●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●日本のアマチュア無線界の将来を憂う。

専門誌も『ネタ詰まり』が手に取るようにわかる。『頑張れアパマンハム』『上級資格を取ろう』『アンテナチューナーの使い方』『50MHz帯特集』『FT8』・・・と、無限ループ状態に陥っている。
 

【写真:私は、もう独自路線で楽しもうと・・・】
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マーケティング視点がない無線業界を憂う。
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・メーカー:ものづくり思考から脱していない
・販売店:もの売りにハマり、在庫を抱えて自転車操業状態
・出版社:ワンパターンの無限ループ状態
 
これの、どこが『キングオブホビー』なのだろうか。
 
・1級:1%
・2級:2%
・3級:7%
 
つまり、中・上級資格者が『たった10%』という始末。
 
私は、旧電信級なので現行だと『3級』である。
周囲は『2級資格を買ってこい』とかいうが、
3級資格で『そこそこ楽しめている』のだから、
 
上級資格を取る予定は、当面ない。
 
コロナ禍で減収減益に加え、
実家の介護問題を抱え、
こんな最中に『上級資格を取る』などと言えば、
妻に『何を考えているのだ。バイトでもしろ』と言われるに決まっている。
 
そこで、じっくり考えてみた。
 
3級資格の『潜在ポテンシャルを高めるため』に、
一体、何をしたらいいのか。
私は、現在デジタルモードのFT8を軸に運用しているが、
だいたいデジタルモードも『いずれ「変異するもの」』と感じる。
 
ならば、CWだったら・・・。

CWの聞き取り練習を毎日やっているが、
30年以上も前に取った電信級のときに脳みそに刷り込んだ符号が、
意外と、スラスラ出てくるのには自分でもびっくりした。
 
・デジタルモードは、最先端のモード
・CWは、通信の原点
 
要は『両端を楽しんでみよう』と。
 
これだと『2級を取って、やっと一人前の土俵』に乗らずに済む。
日常生活では『四則計算で十分』なのだし、
資格取得だけのために『log計算』だの『量子学』だの、
 
そんなことに時間を割くのは『60歳目前のおっさんには無駄』だ。
 
10・14MHz帯を付加するためだけに勉強するってのも、
現状の時間配分を考えれば『非現実的』なのである。
ならば、潜在ポテンシャルを引き出すにはCWか・・・と。
 
・LCが少しわかれば、OK
・dBの換算がわかれば、OK
・VSWRが1:3.0で、ナンボの減衰か、わかってたらOK
・RF-GNDとアンテナの相関関係が、わかればOK
フォネティックコード和文通話表、欧文電信でOK
 
この程度のコトでも『上級』のクセにわからない人が多数いる。
 
私は、昨今の『上級志向』自体が『終わった学歴社会』と同じと思う。
極論だが、実際の学歴が中・高卒で、趣味の資格だけ上級・・・。
こういうのも『どうなんだか』だ。
 
・4級:中学レベル
・3級:高校レベル
・2級:短大レベル
・1級・大学レベル
 
要は、そんなもん、なのだ。
 
・ーーー ・・ー・ ・・・ーー ー ー・・・ ーー
 
冒頭に1・2・3級資格者が、たったの10%と書いた。
 
マーケティング視点だと『20%に引き上げないとダメだな』と感じる。
つまり、20%の中・上級資格運用者が『無線界をリード』しないとダメ。
他の業界でも『上位20%が、全体の80%をリード』とか聞くでしょう。
 
いわゆる『パレートの法則』という、アレです。
 
今、20:80%を目指さないと、
本当に、日本のアマチュア無線界はダメになると感じる。
なぜなら、この先10年で団塊世代がQRTしたり、
SKになって『激減』が目に見えているのだ。
 
現在、アマチュア無線の局免許発給は40万局を割り込んだ。
 
・1級:4,000局
・2級:8,000局
・3級:28,000局 ←潜在的なポテンシャルを秘めたボリュームゾーン
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中・上級合計:40,000局
 
今のところ、月間1,000局減と伝えられている。
単純計算で、年間12,000局減になる勘定だが、
団塊世代の上の方は、だんだん『要介護』が近づいている。
私は、10年後には『今の半分』まで『減る』と見ている。
 
