●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

★これからの無線通信を考える

jf3tbm2005-05-17

【写真:中波・短波・FMの各放送受信はもとより、無線の交信も楽しめる。小振りなサイズからは想像もつかない情報・コミュニケーションツールだ】


アマチュア無線は『一大ブーム』を巻き起こし、全人口の0.9%を占める100万人以上が資格・免許の発給を受けた。そのブームもバブル崩壊と携帯電話の登場で弾き飛び、現在アマチュア無線を運用している人は免許保有者の7%程度と言われている。日本の場合は戦後の教育が災いしてか『今、これが流行っているよ』と聞けば多くが飛びつき『次はこれだよ』といえば簡単にシフトしていく・・・本当に自分に必要なものは何か・・・ということを自分の頭で考えない人が増えた。ブームだったころの一部側面だけを見て『マニア』だの『オタク』だのと決めつける考え方が嘆かわしい。かつてBCLブームという『海外放送を聴く趣味』が流行ったが、これも大半が受信報告書を放送局に送りつけ、その見返りに『受信確認証』という絵葉書風のカードをもらうことに終始した。無線にしろラジオにしろ『海外との接点を持つ』ということは、国際情勢の中で日本がどういう位置付けになっているのかを見極める判断材料を日々リアルに得られるということだ。そういう『国籍付きの生情報』は決して日本経済新聞などには登場しない『レアネタ』である。ビジネスにおいても『今、中国が熱い』と新聞や雑誌が書けばみんな中国に目を向け『今度はインドだ』といえばインドに傾く。まるで『砂時計の中の砂と同じ』ではないか?


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◆ラジオと無線は『大人の趣味』だ
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先日仕入れた『携帯無線機』の続報をば。この無線機
の出力は300mW。携帯電話の出力である100mWと
似たようなもの。
<先日の記事:http://d.hatena.ne.jp/jf3tbm/20050511



それでも200km超えの交信ができた♪




通常は『通勤ラジオ』としても大活躍。自宅から大阪
市内の事務所に通う電車の中でも普通のラジオとして
情報収集ができるのが嬉しい。




朝は新聞よりもラジオのホット情報がいい




さらに、色んな周波数帯が受信できる機能が最初から
付いているので、電車のトラブルが発生したときなど
は、列車無線の周波数に合わせて情報収集すると『何
が起きたかリアルタイムにわかる』のがいい。




もちろんアマチュア無線も楽しめるのだ




アマチュア無線にもいろいろあって出力の小さい無線
局の場合は『中継所経由の交信』が中心になる。この
中継所は全国各地にあってボランティアの管理団体が
日本アマチュア無線連盟の委託を受けて運用している。




空飛ぶ中継所もあるぞ




そう、衛星での無線中継が利用できるのだ。利用する
には少々テクニックを必要とするが、交信エリアが町
内から『海外』へと拡大する。




無線の醍醐味は海外とのコミュニケーションだ




とかく『マニア』だの『オタク』だのと言われる無線
だが、こんなことをいうのは『日本だけ』だ。インタ
ーネットの時代だとか言ってるけれど、ゴビ砂漠のど
真ん中でインターネットができますか?




できないでしょう




簡単な電気設備と無線機とアンテナを張れる場所があ
れば、国内はもとより海外とも簡単にコミュニケーシ
ョンが図れる。ラジオはもっと簡単だ。




無線もラジオも本当は『大人の趣味』である




日本のラジオや無線の発達は『広告代理店』や『メー
カー』が仕掛けた『ブーム』で伸びてきました。ある
いは『職域』で開催された『講習会』で免許を乱発し
大量の『アマチュア無線オペレーター』を産み出した。




挙げ句は『メンコ集め』と『電話ごっこ』に終始・・・




平成景気と呼ばれる『バブル崩壊』とともにアマチュ
ア無線を楽しむ余裕がなくなり、たくさんのアマチュ
ア無線家も弾き飛んだ。そこに『本物の電話』が登場。




携帯電話が安価でばらまかれた




電話ごっこに終始していた人たちは『七面倒』なアマ
チュア無線から、携帯電話に順次移行し『本当にアマ
チュア無線が好きな人』と『職業的に電話ごっこをし
て時間潰しをしなければならない一部の人』だけがア
マチュアバンドに残ったというのが現状である。




電波は国民の財産である




先達の功績をたたえ、世界的にアマチュア無線用とし
て周波数が相当数確保されている。当然ながら日本も
電波法によってその権利と義務は守られている。




活用しないともったいないな・・・と思う





▲大阪から比叡山の広域中継所を経由して滋賀県内の名神高速を走行中の車両とも良好に交信ができる♪
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谷口集客技術研究所・谷口肇司(Taniguchi-Tadashi)
jf3tbm@yahoo.co.jp
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