行政防災無線って知っていますか?。そう、市町村役場から、避難所に指定されている公園や学校の片隅に設置されていて、電柱の上にラッパのようなスピーカーがついている「あれ」(笑)です。
仕組みは、役場の「放送卓」についているスイッチを押すと、希望する地点のスピーカーがなるというシロモノ。「ピンポンパンポ〜ン♪。こちらは、ぼ〜さい○○・・・」という声がラッパスピーカーから鳴るのを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、たいていの行政防災無線は「大雨」のときには雨音で聞こえず・・・(あかんやん!)。いざ、地震や台風のときなんかにはほとんど役に立たないのですね。そんな役立たずのシロモノに、これまたお金をかけて整備しようと言う自治体が多いのですから笑えます。(ま、防災無線のメーカーが仕掛けているのでしょうけどね)
かといって、放送局が独自に無線システムを導入しても、無線従事者は不在だし「いざ」というときにしか使わない無線機をうまく使いこなすことができるのかというと、はなはだ疑問が残る。(最近、特にそう感じている)
有事の際の情報収集はやっぱり無線が一番なのは私も経験的に思うのですが、かといって「自治体はアテにならない」と、独自に情報連絡網を作って運用したとてホントにうまく機能するのか・・・これも疑問が残るし課題が山積でしょうね。
一番厄介なのは「情報のコントロール」じゃないかと思うんです。有事の際にはよく言うのが「うわさ話には気をつけろ」です。平時に会っているときは紳士でも、実際には「愉快犯」で「デマ」を流すヤカラも少しはいます。
いくら絆を深めていて信用して情報を流しても、デマだったらその地域はパニックに陥ります。旧来の無線システムは「アナログ」なので、基本的に「周波数がわかれば誰でも電波を出せる」という状況。
となると、独自の情報収集システムを作るとなると、共通のID(普通の無線局でいうところのコールサイン)の送出が不可欠になります。さらに、情報のコントロールをするためには「マイクコントローラー役」がいないと、たちまちパニックになります。
仮に、従事者免許や無線局免許が不要な特定小電力無線などを用いて、災害対策の無線訓練をしながら情報収集体制を構築するというのであれば、警察などに「マイクコントロールの方法」などを指導してもらいながら構築するのがよいと考えます。
以上が、無線を用いた独自の連絡網づくりに対する私の意見です。
ご参考になれば幸いです。