●OTA(On The Air)

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●IC-R6の「やりがいアンテナ」製作。

ICOMアイコム)社の広帯域受信機『IC-R6』を愛用している。この愛機のアンテナは『BNC接栓・短縮型ヘリカルアンテナ』に『BNC⇔SMA変換コネクタ』で接続している、いいかげんなものだ。だが、こんなテキトーなアンテナでも、JRの列車無線は『まぁまぁ良好に受信できている』のだが、もう少し性能アップしてみようと、RX(受信機)に『直付けのラジアル』(疑似接地)を加えてみた。



【写真:430MHz帯・1/4波長(約18cm)の疑似接地をつけてみた】


JR列車無線に合わせると、
2〜3dBほど、受信感度がアップしている。
IC-R6は『ただの受信機』だから、
アンテナの同調には神経質にはならない。


だが、同じ聞くなら『クリア』な方がいい。


このRXは、主に営業車に搭載していて、
JRの運行状態を常に把握して、
人身事故や列車故障などの突発的な出来事に備えている。


タクシー屋ならではの『情報収集』である。


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◆やりがいアンテナ使用感
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実は、同じ短縮ヘリカル+やりがいアンテナ(ラジアル)の組み合わせは、
ICOM社の『ID-31』という430MHz帯・5Wハンディ無線機にも搭載していて、
予想以上の『飛びのよさ』にびっくりしたのである。


近畿道で茨木の辺りから生駒中継所(D-STAR・生駒430)は楽勝59だ。


ID-31は『トランシーバー(送受信機)』だから、
アンテナの整合性(同調)は大事である。
附属のホイップアンテナでも生駒中継はアクセス可能だが、
『接地』が犠牲になっていると『飛びが悪い』。


ホイップのみだと、SWRは『3以上』だろう。


この状態だと、近畿道から生駒中継は良好なアクセスができなかった。
だが、『やりがいアンテナ』にすると、
グッと信号強度も了解度も向上して、
生駒山が見えているところからだったら不満のない運用ができる。


RIG直付けなのでSWRはわからないが『2以下』にはなっているだろう。



▲アンテナとは『大きなコンデンサ』みたいなものである。


ID-31の実績を応用して『IC-R6』にも、
『やりがいアンテナ』を付けてみたのだ。


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◆アンテナは大きなコンデンサみたいなもの
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アンテナ談義になると、よく『容量』が話題にのぼる。
この『容量』こそ『コンデンサ』たるゆえんだと思う。
言いかえれば『コンデンサみたいなもの』の認識がないと、
同調回路の『LC』の話などしても『意味がわからない』だろう。


リアクタンスやキャパシタンスの話は専門家に任すとして。


無線工学を『かじる』と『〜タンス』と、
いっぱいタンス(抵抗値)の話が登場する。
特にアンテナには『インピーダンス』がつきものだし、
RIG⇔伝送線⇔アンテナの組み合わせで、
インピーダンスの整合性を取るのは、
ロスなく電波を飛ばすには大事なポイントだ。


やりがいアンテナの場合は・・・。


ホイップアンテナとラジアルの『約90度』の角度に『容量』が発生する。
この角度を変化させることで『インピーダンス』が変化するし、
一番カンタンなアンテナの調整法としても、
L型の角度を変化させインピーダンスを合わせることが可能だ。


こんな程度で、SWRが1:1.5程度のアンテナにもなる。


出来合いのアンテナは格好がいいし、
V・UHF用だと調整も不要のものもある。
だが、L型アンテナの『角度調整』などで、
インピーダンスを少しばかり理解しておくと、
カンタンなワイヤーアンテナを自作して、
自分で調整したアンテナで『HF(短波)での遠距離通信』も、
楽しくなるというものだ。


ときには、こんな『針金細工』もオススメである。


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◆アマチュアらしい運用とは・・・
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仲間うちの『世間話』もいいだろう。


だが、無線工学者の『端くれ』なら、
買ってきたアンテナをボルトオンで設置して、
SWRが下がっているのを確認して電波を出していても・・・。


すぐに『話題が尽きる』のだ。


悲しいかな『ロールコール(出欠取り)』の運用しかできない局も多い。
それもMC(キー局)を買って出るなら話は別だが、
チェックインをして『キー局ご苦労さまです。59です』など、
こんなの、運用のうちに入るのだろうか・・・。


はなはだ、疑問である。


空き周波数を見つけてCQを出し、
応答があれば、多少は技術的な話題にもならないのだろうか。


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◆やりがいアンテナの素材
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素材自体は、ダイソーで購入した『直径3mmのアルミ線』だ。


430MHz帯(波長は約70cm)の1/4波長の『17〜18cm』なら、
荒っぽい使い方さえしなければ『十分に使用に耐える』のだ。
私の場合は『ぐうたらな性格』なので、
ラジオペンチでSMAに巻きつく円を作って、
その上から『短縮ヘリカル』を締めつけておしまい。


小奇麗にしたい人は『圧着端子』や『真ちゅう棒』などで工作してほしい。


UHFの430MHz帯アンテナは『机上』の工作に最適だ。
今回は『RIG直付けL型GP』の紹介だが、
他のバンドにも応用できるし、
BOXに給電点を入れて『直付けでないGPアンテナ』も製作可能だ。
あるいは、カメラの三脚にHFモビホ+やりがいラジアルも。


21MHzや28MHzだと『三脚』で運用も十分に楽しめる。


ぜひ、アマチュアらしく、創意工夫でお楽しみいただけたら幸いだ。
時期を見て『直付けでないL型GP』も作って、
ご披露したいと思っている。



▲ID-31とIC-R6を並べてお膳の上に設置してみた。


余談だが・・・


外部アンテナが認められていない合法CB機や特定小電力無線も、
うまく、筐体から接地を引っ張り出して、
1/4波長の『やりがいアンテナ』をくっつけると、
やっぱり、飛びに差が出てくる。


ぜひ、お試しいただければ幸いだ。


※やりがいアンテナ=1990年代の『ラジオの製作』誌に、
 こういう名称で紹介されていた。


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▼ちきりんの日記▼
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
★なかなか、鋭い視点で、勉強になるよ★
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※知的刺激の材料として活用いただくために、
 あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
 『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
 発想や気づきを深めるきっかけにしていただければ幸いです。
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