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★消費の牽引役『団塊の世代』が抱えている問題を考える

団塊の世代の人たちが退職後にどのような暮らしをするか・・・ということに、多くの企業が関心を寄せています。団塊の世代の人たちは『味にうるさいグルメ』『着るものに気を使うお洒落な人』『海外旅行が好き』『高級ブランドの牽引役』『健康やお肌の手入れに気づかい上手』とかいわれ『情報に非常に敏感な世代』でもありました。こうした団塊の世代の人たちが、定年退職後の多くの期間をどのように過ごすのか・・・どのような商品を消費するか・・・商品を生産する企業や販売する企業にとって、大変関心の高いところでしょう。今『2007年問題』と指摘され多くの懸念がある中ですが『問題』とは言いながらも『やり方』によっては、プラスの面も大きいはずなんです。団塊の世代の消費が今後も継続されれば、景気回復にもつながることになります。今、指摘されている『2007年問題』とは一体何なのかを、少し検証してみましょう。<参考:NHKラジオ深夜便』2005/5/23放送分より>


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◆2007年問題
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2004年6月に『高年齢者雇用安定法』が改正され
て、希望者に対しては65歳までの定年延長化再雇用
が義務付けされています。




働ける場があれば働き続けたいと思うのは誰も同じだ




フリーターや、全く働く意欲のない『ニート』という
人たちを含めた『雇用問題』をどうするか・・・とい
う点で大きな議論が交されています。




団塊世代が退職すると若い世代の雇用が増えるという




確かに、業績のよい企業などは団塊世代の退職に備え
て『採用を増やす』という傾向も出ています。でも、
採用の対象になっているのは、大きく分けて次の3つ。




1、高齢者の再就職
2、女性の就業活動の促進
3、外国人労働者の採用促進




企業が欲しい人材は『即戦力』だったり『本当に働く
意欲がある人』なんですね。だから、長年フリーター
をしている人や『ニート』はなかなか就職できないと
いう傾向は変わらないと思うわけです。




雇用に対する考え方が根本的に違うということ




また採用を増やしても、団塊世代が持っている技能や
ノーハウなどはすぐには穴埋めできないのですね。さ
らに、企業は団塊世代が多い一方で、今まで人員削減
や新規・中途を含めた『採用』を控えていました。




中堅の人材が不足しているんです




人員構成の『歪み』は、団塊世代が持っている技能や
ノーハウの『伝承』も円滑に進まない原因のひとつに
なっているのが現状です。




多額の退職金はどうするか・・・?




団塊世代を多く抱えている企業にとっては『まとまっ
た退職金の支払い』をしなければなりません。バブル
経済が崩壊してからは、企業の業績も大きく伸びてい
ませんので、多額の退職金の準備も大変なことだろう。




社会保険はどうだ?



そう、厚生年金にも大きな課題があるんです。今まで
年金の保険料を払っていた大量のサラリーマンが一転
して『年金を受け取る側に回る』んです。年金財政が
厳しい中で、さらに厳しい年金制度の見直しがあるの
は必至という懸念の声も上がっています。




これが『2007年問題』です




団塊世代の人たちも『当事者そのもの』ですから、い
ろいろ解決策を考えながら、徐々にフェードアウトし
ていくという感じになるのでしょうか・・・?
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谷口集客技術研究所・谷口肇司(Taniguchi-Tadashi)
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