をするにしても『地域との合意形成』が先決である。だが、ネイチャークラブの発起人である『ジャンク屋の若大将』は『我々は地縁型NPOではなく、テーマ型NPOだ』と、地域との合意形成を頑なに拒んだ。テーマ型というのなら、何か成功事例を作って、そのノーハウを売ればいいのだが。残念なことに設立当初の勢いはどこへやら、やりかけの再生が放置され、成功事例はほとんど見られない。安易なノリで社会貢献団体を作っても頓挫するのは火を見るより明らかである。



【写真:社会貢献事業の真骨頂である】


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◆私が広告屋のころに関わった社会貢献プロジェクトの失敗
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コミュニティFM放送を軸に、地域活性を企画した。


社内では『タウン・ビジネス・マネジメント』という、
大げさなプロジェクト名をつけて、
商店会なんかに声をかけて、
いろんなプランを実行した。


だが、海千山千の商店主相手だと、何をやっても、もめる。


補助金を捻出して、うちの商店街にもってこい、だの、
・なぜ、利益がでない、だの、
広告屋が儲けるだけじゃないか、だの、


それぞれのエゴが露呈してぶつかりあう。


時間ばかりかかって、大して儲からないのと、
『仲良しクラブ』的な発想で安易に始めたことが災いし、
『協働』という意識は難しいという結論に至り解散した。


みんな、とにかく楽して、補助金目当てでしかなかった。


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補助金なんか頼らないのが大事
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自治体の補助金助成金の原資は『地方税』や『交付金』である。


本気で商売をして活性化するなら、
LLPやNPOなどの『あいまい』な組織ではなく、
きちんと株式会社にして『競争入札』で受注すべきだ。


勝ち目があるプランなら、入札も通しやすい。


テーマ型というのなら、自分たちで投資して、
会社を各地に作って事業を行い、
きちんと収益を上げて『攻めの資金』を作らないといけない。


当たり前だが、初年度から『黒字』にすること。


どうも、NPOやLLPってのは『あいまい』な部分が多く、
メンバーにも『儲かったら』とテキトーなことを言い、
作業賃はおろか『交通費も全て、手弁当』でやらせる。


この考え方が甘すぎるのだ。


売上目標もなければ、作付品種の計画もテキトー、
運営トップは、労働基準法の適用外である起業家。
こんなていたらくだから、人心離れが起きて当然なのだ。


補助金は、返さなくていい、もらえるおカネ』とかいう。


確かに返さなくていいが、その地域の人たちが、
一生懸命働いて『地域が良くなれば』の思いがこもった血税だ。
その思いに報われるようなプランニングができるのか、
はなはだ、疑問視してしまう。


ヨソの成功事例をコピーして補助金依存の団体が全国に溢れている


こんなことでは、町に新たな民間投資も生まれないし、
住みたい、働きたい、店を出したい、起業したい、
そんな人が、全く集まって来ないのが、
補助金依存の事業の実態だ。


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大東市のチャレンジ
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大東市の市役所庁舎は老朽化している。


一応、申し訳程度の『耐震補強』は済んでいるが、
南海トラフの巨大地震が起きたら、
市役所庁舎は『倒壊する』のがシュミレーションで出ている。


そこで、建て替えの計画が出た。


普通で考えたら市庁舎の建て替えには莫大な費用がかかる。
だが、大東市は『みなさんの血税を1円も使わずに庁舎を建てる』という。
この話は、支持している市議会議員の市政報告会で、
議員から直接聞いた話だから計画自体は間違いない。


税金を使わないカラクリはこうだ。


・廃校にした跡地を売却し
・そこにマンションを建てる
・だが、建物の5階部分までは市役所が、
 『権利床』としてデベロッパーから借りる


建設費はかかるが、かかる建設費は『分譲住宅』の売却益でペイできる。


官民一体となって『人が集まる価値ある建造物』を作る計画だ。
数百世帯が入居する上に『役所機能』も建物に存在する。
住民にとっては『ワンストップ』で生活が賄えるよう、
商業施設や郵便局など金融機関の入居も予定されているのだ。


東京の豊島区区庁舎がモデルになっている。


耐震補強など、当面の『しのぎ』に過ぎず、
竣工から数十年も経過した庁舎の基礎は『ぐだぐだ』だ。
液状化も予想されるし『庁舎が倒壊したら罹災証明すら発酵できない』。


大東市は、守口市のように三洋電機の跡地を使うようなセコイことはしない。


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耕作放棄地再生のカギ
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ジャンク屋の若大将はイヤがるだろうが、
どこかの地域で『成功事例』を作るしかない。
そのためには『ビジネスライク』に取り組むことが大事だ。


大東市庁舎のように、不動産業者も関わらないと難しい。


さらに話題性と収益性を考えれば、
一例だが、バイオマス発電やソーラー発電設備にも取り組み、
雇用創出や作物の温度管理のための発電や収益のための売電、
収穫物の二次加工品を開発し『地域ブランド』として発売する。


これを、逐一、プレスリリースしてメディアに取り上げさせる。


農業に関心がある女性を集めて、
農機具や工作機械の扱いができるように訓練する。
当然、軽トラックや農作業(通称:コンバイン)の機械を運転できる免許の取得、
商品開発も、男性目線ではなく、
主な購入者である女性、とりわけ『主婦』の目線で、
地域ブランドの商品開発や販売促進計画を立てて実行に落とし込む。


全員の賛同など、いらない。


わずかでも『成果』が出たら、
その事業の賛同者が必ず増えるのである。
パワーポイントを使った『写真や言葉だけの説明』ではなく、
実体のある、小さな成果を出すことは、
理解者や賛同者を増やす『プロセス』でもある。


これを『文句垂れ』と言われるのだから仰天する。


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◆大いに失敗したらいい
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意見の衝突も失敗も『必ず得るものがある』。


何か、コンプレックスがあったりすると、
失敗を恐れて安易な方に流れるのは人間だから仕方がないと思う。
だが、素人やアマチュアは失敗から学ばないと身につかない。


失敗談は、その後の他者にとって『大きな励みにもなる』のだ。


むしろ、失敗を重ねないと『知恵』がつかない。
学校のお勉強や、与えられた仕事や慣れた仕事はソツなくできるが、
教養が邪魔をして失敗を避けて通っていたら進歩も発展もない。


まずは、一か所に焦点を絞って、実行することだ。


私は、広告屋時代の失敗の経験をもとに書いている。
あのときは、こうすればよかった、など挙げればキリがない。
まぁ、ジャンク屋の若大将も『どうしたらいいでしょうかね』とか、
素直に聞いてくれれば『それなりに答えた』だろうし、
参考程度のアドバイスは提供できたと思う。


だが、何をしてくれるんですかっ!、文句言いは、いらない!


これでは、対北朝鮮政策同様に、
目標ロックオンされた仮想敵であり続けることになろう。
仲良しネイチャークラブがどうなっていくのか、
お手並み拝見と、期待している。


大事なのは、実行、失敗、話題性である。


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▼ちきりんの日記▼
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
★なかなか、鋭い視点で、勉強になるよ★
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※知的刺激の材料として活用いただくために、
 あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
 『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
 発想や気づきを深めるきっかけにしていただければ幸いです。
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