●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●老後の生活の『誤算』にならぬよう。

近年のアマチュア無線界に『おや?』と疑問を感じることがあります。アマチュア無線を新たに始めたいという方は少ないのが実情です。新規開局のように見えても、実は『再開組』が大半を占めています。たまたま過去に開局していた頃のコールサインが割り当てされていなければ『再割り当て』も可能です。そこで、再開局をし『4級では格好が悪い』と『第三級移行コース』の講習会で中級を取ります。さらに『この勢いで第二級を取得しましょう!』と、ノセられて『e-ラーニングで第二級を取得』というのが『再開組のスタンダードな展開』になっていると感じます。さて『上級資格』は活かせていますか。

【写真:アマチュア無線は地球規模の遊びです】
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◆資格と実力は『別の問題』で、老後資金を充当するのは考えもの。
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『憧れの2アマに受かりましたぁ!』とか、

『やっぱり14MHzはすごいです』とか、

『200Wがどうしたこうした』等々、耳にします。

 

第三級の50WでもDXCC(100エンティティ)くらい、誰でもできます。

 

DXCC入り(100エンティティCfm)

・ADXA(アジア州の30か国のCfm)

 

まず、これを目指しましょう。

 

私が『3アマ的運用』を提唱しているのは、

何度も書いていますが『3アマをきちんと楽しめ』ということです。

第三級の『制限』を『楽しむ』くらいの『余裕』がないと、

たいてい『思わぬ誤算』が起きるものです。

特に『引退組の再開組』は『誤算』に陥りやすいです。

 

少し『経済的な話し』をします。

 

仮に65歳定年で『退職金を1,000万円』受け取るとします。

1,000万円が多いか少ないかということではなく、

このおカネを『ご褒美』と思う人相当数いることに危惧を感じるのです。

 

再開組の多くは退職金の10%を生涯の余暇活動費に充てます。

 

概ね100万円の『予算付け』ができますね。

 

・無線機代:300,000円

・空中線代:500,000円

・付帯費用:200,000円

★総額合計:1,000,000円

 

こんな予算を立て『若いころにできなかった趣味を生涯楽しむぞ』となります。

 

たいていが『予算オーバー』します。

周囲が『やっぱり2アマの200W』と、けしかけてきますね。

e-ラーニングで第二級を取るのは結構だと思いますが、

既存の無線機に200Wのリニアを付加するか、

200Wの無線機を新調します。

基本的に『移動する局』と『移動しない局』での『設備共用は不可』ですから、

書類上は『別途、200W機を買い求める必要』があります。

※別途用意した低い出力機にリニアを付加する等、工夫次第ですが。

 

これ、案外と多い『思わぬ誤算』なのですね。

 

さらに、趣味以外でも『家のリフォーム』や『親の介護』など、

60歳代ならではの『課題』が出てきます。

70歳代になれば『介護も自分ごと』に移ってきます。

 

親の介護は、親の受給する年金で『どうにかなる』かも知れません。

 

しかし『自分の介護』は『自分の年金で賄えるか』です。

今の50歳代、60歳代は『団塊の世代ほど、退職金は多くない』です。

概ね『30%ほどまで減額されている』のが実情でしょう。

 

資格は持っていても邪魔にはなりません。

 

しかし『調子に乗って見せびらかす』になると『誘惑に負ける』ものです。

私が『なんで、こんなに上級思考なのかな』と考えた結果は、

高学歴化と中産階級層が増えたからではないか、です。

 

・そこそこの大学卒

・まぁまぁな会社入社

・いわゆる、ホワイトカラーで40年勤めあげた

・退職金は、そのご褒美・・・

 

高学歴と中産階級の増加による『弊害』と考えています。

 

現役時代の給与は『後払い』でした。

ところが退職金は『その後の生活費の前払い金』です。

年金は『その生活費の補填』くらいのものです。

よくても『基礎年金』『厚生年金』『企業年金』の『三階建て』です。

 

65歳定年で、80歳くらいまでは『元気に遊べる』としましょう。

 

しかし『残り15年』です。

ほとんど『人生の消化試合』みたいなもんです。

まだ消化試合に出られるだけマシです。

 

消化試合に出られなくなったときは『要支援』や『要介護』の状態です。

 

仮に85歳まで生きられるとしたら、

最後の5年は『老人ホーム』です。

仮に90歳まで生きられるとしたら・・・。

 

元気に人生をまっとうできれば、万々歳ですね。

 

趣味をもっているのは、有意義な時間が過ごせて素晴らしいと思います。

しかし、趣味が堪能できる本質を考えてみると、

奥さん側からすれば『亭主と旅行など行きたくない』のがホンネだったり。

 

亭主と旅行に行くくらいなら、友達と行きたい。これが女性陣のホンネ。

 

要するに『見限られている』という本質を知っておくべきです。

退職金が自分へのご褒美なんてのは、本質を見失っているのです。

退職後の生活資金を前払いで受け取っただけの話です。

住宅ローンを前倒しで返済し『残債をなくす』とか、

いろいろ『清算した後の残高』で遊べるならいいと思います。

 

高学歴の中産階級思想が、老後の生活の『誤算』にならぬよう・・・。

 

毎度おおきに。ほんじゃーね!!


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