●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●FT8の「バンドオープン」は長い。

【写真:21MHz帯・各モードでDXのオープンと、相対出力】
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◆FT8/FT4等のDigitalモードは『速い』とか『感度がいい』程度?。
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S/Nを『3dB』アップさせるには『約2倍』の出力が必要ですね。

 

各モードの『閾(しきい)値』を示し、

そこから『ざっくり計算』した『S/N』と『実出力』の表が上記です。

 

Digitalモードのことを『速い』『感度がいい』程度に思っている方が多いですね。

 

しかし、その程度の話しでは済まないなぁ・・・と、

約3年間の運用を通じて『実感』しています。

 

・CW・50Wで『なんとか交信できる』場合

・FT8なら、0.5Wで『なんとか交信できる』のと、ほぼ等しいのです。

 

この計算を立て、7MHz・国内なら『1Wもあれば十分だろう』と。

▲7MHz・FT8・5W運用時でも、こんな感じです。

 

・FT8・0.5Wで『なんとか交信できる』のが、

・SSBだと『計算上は、500W以上必要』な場合があるのです。

 

ということは『200Wだと、何かしゃべっているのはわかる』程度。

 

21MHz帯で、DX『入感』の具合をモニターしていますと、

私の設備では、SSBでは『ノーメリット(入感なし)』でした。

また、CWも『何か、EUからの信号のようだな』はわかったのですが、

QSBのアップダウンもあって『きちんと了解できない』ことが多かったです。

 

ところが、FT8やFT4だと『DXがバンバン入感』しています。

 

既交信局も増えたので、

当方からの電波は、EU、SA、AFに『届いている』ものの、

なかなか応答はもらえませんが、

電波自体は『飛んでいる』のがわかりました。

▲21MHz帯・FT8・50W運用時(16時~17時のグレイ・タイム)の伝播。

 

単なる『流行り』で、FT8をやっているのではありません。

 

・FT8は『6時間程度』DXがオープンしている

・FT4は、FT8の約半分の『3時間程度』DXがオープンしている

・CWは、よほど強い局なら、15分程度のDXオープンを感じ

・SSBは、さすがにノーメリットだった・・・

 

要は『オープン時間が長い』ため『DX局』も『FT8に集中する』のがわかります。

 

よくDigitalモードは『交信が物足りない』とか言われます。

確かに、レポート交換のみで交信を成立させますから、

交信の『中身(コンテンツ)』は、ほとんどありません。

CWerやSSBerが『物足らない』という気持ちはよくわかります。

とはいえ『聞こえないことには交信すらできないでしょう』と思います。

 

夏場のEs頼みで『せいぜい国内DXか、近隣諸国がやっと』という局に、

FT8を奨めてみたところ『EUやらNA、SA、AFから呼ばれる!』と、

まるで『世界観が変わった』ように喜ばれたのを思い出します。

 

確かに、DXCCも夢物語ではないですね。

 

CWerやSSBerが言いたいことも、理解しているつもりです。

彼らは、確実に交信できる環境下が前提で『モノ』を言っています。

しかし、CWやSSBでは『届かない』『聞こえない』、

例えば、冬場のEUなどが『FT8』では『6時間もオープンしている』のです。

▲1.8MHz帯のFT8。中波は『D層が消滅する夜間は常時オープン』している。

 

こうなると、交信はシンプルですが『目標』に変化が出てきますね。

 

DXやQSO自体の分母が増えれば、

必然的に『AWARD』が『身近』になってくるものです。

やはり『ロングラン』の『AWARD』も『目標に加えること』で、

長く、アマチュア無線を続けられる方が『多い』のも納得です。

 

コンテストは、珍局探しより『局数×マルチ=点数』の『短距離走』でしょう。

 

DXが身近に感じるFT8/FT4は『ロングラン』で『長距離走』といえましょう。

あたりまえですが『短距離走』と『長距離走』では、

日々のトレーニング法も異なってきます。

ましてや『かすかすの微弱信号』から『珍局探し』となれば、

和文電信のような『オオタサン コンバンハ シンゴウハ』みたいな、

のんびりした『指先ラグチュー』とは『概念が全く異なる』のです。

 

CWの『RST539』程度ならば、

FT8より『1交信当たりの所要時間は短くて済む』のは否めません。

 

しかし、コンテストとかではなく『通常交信』となれば、

空振りCQが続くのは、CWもSSBもFT8も『ダメなときは同じ』です。

ましてや『伝播がオープンしている』のも必須条件でしょう。

 

交信形態が『まったく異なってきた』と感じます。

 

今まで『アマチュア無線は「電気の遊び」』の面が強かったですが、

Digitalモードが加わり、そのウエイトが増えたため、

電気の遊びより『自然相手の遊び』+『文系の要素』も増えました。

 

AWARDをやるには『書類管理』のスキルも必須です。

 

・とにかく、DXのオープン時間が長い(ことが多い)

・CWの1/100の出力でも、DXと交信できる(ことがある)

・SSBではノーメリットでも、デジタルモードでは楽勝(なことも多い)

 

食わず嫌いは『ご損』だと思います。

サイクルピークに向けて、デジタルモードも、やってみませんか?。

私は『楽しい』と、思いますよ・・・。

 

毎度おおきに。ほんじゃーね!


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