●自由のウソ。 - ●OTA（On The Air）

しつこいが、ネイチャークラブNPOが『なぜ、窮屈になったか』を、いろいろ考えた。前にも書いたが『指導部門がきちんと指示を出さない点』が大きい。NPOのミーティングにも、何度か参加したが、とにかく『自由に・・・』がうたい文句。だが、参加者側からすれば『ある程度の方向性』や『長・中・短期の目標』『年間スケジュール』『各人の役割分担』を明確にして『できる、できない』の『個人の意向』を聞いて、調整していくという『組織の組みたて』が全くできていなかった。ここではNPOを引き合いに出しているが、会社でも同じことである。『自由＝ほったらかし』と誤解している管理職も多いと聞く。こうなれば『自由が、いかに不自由なことか！』と、部下は何をどうすればいいのか困り果ててしまうのだ。

【写真：商店連合会でも、少しは方向性を出しているが、なかなかうまくいかない】

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◆自由・・・ほったらかしで、走りながら考えるということか。
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起業家の集まりってのは、意外とまとまらない。

なぜなら『各人が社長である』。
ここに『自分のところとの利害の一致』を探るだけである。
そこらをわかっていないと『自由』を『都合のいい解釈』にする。
何か、もめたときには、必ずこういうやりとりが起きる。

『自由でいいって言いましたやんか！』

こういう文句が出てきたら、
たいていはトップに対する『人心離れ』が起きる。
会社なら、まだ『雇用』の中だから、
そのうち、時期がきたら人事異動があって、
能無し上司は、どこかの違う部署へ異動を命じられる。

NPOのような『任意の団体』は厄介だ。

マメに参加しようが不参加の幽霊会員であれ、
やるべきことを与えないと、
先が見えず『こんなんで、ええのかな？』と疑問に思い始める。
誰かが、疑問を持ち始めたら『暗黙に同意する人』が出始め、
そこに、本業が多忙になったりしたら、
それを理由に活動に距離を置き始める。

一人抜け、二人抜け、残った人は『やりたいことを勝手にする』。

自由はもちろん結構なのだが、
やはり、行動スケジュールや役割分担を決めて、
その進捗状況を把握しないと空中分解する。

会社だと、タダメシ食いのボンクラ社員ばかりになる。

デキる社員は、とっとと、他社の引き抜きに応じる。
どこの会社でも『残ってほしい人がだんだん減ってくる』。
当たり前だが『業績が落ち込む』わけだ。
トップは、走りながら考えていては『場当たり経営』になる。

理念があるなら、理念に応じた『目的達成』のスケジュールが必要だ。

・理念
・目的
・目標

まず、こういうのを『明文化』する。

・長期目標とスケジュール（５か年計画）
・中期目標とスケジュール（３か年計画）
・短期目標とスケジュール（年間計画）

スケジュールが決まれば人員確保と役割分担が発生する。

よく聞く『５Ｗ３Ｈ』で『企画案』に落とし込む。

１、企画案━━━タイトル（What？）
２、日時━━━━いつ（When？）
３、ところ━━━場所（Where？）
４、対象者━━━誰が（Who？）
５、企画目的━━なぜ（Why？）
６、内容・詳細━どのような（How？）
７、課題━━━━どれくらい（How many？）
８、費用は━━━いくらで（How much？）

自由ばかり強調する人には窮屈かも知れないが。

仕事であれ、遊びであれ、社会貢献活動であれ、
人を動かして、いくばくかのおカネを動かすとなれば、
最低でも、ワンシートの企画書にまとめないと、
結局は『なぁなぁ』の馴れ合い集団に成り下がるもので、
自由が本当に自由と思っていたら『それは、ウソ』なのだ。

何かの、お役に立てれば幸いである。

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▼ちきりんの日記▼
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/
★なかなか、鋭い視点で、勉強になるよ★
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　あえて誤解を招くような過激な表現をしている場合もあります。
　『こりゃ違うんじゃないか』と疑問に思うところから、
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