●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

★自分達のまちを活気づけたい人、必見

jf3tbm2005-02-14

【英語の筆談でコミュニケーションを図るハンコ屋のご主人、外人が来るから仕事上でやむを得ず覚えたカタコト英会話に自信がついてきた郵便局の窓口嬢。地域のもちつき大会に外人が訪れ、コミュニケーションを重ねることでアメリカでのホームステイを目指すことになった女子高生・・・。地道ながら、前向きな人たちが20年以上続けてきた『まちおこし』がここにあります】


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◆やねせんって知っていますか?
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東京都台東区の『谷中(やなか)』『根津(ねづ)』
千駄木(せんだぎ)』の界隈に住む人たちは、自分
たちの地域の頭文字を取って『やねせん』とよんでい
ます。行政区域を超えた一種の下町生活圏です。


この『やねせん』、もう20年以上前から『みんなが
やりたがっているまちづくり』を実践しています。


1)外部から地域内に定住して地域の人々に刺激を与
  えている
2)地域内部の草の根から『新しいまちづくり』の旗
  手が生まれ、その地域の人々に刺激を与えている




内外両方から刺激を与えることが戦略のようですね。




具体的に言うと、沢の屋旅館という古いビジネス旅館
http://www.tctv.ne.jp/members/sawanoya/
を中心にした『国際交流グループ』が前者で、後者は
商店街の若き後継者やそこで生まれ育った若き主婦た
ちが中心となって、20年ほど前に『自然発生』しま
した。


谷中・根津・千駄木界隈は、戦災に遭わなかった民家
がたくさん残り、懐かしいんだそうです。古きよき時
代の日本情緒が漂っているんですねぇ。




大阪の空堀界隈と同じだ!




外国人と無縁に見えた谷中の町、地下鉄根津駅から徒
歩10分程度のところに『沢の屋旅館』があります。


沢の屋旅館は昭和24年に『修学旅行生』向けの旅館
として創業。東京への修学旅行が減りビジネス旅館と
して改築しましたが、ビジネスホテルの乱立で『外国
バックパッカー向け』にターゲットを変更しました。


ビジネス客を対象にしていた昭和57年には3日連続
で来客ゼロの日が続いたりの苦戦がありましたが、外
国人旅行客を受け入れてからは『年間の客室平均稼働
率は90%近く』まで回復しています。


日本を訪れる外国人旅行客にとって『沢の屋旅館』の
ような小規模の和風旅館は素泊まり料金が5千円以下
とリーズナブルで、同時に日本の庶民的な雰囲気(ふ
んいき)が味わえるのが魅力だそうです。


この旅館は、朝食の提供だけで夕食は出しません。そ
のため、外国人宿泊客は町に出かけていろんな用事を
足すんですね。




まるで『黒船』が来たようなもんだ!




近くの居酒屋や中華料理店に『英語メニュー』が登場
したり、老舗の印判店や履物店にも外人向けの新商品
が並ぶ・・・。具体的には『カタカナや英語で彫る丸
印』や『おすもうさん用の特大ぞうり』などが並ぶん
です。




おすもうさんのぞうり・・・履いてみたい♪




最初のうちは、町の人も戸惑っていたそうですが、そ
のうちに『慣れ』てきます。外人客も日本人と同じも
のを食べたり飲んだり、地元の人の中に溶け込んで、
『ガイジン』と言われないことに喜んでいるんです。




おもしろいでしょ♪




やねせんを訪れる外国人は、くだらない現代建築の高
層ビルや工場見学するよりも『やねせんの方が日本人
の生活が丸ごと見えて楽しい』といいます。


沢の屋の大将が、近所を駆け回って理解を求め、今や
町の人も『外人さんが来るのを楽しみにしている』と
か。英語のメニューや『Welcome』の貼り紙を貼り出し
ています。これこそが『本当の草の根国際交流』では
ないでしょうか・・・?


日本人はとかく、集団で群れないと行動できない人が
多いですよね。私は1人で何回も韓国に出かけました
がツアーは利用しません。その方が気楽ですし、韓国
人の生活を丸ごと見ることで見聞を広められました。


名所見物も『ダイジェスト(その地域を好きになるた
めのきっかけや気づき)としては大切』なのですが、
それだけでは、従来からの『団体旅行』の域を出ない
んですね。だから、日本が本当の意味での先進国の仲
間入りをしたいのであれば、日本にやってくる外国人
旅行者の動きを見習う必要があります。


居心地のいいところには、人種、国籍なんか関係なく
人は自然に集まってくるんです。


これからの日本は『観光産業』を軸にしなければ外貨
獲得で難航するのは必死です。自分達の町を観光地に
しようとどこの町も必死になっています。


観光地への早道は、国内観光地への『くだらない事業
視察』なんかより、旗上げした人たちそれぞれが、自
分の好きな国へ1人で出かけて見聞を広めることです。
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▼さぁ〜現在の日本国全体の財政赤字はいくらかな?
http://ueno.cool.ne.jp/gakuten/network/fin.html
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谷口集客技術研究所・谷口肇司(Taniguchi-Tadashi)
jf3tbm@yahoo.co.jp
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