●OTA(On The Air)

道楽、世間批評、いろいろと・・・。

●原点回帰と、原点から進まないのは根本的に違う。

私の趣味のひとつである『アマチュア無線』。この原点は『市民無線』だった。厳密には『小学生の頃に買ってもらった学研のラジホーン』という玩具のトランシーバーだ。まぁ、たまにライセンスフリー無線のイベント時に運用するのは、中学生時代の『ラヂオ小僧』に戻れるのは楽しいし、気持ちも若返る。だが、これは『HF帯に含まれる27MHz帯・AM変調・500mWのQRPpで電離層反射での遠距離通信の感動』を呼び起こすために『原点回帰』を定期的に行う『自分の定例イベント』みたいなもの。私の場合は、市民無線歴よりアマチュア無線歴の方が3年ほど長く、実際のところ『どっちが原点なのか?』とか思ってしまうのである。もっとも、HFを使った電離層反射の遠距離運用は、市民無線の方が長いから『やっぱり市民無線の方が原点』だとは思うのだが・・・。

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◆やはり、進歩と発展なければモチベーション維持は難しいもの。
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ライセンスフリー無線自体、否定はしない。

ライセンスフリー無線という言葉が生まれる前から交流のある、
いわゆるCBerという旧来の仲間と話をすると、

『ミーハーなフリラが増えて運用をためらう』という意見が出る。

・買い物自慢(単なる買い物依存症?)がのミーハーが鬱陶しい
・Es通信の1ホップ依存で、シーズンオフになると楽しみが少ない
・何とか相手がいそうなDCR、LCR、特小とハンディ機ばかり増える

だいたい、こんな意見が出て『さぁ、お開き』になっている。

もっとも、無免許で使える無線遊びだから、
出力は小さく抑えられ『敢えて、それで遊ぶ』のだから、
QRPp運用の面白さは体験できる。

その遊び方が『自分の遊び方』と確立できていれば、それでいい。

アマチュア無線を44年も続けていると、
やはり『自分の電波がどこまで飛んで、どれくらいの信号強度なのか』が知りたい。
だからこそ、CQを出しまくって『拾ってもらう』のを欠かさない。

いわば、より遠方とつながることが問題なわけ。

今はFT8などの『デジタルモード』が普及し、
PC&無線機で『一挙に解決してくれる』のだから、
これはこれで、やめられない。

FT8をやっていなかったら、自分の進歩も発展もなかった。

だが、デジタルモードはJT65という『片道60秒』の遅いモードから、
今や『片道15秒のFT8』や『片道7.5秒のFT4』なども普及し、
いずれ、もっと速くて解析力の高いモードが出てくるに決まっている。

デジタルモードは『Ver.UP』をする『変異株』だからだ。

まぁ、変異したらしたで『その時にどうするか考えればいい』のだから、
特段、何も焦りはないのだが『ついていけるかどうか』は不安が残る。
そこで『通信の原点』である『モールス通信』にも原点回帰にチャレンジ。

何度も書いているのだが・・・。

・FT8などのデジタルモード運用をやっている販売店自体が少ない
・無線界は資格試験とモールス通信を除き体系化された教育システムがない
・下手すると、販売店の能力が自身の限界になる

海外局と交信を重ねていると、
意外に『FT8は画期的だが、ホンネはPhoneやCWが好きだ』という局が多い。
今は、太陽活動のボトム期なので遠距離通信を楽しむために、
やむなくデジタルモードを使っている、そんな意見もよく聞く。

とはいえ、FT8では従来の『教科書的な電波伝搬の常識を覆している』。

どう見ても『飛ばなさそう』な我が家のアンテナ。
80%短縮率の、たった2mのアンテナで、
伝搬のオープンする時間帯はアメリカ西海岸まで飛んでいる。

概ね、海上伝搬を主に、4ホップで到達している。

50Wと500mWを比較すること自体がヤボなのだが、
いくら原点回帰の市民無線が面白いといっても、
Es伝搬の1ホップで何とか交信が成り立つのがせいぜい。
もっとも、日本の市民無線制度と海外のCB無線とは規格も異なり、
仮に500mWでF層反射なんかで2ホップしたとしても、

その先に、規格違いで交信相手がいないのだから、面白みは半減。

やはり、せっかく『そこそこ楽しめる資格を持っている』のだから、
ある程度は『自分に許可されている操作範囲を存分に使う』方が進歩的だ。
そこで、自分は『モールス通信も再挑戦』(ほとんどリハビリ)している。

アマチュア無線家には『アマチュアは親切であること』も求められている。

よく、ニューカマー局が『古い局に、こんなことをされた!』とか、
ブツクサとTwitterでボヤいているのを見かけたが、
これを『フツーの社会』に置き換えれば『当たり前でしょう』と感じる。

例えば、新入社員時代を思い出すと・・・。

入社1~3年の間は『丁稚奉公』だ。
給料をもらいながら学びの場を会社が提供してくれている。
いわば『生産性のない穀潰しを、育てている』のである。

キツイことを言われて当然の時期だ。

仕事と趣味を同じ土俵に乗せること自体が間違いだとは思う。
かといって、にわかの『ポッと出』に『親切』を求められても、
せいぜい『道を聞かれたときの対応くらい』しかできない。

・古参に、親切を求めるなら
・新米は、もっと謙虚に

どんな分野でも『付き合いたい人』と『そうでない人』がいる。

私は『そんなもんだ』と割り切って、
この44年間『無線道楽』を休み休み続けてきた。
もっと言えば、海外ではロータリークラブ級の人がやる趣味なのだな、
を実感している。

無線業界の方には申し訳ないが、今後はもっと淘汰が進むと感じている。


今日も読んでいただき、毎度おおきに!!
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#消費税ゼロ #アマチュア無線 #FT8

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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