●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●肝心なもの。

ちょうど一か月前はオリンピックたけなわで、テレビも視聴者も浮き足立っていた。そんな時期だったから、書くのを止めたことがある。それは『日航123便』の31年目のこと。私自身、123便の遺族でもないし見解を書く資格もないのだが、毎年、8月12日が近づくと『あの日の衝撃』を昨日のように思い出す。



【写真:公共交通機関の一員として学ぶ点がいろいろある】


私が、JL123便について気にかけていることがある。


1、風化させない
2、真実が知りたい
3、乗務員のプロ意識


この3点である。


当時、広告物の制作側にいて、
新聞広告の最終入稿の原稿を作るために残業していた。
その時に、職場のラジオから『日航機レーダーから消える』一報が流れた。
新聞の紙面構成が大きく変わり『その日の入稿が流れた』。


事故の詳細は、いろんな文献が出版されているので割愛する。


事故原因は『圧力隔壁の修理ミス』ということになっているが、
これについては多くの疑問が指摘されている。
今でも不可解に思うのは、
ほぼ原形のまま発見された圧力隔壁が、
事故現場で『エンジンカッターで切り刻まれた』写真を見たとき。


『一番カギを握る証拠物件を荒々しく切り刻むのか?』


だいたい、事故調査が始まったころに、
証拠物件をエンジンカッターで切り刻んで搬出するのって、
どうなんだ・・・?と素人ながら不思議に思った。


『米軍機が現場に早々に到着したのに帰還命令が出た』


複数の文献で知ったのが、
米軍機によって現場が特定されているにもかかわらず、
救援活動を断ったのが日本政府側。
実際に、現場が特定できたのが事故発生から10時間以上も経過している。
現場に救援が入ったのは発生から13時間も経過している。


『ファントム2機がJAL機を追走していた!?』


他にも不可解なことがたくさんあるのだが、
そこらは複数の文献やネットでの情報に譲るので、
関心がある方はご自身で確かめてほしい。


搭乗員のプロ意識には敬服してしまう。


当時、20歳だった私が、すでに50歳を超えている。
最後まで生還させようと努力された機長は、
49歳で殉職された。


私が、その年齢を超えてしまった。


客室乗務員の多くが25歳から30歳の若い女性。
不時着を想定した避難誘導を、
揺れる機内で赤い手帳にメモされた客室乗務員も、
29歳で殉職されている。
このメモは避難誘導のアナウンスの原稿であり、
遺書ではない。


今と比較にならないくらいプロ意識が高い人たち。


私が新卒で会社に入った頃、
上司も先輩も『厳しかった』。
もちろん根っこは優しい人ばかりなのだが、
当時は全社挙げて先輩が後輩を育てるのが仕事の一環だった。


一期違えば『虫けら扱い』。


マニュアルなどなく『職務心得』と題された『青焼きコピー5枚』だけ。
今のようにワードなどなく『手書き』の『職務心得』。
総務部経理課の算盤(そろばん)が達者な、
ヤンキーの姐御が人事も兼任して、
仕事の合間に作ったと後で聞かされた。


いわゆるOJTで現場に放り込まれ体で覚える時代。


営業など『丁稚(でっち)の使い』で、
現場は職人気質だらけの時代。
そこで覚えたのは『プロファッショナルとは』だ。


どの業界も『プロが減った』と嘆きの声を聞く。


今は、広告業を廃業してタクシー乗務員をしているが、
一日の中で一番安堵のときは『無事入庫の瞬間』である。
何もなくて当たり前なのだが『旅客輸送の大前提は安全運行』。


乗客の人生を乗せていると思って職務にあたっている。


事故が起きれば自動車も航空機も誰かが悲しむ。
人数の大小ではなく『いかに目的地に安全にお送りするか』。
さらに『密室』で『乗客に背中を向けた変則的な接客』で、
いかに『ありがとう』と言っていただけるか。


勝手な思いだが『タクの運ちゃん』と言われるのが一番嫌いだ。


今でこそ『運ちゃん』なんて言う人はほとんどいないが、
それでも心無い職業差別的な発言を耳にすることがある。
だが、その運ちゃんにも『成り手』が激減して、
東京資本のタクシー会社が関西に進出し、
大学出の新卒を採用してシェアを拡大する動きも出てきた。


関西らしさが失われるのは残念だが・・・


新卒で外国語対応も堪能なドライバーが増えるのは、
グローバル化の流れで至極当然なのだろう。
私自身、外国語などほとんどできていないが、
プロとして、多少は意思疎通ができるように日々努力を重ねている。


近頃は、ハイテクやらITが競い合っている・・・


私は『そんなに急いで前に進まなくてもいいのでは』と思うようになった。
JL123便の教訓が生かされている世の中なのだろうか。
JR福知山線脱線事故も教訓が生かされているのか。


どうも、のど元過ぎれば・・・だ。


築地市場の移転先も『空洞問題』で揺れている。
富山県では議員の領収書不正が発覚して議員辞職が報じられている。
テレビ報道は『何か大事なことから目をそらせるため』に、
築地市場の移転先問題や議員の不正を報じている気がする。
みんな既得権益や自分の利益しか見えていないのではないだろうか。


肝心なものって、なんだろう。


JL123便を支えたクルーの方々


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