ここで、20:80%に増やさないと『あほだらけ』になる。
 
特に、新1級や新2級は『免許を買う』という感覚。
資格は上級でも『中身は4級レベル』がとても多い。
意外と旧電信級や旧3級の方がポテンシャルが高いことも多々。
 
4級取得の勢いで、3級を取得する人が増えた。
 
私は、せっかく3級を取得したのならば、
操作範囲を最大限活かせる努力の方が楽しいと感じる。
上級資格を取れば、操作範囲の制限が減るものの、
結局は『ハイパワー競争』に巻き込まれるだけ。
 
オートバイ好きに125ccが人気がある。
 
私はアマチュア無線の3級資格も125ccに通ずるものを感じる。
高速道路は走れないが、幹線道路の本線も走れるし、
一般道路でのツーリングも楽しめる。
実際に『125ccで十分ですわ』という声をよく聞く。
日本の道路事情に、一番合っているのは中型400ccだと感じるが、
検査(車検)を受ける必要があるし、日常生活にはオーバースペック。
 
無線は上級でも、車は軽で十分だ・・・そういう人も多い。
 
資格なんてのは『必要があれば取ればいいもの』だし、
じゃあ、実際に『自分の操作範囲を最大限に運用している局』など皆無。
ならば『自由にやればいい』のだが『長続きするには・・・』の問いには、
 
やっぱり、HFとCWをやること。
 
もっとも『自分なりの遊び方を持っている局』は、それを伸ばせばいい。
そもそも『上を目指す』なんてのは『若いうちにやっておくこと』だ。
いい歳したオッサンなら『得意分野を伸ばし、後継者育成』が先決だ。
 
・~20歳代:いろいろ経験してみる
・~30歳代:得意分野を見つける
・~40歳代:得意分野を伸ばす
・~50歳代:得意分野を楽しみ、後継者育成
 
こういうのが『健全な年齢構成』だ。
 
今や、アマチュア無線の免許人の80%が50歳代以上と聞く。
業界も『試行錯誤』しているようだが、
20%の40歳代以下の世代を『どうするか』が大きな課題。
 
そもそも『資格だけ上級で、ノーコードで威張るな』だ。
 
どうあれ、私の考え方は『一番、小回りの利く3級資格者』を大事にしろ。
ここが、潜在的なポテンシャルを引き出せるかが大きなカギだ。
3級を、上級への『踏み台』と考える方が間違っている。
もっとも、若い人には『どんどん上級に向かってほしい』。
 
・1級:2%:8,000人
・2級:4%:16,000人
・3級:14%:56,000人 ←潜在的なポテンシャルを秘めたボリュームゾーン
 
今、全体の20%を中・上級にしないと・・・。
 
10年後に、単純計算で12万人減というのは、甘く見過ぎだ。
このままだと、10年後には20万人減、つまり半減する。
それで、業界が『やっていけるのか』が甚だ疑問なのだ。
 
私は、CWでの和文をやるつもりはない。
 
なぜなら、国内しか通用しない和文に時間を取られるくらいなら、
欧文で、交信局数を増やす方が『自分のポリシーに合っている』。
このまま、ドボンが見えている斜陽の国内交信で『日本に引きこもる』か、
あるいは、欧文をマスターして『せめてアジア人として悪あがきするか』。
 
10年後に20万局、国内目線だと『激減』の『斜陽』だが。
 
海外だと『その国の人口が20万人』という国もある。
考え方次第だが『だったら、アジア人としての悪あがき』も悪くない。
その上で、上級を必要と感じたらチャレンジしてみるかもしれない。
 
今は『現状の操作範囲を伸ばしてみる』方が、手っ取り早い。
 
・上位20%が
・全体の80%を占める(運用も、無線機の販売総額も・・・)
 
ハンディ機を100台売って、
HF機が1台売れるかどうか・・・。
いつまでも、こんなことを続けていたら、
 
アマチュア無線業界の将来は、お先真っ暗としか言いようがない。

今日も読んでいただき、毎度おおきに!!
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※記事は、表現と言論の自由に則ったエッセイで、
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※時事問題については、筆者個人の考えです。
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