●人は、なぜ、動かないか。

退会したNPOの中でも、同意してくれる方々からいろんなメッセージをいただいた。概ね、人心離れの原因について大きな不満が噴出しているのが目立った。まぁ、ここまで、１０年来の付き合いだったから、いろいろやりあったものの『あぁ、この人も大変なんだなぁ。焦っているなぁ』とも感じたのだが。

【写真：トップが動いて、方向性を示さない限り、バラバラである】

どんな仕事であれ『段取り八分』だ。

８０％の段取りができていれば、
後は、実行に移すだけである。
段取りをしないから、人は動かない。

わかっているようで、わかっていない人も多い。

日々、生活費を稼ぐ『本業』の場合、
ほとんどが『エンドレス』かつ、
『ルーティンワーク』で『慣れている』ため・・・

段取り八分を忘れてしまっている。

出勤して、すぐに昨日の続きや、
予定通りの仕事を進めるだけだから、
あまり気づかないが。

すべて、段取りができているからすぐに着手できるのである。

新規立ち上げ事業の場合、
５か年計画、３か年計画、年間計画、月間計画と、
水が高いところから低いところに流れるのと同じく、
大局から、物事が動く。

事業計画をおろそかにすると、すぐに頓挫する。

また、NPOの場合、一般企業でいう、
『顧客』に相当する『賛同者』集めが必須。
さらに、一度賛同者になってくれた方々を、
飽きさせない工夫も大事だ。

リーダーの役割も要（かなめ）になってくる。

リーダーは、それぞれの賛同者の得手不得手を見極め、
『この人には、〇〇をやってもらおう』と、
積極的にオファーをしていくことも不可欠だ。
その上で、双方が『報告・連絡・相談』を密にすれば、
そうそう簡単に、人心離れなど起きない。

報告・連絡・相談など、一般企業では『あたりまえ』だ。

私は、特に利害関係が絡まない同性の人と、
『この人と、長くお付き合いできるか』の見極め方法を持っている。

その人と、１泊でキャンプに行けば、だいたいわかる。

自分のことを、本当に自分でできるか。
特に、就寝前の『後片付け』で見極める。
浴びるほど酒を飲もうが『就寝前の後片付け』で、
段取りの仕方をはじめ、
どんな育ちをしたかまでわかってしまう。

例えば、履物の始末。

就寝前、テントに入る際に履物を『どうするか』。
キャンプとは、日本語で書けば『野営』である。
当たり前だが、もともと、野生の動物が暮らしているところに、
１泊だけ『間借りさせてもらう』のだ。
履物をテントの外に置いておけば、
野犬が咥えてどっかにいくことも。

そうなることがわかっていても、私は、いちいち言わない。

翌朝、気持ちよく、朝食の準備をするためにも、
食糧を野生動物に嗅ぎつけられない対策も施す。
こういうのは、日帰りのバーベキューやデーキャンプでは、
なかなかわかりにくい。

たかが、レジャーだが、カンタンに見極めができる。

デーキャンプやバーベキューで見極めるとしたら、
『誰が、後片付けの号令をかけるか』。
号令がかかれば、自然と役割分担も決まるのである。
最後は、全員が、横並びになって『ゴミを拾う』。

現地に残すのは『感謝の気持ち』だけ。

どんな取り組みでも『そう』だが、
やはり、段取り八分である。
これができていないと『人は微動だにしない』。

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